フォロワー数だけで決めないで!これから組むべきインフルエンサーの選び方
Instagramをはじめとした企業のSNS活用を支援するテテマーチ株式会社で、ディレクターを務める高味です。
テテマーチのInstagramマーケティングについての連載第5回では、「フォロワー数だけで決めない、インフルエンサーの選び方」についてお話しします。
影響力ある人たちに商品やサービスをPRしてもらうのが、従来のインフルエンサー施策ですが、ただフォロワーの多いインフルエンサーにPRしてもらえばいいということではありません。インフルエンサー施策を実施したのに、いまひとつ効果を感じられていない企業さんもいるのではないでしょうか。どうすれば効果の高いインフルエンサー施策を実施することができるのか、考えていきましょう。
目次
- インフルエンサーを活用するメリット・デメリットは?
- インフルエンサー施策がつまずく2つの原因
- インフルエンサーの探し方について
- 選定後も大事。インフルエンサーに「協力」してもらうには
- PR投稿だけじゃない!その他インフルエンサー施策紹介
- まとめ
1.インフルエンサーを活用するメリット・デメリットは?
そもそもインフルエンサーを活用するメリットとは何なのでしょうか。
施策の例でいうと、一番オーソドックスなPR投稿に始まり、ライブ配信、イベントへの招待などがあります。インフルエンサーを活用するメリットとして期待できるのは、「認知が拡大できた」「キャンペーンやイベントの参加者が増えた」「インフルエンサー経由での来店が増えた」などです。
しかし、施策を実行していく中でインフルエンサーの選び方や施策の効果の測り方がわからない、インフルエンサーを使っても効果が出ない……などの課題に直面することも少なくありません。
2.インフルエンサー施策がつまずく2つの原因
インフルエンサー施策でよくあるのが、「企業がインフルエンサーの施策をやっても、いまいち伸びなかった」という失敗です。施策がつまずいてしまうのには、大きく2つの原因があると考えています。
- 原因①そもそも効果指標の設定の仕方や測り方が間違っている
- 原因②インフルエンサーの選定方法が間違っている
これらを解決してくにはどのようにすればいいのでしょうか。
2-1. 原因①そもそも効果指標の設定の仕方や測り方が間違っている
指標の設定や測り方が間違っている場合、施策が成功したのか、失敗だったのかという判断がつかなくなってしまいます。
多くの企業は、**[primary]施策後のフォロワー数、キャンペーン参加者数、直接的な購買の増加率[/primary]**にフォーカスしがちです。しかし、インフルエンサーを活用するメリットは、認知を広げる、新規層を取り込む、商品やブランドへの熱量を盛り上げる、というところにあります。それを「フォロワー数を増やしたい」という目的だけで実施しても、そもそも効果は期待できません。
しかし定量的な指標としてはフォロワー数の増加も重要です。ただ、インフルエンサー施策の指標として見るとすれば、フォロワー数増加の先です。具体的には、「投稿へのエンゲージメントがどう変わったか」「商品やサービスの口コミがどう変化したか」などです。
口コミに関しては、定量・定性2つの視点で見ることが大切です。たとえ商品への口コミや、投稿へのコメント数が増えても、否定的な意見ばかりではせっかくのインフルエンサー施策が台無しになります。商品やサービスに寄せられた口コミの「質」はどうなのか、定性的な視点も併せて振り返るようにしましょう。
2-2. 原因②インフルエンサーの選定方法が間違っている
インフルエンサーの選び方が間違っていると、期待する効果は出ない場合が多いです。インフルエンサーの影響力を測る指標はいいね数、フォロワー数などとよく言われますが、そこにだけに固執してしまうことが、つまずいてしまう原因なのです。
インフルエンサーを選ぶときに、本当に見るべきポイントを3つ紹介します。
1 .SNSアカウントのエンゲージメントから見る(定量/定性どちらも)
定量的に見る部分は、インフルエンサーの投稿に対するいいね数やコメント数です。
フォロワー数も大事ですが、そこだけにとらわれるべきではありません。フォロワー数が多くても、ライトなファンが多いだけでは施策に響かない場合もあります。たとえフォロワーが少なくても、コアなファンの熱量が高いのであれば、影響力が非常に強くなる可能性があるのです。一方、定性的に見るべき部分は、コメントの内容などです。ネガティブなコメントばかりの場合は考え直すべきいいでしょう。
2.そのインフルエンサーに影響されている人たちはどういう人たちなのかを見る
インフルエンサーについているフォロワーはどのような属性の人たちでしょうか。男女比や年齢、どのような価値観を持つのか、フォロワー属性を研究していくことが大切です。属性はコメント欄にも表れます。フォロワーたちは、そのインフルエンサーのどこに惹かれて影響を受けているのかもチェックしておきましょう。
