マーケティングツールの提供元のパートナーシップの広がりは、マーケターの仕事に大きな影響を与えます。Salesforce Marketing CloudとGoogle Analytics 360のデータ連携は、コンテンツが消費行動にどれくらい貢献したか等、より具体的なマーケティングデータを得られるようになるものです。両方のサービスを導入している方はすでに何ができるかをご存知かもしれませんが、どちらか一方のユーザーには知られていないことも多いでしょう。マーケティングを豊かにするこの2サービスの連携は、とても魅力的ですので、詳細について把握しておくことをおすすめします。

この記事をご覧いただくと、連携によって何ができるようになるのかわかります。自社にとって活用できるものかご覧ください。

Google Analytics 360とSalesforce Marketing Cloudについて

GoogleGoogle Analytics 360(グーグル・アナリティクス360)、株式会社セールスフォース・ドットコムが提供するSalesforce Marketing Cloud(セールスフォース・マーケティング・クラウド)、この2つのサービスは、高機能なマーケティングツールとして根強い人気があります。

Google Analytics 360とは

マーケターの中に、Googleアナリティクスを知らない人はいないでしょう。Google Analytics 360は、ホームページのアクセス解析ができるGoogle Analyticsの有料版です。送信されるヒット数の上限が無償版よりはるかに大きく、非サンプリングデータを利用できるほか、データ反映までの時間が短いなどの面で優れています。より詳細な分析をしたい場合は、規模の大きなWebサイトにとって必要な機能を搭載したサービスと言えるでしょう。

Salesforce Marketing Cloudとは

Salesforce Marketing Cloudは、MA(マーケティング・オートメーション)に利用するツールです。マーケティング活動を自動化し、顧客にとってベストな情報を適切なタイミングで配信できます。顧客コミュニケーションを深め、売上アップにつなげられる魅力的なサービスです。また、顧客情報を一元化するなど、これまでバラバラになっていた情報を活きたデータとして使い、マーケティングの質を高められます。大手企業をはじめ、様々なところから支持を得ています。

データ連携のメリット

Google Analytics 360とSalesforce Marketing Cloudが連携すると、どのようなメリットが生じるのでしょうか。デジタルマーケティングの各フェーズにおいて以下のように役に立ちます。

顧客化に必要なサイト遷移が明確になる

Salesforce Marketing Cloudに登録している実際の成約者データをGoogle Analytics 360と連携させることで、顧客になるまでのサイト遷移が明確になります。

MAシナリオの最適化が可能

Google Analytics 360の行動データをSalesforce Marketing Cloudに連携させると、ユーザーの行動に最適化したMAシナリオが設計できます。

仮説検証が短時間でできる

MAの実行データをそれぞれのツールに自動的に連動できれば検証にかかる時間が短く済みます。

連携によりできたシナリオを自動化できる

連携により出来上がったMAシナリオをSalesforce Marketing Cloudで自動的に運用できます。

連携するとできること

Google Analytics 360とSalesforce Marketing Cloudが連携すると、これまでよりも一層ユーザーに寄り添ったマーケティングが可能になります。具体的に、次のことができるようになるのです。

Google Analytics 360のオーディエンス情報をダイレクトマーケティングに活用できる

Google Analytics 360により作成したオーディエンスをSalesforce Marketing CloudにおいてのメールやSMS、SNS、Web広告などによるダイレクトマーケティングに利用できます。

アクセス解析データをMarketing Cloudのレポートで確認できる

Google Analytics 360を使ったWebサイトのアクセス解析データをSalesforce Marketing Cloudのレポートで確認できるようになります。シームレスにデータを利用できるため、キャンペーンの成果をより深く分析することが可能です。2つのシステムを順番に確認するような手間が無くなります。

Google Analytics 360にMarketing Cloudのデータを利用できる

Salesforce Marketing Cloudのエンゲージメントに関するデータをGoogle Analytics 360で確認できるようになります。顧客インタラクションデータをGoogle Analytics 360のターゲットリストに使うなど、Salesforce Marketing CloudのデータをGoogle Analytics 360で有効に利用できます。

参考:
Google アナリティクス 360 + Salesforce の強力なコンビネーション|アナリティクス 日本版 公式ブログ

データ連携の流れ

データ連携にあたり、どのような作業を実施にする必要があるのか概要を以下に紹介します。

パラメータの生成

Google Analytics 360の集客レポートに必要なデータを用意するための設定をします。Google Analytics 360側の設定は必要ありません。Salesforce Marketing Cloudで、「参照元」「メディア」「キャンペーン」を設定します。UTMパラメータが自動で生成したパラメータをGoogle Analytics 360を取得すれば、レポートの出力が可能です。

目標・収益・行動に関するデータの連携

Salesforce Marketing Cloudを使ってメール配信をした際の「開封率」や「クリック率」といったデータとGoogle Analytics 360が保有する「ページビュー」「集積」「目標」などのデータを連携します。そのためには、目標設定においてコンバージョンとしてカウントする際のURLを登録しなければいけません。コンバージョンとしてカウントするのがページ到達ではない場合も設定可能です。また、eコマース向けの「eコマースレポート」を使う場合は、ホームページへの実装作業が必要となります。

オーディエンスリストの連携

Google Analytics 360のオーディエンスリストをSalesforce Marketing CloudのJourney Builderに利用するための連携を行います。コンバージョンしてほしいターゲットをGoogle Analytics 360のセグメント機能で抽出し、Salesforce Marketing Cloudに読み込めるように設定します。

IMJ、イー・エージェンシーが語るSalesforce Marketing Cloud×Google アナリティクス 360連携の最前線|Web担当者Forum

連携すればさらに優秀なツールになる

Google Analytics 360とSalesforce Marketing Cloudのデータ連携が可能になったことで、ユーザーの行動を詳細につかむことができるようになるでしょう。Google Analytics 360で構築したオーディエンスリストを使えれば、Salesforce Marketing CloudによるMA機能を使ったマーケティングの精度は高まります。この優れたシステムの連携を、自社のマーケティング戦略に生かしてみてください。

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Google AnalyticsはGoogleアカウントさえ持っていれば、誰でも無料で利用でき、無料で検索クエリやアクセス情報、ユーザーのサイト滞在時間など、Webマーケティングには欠かせないあらゆる情報が手に入ります。この情報だけでもWebサイト改善に役立ちますが、Googleはさらに高品質なWebマーケティングサービスとしてGoogle analytics 360(グーグルアナリティクス360)、およびGoogle Marketing Platform(グーグルマーケティングプラットフォーム)を提供しています。 今回はこのGoolge Analytics 360の基本的な機能やGoogle