アメリカで人気のフィットネスサブスク「Peloton(ペロトン )」のマーケティングが優れている点とは?
アメリカの民間フィットネス産業は、2018年売上高323億ドルで日本の約7倍の規模です。そんなアメリカで人気急上昇中のフィットネス動画サブスクリプション「Peloton(ペロトン )」の優れたビジネスモデルと、なぜフィットネス業界で成功したのかを解説します。
Peloton(ペロトン )とは
2012年にニューヨークでジョン・フォーリーにより創業された、フィットネス系スタートアップです。フィットネス動画のサブスクリプションで、今アメリカで大流行しているサービスです。
バイクやトレッド(ランニングマシーン)を購入し、有料アプリを通じてインストラクターのレッスンに参加可能。バイクの売り上げ台数は、2017年時点で約75,000台を超えており、2019年6月30日までの年間総収入は9億1500万ドルと発表されています。
Peloton(ペロトン )の特徴は?
出典:Peloton
自宅でレッスンをリアルタイムに受けられる
Peloton最大の特徴は、タッチパネル式の画面からインストラクターのライブ中継のレッスンに参加したり、ストックされているカリキュラムを観ながらトレーニングができることです。自宅にいながら、世界中から集まったトップレベルのインストラクターのレッスンを受けられます。
選べる2コース
Pelotonのコースはバイクかトレッドを購入し家族でシェアできるコース(月39ドル)と機材の購入なしのコース(月12.99ドル)のどちらかを選べます。
バイクは2,245ドル〜、トレッドは4,295ドル〜購入できます。いずれのバイクやトレッドも決して安くはありませんが、レッスンを受けるためにジムに毎日通うことを考えると多くの方に受け入れられているようです。
豊富なフィットネスチャンネル
出典:Peloton
フィットネス動画に関してはすでに数千以上存在しており、毎日20種類以上のライブ動画が追加されています。サイクリング、ヨガ、有酸素トレーニング、ランニングなどのなかから、自由にレッスンが受けられます。チャンネルを変えれば、好きなアーティストの音楽をかけることもできます。
SNSで利用者同士が交流、応援し合う
アプリでは他の参加者の成績を閲覧でき、エールを送り合う機能がついています。リアルでもショールームでのイベントクラスを定期的に開催しており、インストラクターや参加者との交流が可能です。他の参加者たちとのコミュニティが作りやすいこともモチベーションアップに繋がるようです。
マーケティングとしてPeloton(ペロトン )が優れている点
Pelotonの成功は、自宅や勤務地など場所に囚われることなく質の高いエクササイズ体験ができること、コミュニティ形成の2点が大きいです。
従来のフィットネスのレッスンはジムやスタジオに行かないと受けられませんでした。その点Pelotonは、バイクやトレッド、アプリがあれば、家にいながらリアルタイムにトップインストラクターのレッスンを受けられる気軽さがあります。これは、フィットネスビジネスの固定観念を大きく変えました。
また、先述した通りPelotonは参加者のコミュニティ作りにも力を入れています。定期的なリアルイベントの開催や、アプリと連動したSNSでの参加者同士の交流は、孤独になりがちな自宅でのトレーニングを、仲間やインストラクターと頑張る気持ちを醸成し、メンバーの継続に繋げています。月の解約率0.3%と驚異的な結果を出していることからも、顧客満足度の高いサービスであることが伺えます。
日本のフィットネス界にもサブスクの波はくるか
アメリカでは、PelotonはAppleやNetflixなどと並んだ知名度を獲得しています。日本でも、YouTube動画やSNSのライブ機能などを使ったエクササイズ動画の配信はありますが、Pelotonほどの成功例はまだありません。今後の日本のフィットネス業界もこのサブスクリプションの波に乗ることになるのでしょうか。
参考:日・米・英の民間フィットネスクラブ産業市場データ|FITNESS BUSINESS
Peloton
Peloton|TechCrunch
Peloton launches fitness bikes aimed at gyms|TechCrunch
サブスクサービスに乗り出した企業事例はこちら
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- アプリ
- アプリとは、アプリケーション・ソフトの略で、もとはパソコンの(エクセル・ワード等)作業に必要なソフトウェア全般を指す言葉でした。 スマートフォンの普及により、スマートフォン上に表示されているアイコン(メール・ゲーム・カレンダー等)のことをアプリと呼ぶことが主流になりました。
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- シェアとは、インターネット上で自分が見つけて気に入ったホームページやブログ、あるいは、Facebookなど自分自身が会員登録しているSNSで自分以外の友達が投稿した写真、動画、リンクなどのコンテンツを自分の友達にも共有して広めたいという目的をもって、SNSで自分自身の投稿としてコンテンツを引用し、拡散していくことをいいます。
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