企業のマーケティング活動を成功に導くサポートをしてくれるマーケティングコンサルタント。
利用に興味を持っている方もいらっしゃるかと思います。
しかし、実際に利用するとなると、サポート内容や発生する費用、コンサルタントが持っているスキルなど、疑問点も多く浮かんできます。そこで、この記事ではマーケティングコンサルタントの活動内容や相場、サービスについて詳しく説明します。
マーケティングコンサルタントを活用すべきか判断される際のご参考にしていただければと思います。

目次

  1. マーケティングコンサルタントの仕事内容とは?
  2. マーケティングコンサルタントが有しているスキル
  3. マーケティングコンサルの相場
  4. まとめ

マーケティングコンサルタントの仕事内容とは?

マーケティングコンサルタントはどのような仕事を行うのでしょうか? 主に以下3つを取り扱っています。

  • マーケティング課題の抽出と解決策の提示
  • 市場ニーズの調査
  • 具体的なマーケティング手法の提示、対応

それぞれ確認していきましょう。

マーケティング課題の抽出と解決

マーケティングコンサルタントはマーケティングの課題抽出と解決(提案)を行います。
企業が目標とするゴールを達成するためには、まずは課題を把握する必要があります。市場調査や顧客情報などからデータ分析を行い、ゴール到達を妨げている要因を探し出すのです。そして、課題を解決し企業のゴールを達成するための解決策を提案します。
少し実例を見てみましょう。
例えば、「ECサイトの売上をアップさせたい」というゴールも持つ企業があったとします。この場合、適切にターゲット設定ができているかやサイト訪問者数などを調査し、どういう課題があるかを探ります。そして、抽出された課題を元に、流入の増加や購買に至るまでのプロセス改善など全体像を構築します。
ここで重要なのは、あくまでも解決策が提示されるだけで、最終的な意思決定権は企業にあるということです。マーケティングコンサルタントは、あくまでもサポート役にすぎません。無理やり解決策を実行することはせず、あくまで企業側に提案する部分に留まります。そのため、じっくりと相談を重ねて、最終的に自分が最善であると判断した施策を実行することができます。

市場で求められているニーズの調査

市場ニーズの調査も行います。
特定の市場において顧客が何を欲しているかを探し出すのです。例えば、飲食店の場合、どのメニューが人気なのか、どのドリンクが女性に喜ばれているのかなどの情報を調査します。
市場調査はマーケティングを成功させる基礎となる部分です。ニーズを知ることで「どういった戦略を取ればいいか」が分かり、企業が成果を出すために大きく役立ちます。自社商品やサービスの認知拡大、販売促進など、あらゆる面で強力なサポーターとなるでしょう。
なお、調査方法はアンケートやサイト訪問者数の解析など様々あり、依頼内容によって異なるのが特徴です。

クライアントのマーケティング手法を修正

マーケティングコンサルタントは、クライアントがマーケティングの手法を見直し、必要に応じて修正します。
企業が行っているマーケティング手法は必ず正しいと限らず、改善点がある場合がほとんどです。そのため、コンサルタントは企業のマーケティング手法の改善点を探し出し、より良い手法を提示します。
例えば、化粧品販売のためにTwitterを運用している企業があり、ターゲット設定を20代女性にしていたとします。20代女性がターゲットの場合、Twitterではなく、若い女性ユーザーが多いInstagramの利用が効果的である可能性が高いです。そこで、コンサルトは企業にTwitterではなくInstagramを利用するように提案します。同時に競合他社を分析してどのような投稿が効果的なのかを提示します。
マーケティング手法の改善は専門知識が必要で、初心者が行うのは困難を伴います。経験と知識が豊富なコンサルタントからのサポートは、成果を出すのに大いに役立つでしょう。

マーケティングコンサルタントが有しているスキル

続いて、マーケティングコンサルタントが有するスキルも見ていきましょう。マーケティングコンサルタントは以下のようなスキルを持っています。

  • マーケティングの知識
  • ユーザーニーズをくみ取る力
  • データ処理能力

それぞれ解説していきます。

マーケティングの知識

マーケティングコンサルタントは、顧客の課題解決や事業構築の土台となる知識を持っている人が多いことが特徴です。
少し例を見てみましょう。

  • 市場調査方法
  • データ分析方法
  • 課題抽出方法
  • 戦略立案方法

コンサルタントは分野ごとのマーケティング手法を熟知しているのも特徴です。マーケティングと一言でまとめても、分野ごとで知識は少し変わります。
例えば、Webの分野で活躍するコンサルタントであれば、サイトのデータ分析法やWeb広告の出稿法、SNSの運用方法などの知識を持っています。一方、飲食の分野で活躍するコンサルタントの場合、季節ごとの食材の流通量や地域による客単価の違いなどの知識が豊富です。
コンサルタントは得意領域の知識を活かして顧客の事業を成功へと導きます。実際にマーケティングコンサルタントに依頼した場合、顧客の目標達成度合いを測るKPIの設定や施策の選択まで幅広く相談に乗ってくれるケースが多いです。