3.SNSアカウントでそのインフルエンサーに対する話題から見る
インフルエンサー自身へのイメージはポジティブか、ネガティブか、Twitterでエゴサーチなどをしてみて把握する必要があります。例えばですが、田中みな実さんが紹介したコスメは飛ぶように売れることで有名ですが、それは、田中みな実さん自身がSNSでメイクの裏側を見せたり、努力している姿を見せたりしてフォロワーたちが知っているからこその結果です。田中みな実さんがコスメの話をすること自体にフォロワーがポジティブな印象を持っており、信頼しているのです。
3.インフルエンサーの探し方について
インフルエンサーの主な探し方としては、「インフルエンサーをキャスティングする事務所に依頼する」「自ら探してコンタクトをとる」という2つのパターンがあります。
まず事務所に依頼してインフルエンサーをキャスティングするパターンです。
メリットとしては、事務所によって管理されているので、管理の手間を省くことができます。会社を通し、マネージャーがついていることもあるので、依頼などがしやすいです。デメリットとしては、リストの偏りなどから毎回候補が同じ人になりがちな点があります。
続いて、自ら探してDMなどでコンタクトをとるパターンです。
メリットとしては、すでに有名な方だけではなく、これから人気になる兆しがある方などを発掘できるという点があります。企画の趣旨を軸にしてインフルエンサーを探すことができます。デメリットは、やはり探すのに時間がかかるということ。さらに、コンタクトをとろうとしても必ず返事が返ってくるとは限りません。また、事務所を通さないため、管理が大変になるという可能性があります。
4.選定後も大事。インフルエンサーに「協力」してもらうには
施策の効果を高めるために、“インフルエンサー選定後”に意識することをお話しします。
大前提に、インフルエンサーは「広告媒体」ではなく、「人」です。
「宣伝させる」ではなく、「参加してもらう、協力してもらう」という意識をもって施策に取り組むことが不可欠です。インフルエンサーに"宣伝"ではなく"参加"してもらうためには、企業の一番のファンになってもらわなければなりません。ファンになってくれたインフルエンサーはこちらからお願いせずともポジティブな投稿をたくさんしてくれる場合もあり、施策の成功につながることも往々にしてあります。
インフルエンサーに前向きに協力してもらうために、企業側が心得ておくことが3つあると考えています。
1施策内容を工夫する
施策内容を参加してもらうモチベーションにつながるようにすることが大切です。インフルエンサー自身の参加するモチベーションが上がると、その先の影響を受けるユーザーにも魅力が伝わります。
2協力してもらうインフルエンサーのことを知る
何が好きか、何が得意で苦手か、普段はどういう投稿をしているか……と、そのインフルエンサーのプロフィールを把握したうえで協力を依頼しましょう。
3商品やブランドのことだけでなく、"想い"も共有する
どんな人に届けたいのか、という企業の“想い”までしっかり共有して、協力していただくことが大切です。
5. PR投稿だけじゃない!その他インフルエンサー施策紹介
最近のインフルエンサーはPR投稿以外にも幅広く活躍しています。PR投稿以外の、様々な施策を紹介します。(普段、私はPR投稿が施策のメインではなく、”してもらえたらラッキー!”だと思っています。)
ライブ配信
商品やサービスを、ライブ配信で紹介する施策です。
クリエイタータイアップ
インフルエンサーご自身に絵を描いてもらったり、写真を撮ってもらったり、コンテンツを作り出してもらう施策です。最近では、コンテンツを作れるインフルエンサーの需要が高まっています。
インフルエンサーはその人自体にファンがついています。もちろんそれはいいことなのですが、人を軸とするのではなく、「クリエイティブ」にファンがついているインフルエンサーはとても強いです。理由の一つとして、絵や写真などの作品自体にファンがついていると、その作品を見ている側もあまりPR要素を感じないことが多いためです。
イベント開催
イベントに登壇するだけでなく、イベントの様子を投稿してもらったり、その場でライブ配信などをしてもらったりすることもあります。
6.まとめ
インフルエンサーの選び方によって、施策の効果が大きく変わってきます。
「そもそも目指す指標が合っているのか」「施策に合ったインフルエンサーを選べているのか」という視点で、インフルエンサーの活用について再度考えてみましょう。
せっかくインフルエンサー施策を実施するのであれば、企業側もインフルエンサー側も『一緒に、楽しむ』ということが施策成功の鍵だと思っています!
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