アンダードッグ効果の活用法

こうしたアンダードッグ効果の事例を踏まえて、マーケティングにおけるアンダードッグ効果の活用法をご紹介します。

コロナ禍の応援キャンペーン

コロナ禍の影響で売り上げ不振に陥っている場合は、その逆風を活用して飲食店応援プロジェクトのような応援キャンペーンを実施するのがおすすめです。チケットの前売りはもちろん、利用を継続した際の特典を付けたり、単価アップを促すお得な商品を限定販売したりと幅広い手法が展開できます。これらの取り組みを苦境にあるビジネスを援助する「応援キャンペーン」として打ち出せば、アンダードッグ効果を期待できるでしょう。

ポイントは、少なからずお得感を出すことです。単なるアップセルだとコロナ禍にかこつけて宣伝しているように受け取られかねません。生活者にとってもメリットが感じられる応援キャンペーンにして「これだけ頑張っているんだから」と応援したくなる構造にすることが、アンダードッグ効果を生み出す秘訣です。

不人気商材の自虐キャンペーン

アンダードッグ効果を得られるのは弱者です。マーケティングに活用するなら、不人気商材がベターでしょう。さきほどご紹介した「ベイク」のように、不人気商材の自虐キャンペーンはSNSとの相性がよく、生活者から愛されやすい傾向があります。ユニークさをフックにして、不人気なのを逆手に取ったキャンペーンで露出度アップを目指しましょう。自虐ネタは、SNSのなかでもTwitterとの親和性が高いのでおすすめです。

こちらも単なる自虐ネタで終わらせず、今後につなげる前向きな姿勢を見せるのも重要です。商品をよりよくするために悩んでいるスタンスで投稿するのが理想的でしょう。プレゼントキャンペーンと組み合わせるとシェアされやすく、拡散力が上がります。

アンダードッグ効果で根強いファンを獲得できる

アンダードッグ効果のような心理テクニックを活用することで、マーケティング力を高め、売り上げや認知度アップを目指しやすくなります。不安定な社会になっている今こそ、人の心理を踏まえたマーケティング手法を取り入れてより効果的なプロモーションを実施するべきです。
自粛期間は多くの企業がネガティブな影響を受けましたが、その一方でインターネット広告の効果が向上した企業が増えており、オンラインプロモーションを実施しやすい時期でもありました。アフターコロナ時代にも適したアンダードッグ効果を応用したプロモーションで「応援したい気持ち」を生み出し、いざというときも離れない根強いファンを獲得しましょう。

参考:
森永製菓「ベイク」に4万件以上の応募「買わない理由」を買い取る企画 | 販促会議デジタル版

苦境の飲食店を応援する「#勝手に応援」プロジェクトが大反響 | 販促会議デジタル版