ユーザーニーズを的確にくみ取る力

ユーザーのニーズを汲み取る能力もマーケティングコンサルタントが有しているスキルの1つです。
これはあらゆる業種に当てはまることですが、ビジネスは人の欲求の上に成り立っています。人のニーズはあらゆるビジネスの原動力となる、根幹部分であると言えるでしょう。ニーズの理解は商品やサービスの認知拡大、販売促進を行うための適切な戦略設計に欠かせません。
そのため、マーケティングコンサルタントは、人のニーズを理解する能力に優れているのです。ユーザーがどのような欲求を抱えているかを把握し、適切な施策を提案する高度な能力を持っています。
実際にマーケティングコンサルタントに依頼をすると、商品やサービスを訴求する対象者のペルソナ設定や、商品購入やサービス利用までの流れを示したカスタマージャーニーを作成してくれます。

データ処理能力

データを処理する能力もマーケティングコンサルタントの得意領域です。
マーケティングでは様々な数値情報を扱います。
少し例を挙げてみましょう。

  • 顧客のリピート率
  • サービスの利用率
  • 商品の販売数
  • サイト訪問者数
  • 店舗訪問者数

このような情報の数値を計測し、施策の効果検証などを行うのです。そして、データをもとに企業の事業成功への糸口を見つけます。
例えば、Webサイトでの集客アップを依頼する場合、マーケティングコンサルタントはWebサイトに関わる数値を分析します。例を見てみましょう。

  • サイト訪問者数
  • 記事のクリック率
  • 内部リンクのクリック率

これらの数値を分析し、改善策を検討するのです。もし、記事のクリック率が悪いなどの問題が見つかれば、記事タイトルを読者の興味をそそるような文章にするなどの解決策を提示します。
マーケティングコンサルタントは常に数字に触れる職業であり、数字とは切っても切れない関係です。データ処理能力はとても優れているといえるでしょう。

マーケティングコンサルの相場

では、マーケティングコンサルにはどの程度の料金がかかるのでしょうか?
コンサルタントに依頼する場合、料金は依頼内容によって大きく変わり、依頼内容が増えるほど料金が高くなります。

内容 料金
SEO対策 月額1~2万
マーケティング
(アクセス解析など)
月額1~10万円
SEOマーケティング+Web制作 合計30~50万円
サイト運用全般 月額30~100万円以上

例えば、SEO対策のみを依頼する場合は月額1~2万円程度、アクセス解析などのマーケティング業務のみを依頼する場合は月額1~10万円程度で済むケースが多いです。
しかし、SEOマーケティング対策に加えてサイト設計などを依頼すると、合計30~50万円ほどの料金が発生します。加えて、売上アップの施策提示などサイト運用全般のアドバイスをもらう場合、料金は月額30~60万円、場合によっては100万円以上となることも珍しくありません。
本格的にマーケティングを依頼する場合、何の課題を解決したいのかを明確にし、依頼や相談するのがベストです。依頼する目的があやふやな場合、高額な金額ばかりに目がいってしまうことになります。

参照:Webコンサルティング料金の費用相場とメリットを徹底解説|比較Bizまとめ

まとめ

この記事ではマーケティングコンサルタントの仕事内容やスキル、相場について解説しました。
マーケティングコンサルタントはマーケティング課題の抽出や解決、市場ニーズの調査、マーケティング手法の修正が主な業務です。また、業務を遂行するためのマーケティング知識、ユーザーのニーズを汲み取る能力、データを処理する能力を有しており、企業の事業を成功に導くサポートをしてくれます。

「どうマーケティングすればいいか分からない」「マーケティングをしてるけど成果が出ない」という方は利用を検討してみてもいいでしょう。

ただ、実際にマーケティングコンサルタントに相談する場合、かかる費用は高額になるケースがあります。相談内容の幅が広くなると月額100万円以上となることも少なくありません。

また、マーケティングコンサルティングは基本的にはマーケティング課題への解決策の提示までが提供内容ですので、解決策の実行は自社で行う必要が発生することが多いです。
予算や自社リソース照らし合わせつつ、コンサルティングを利用するか判断しましょう。