メディアを運営されている方であれば、「CV」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
PVセッションユニークユーザー数に変わる新たなメディア計測指標として、近年は「CV」が注目されています。

今回はCVの基本について解説します。
メディアに関わる方で、理解が曖昧だと感じている方はぜひこの機会に理解しておきましょう。

CV(Content View)とは「コンテンツ」そのものを見られた数

CV(Content View)は、アメリカのバイラルメディア「BuzzFeed」が導入したのが始まりです。
直訳すると「コンテンツ閲覧数」となりその通り「コンテンツそのものが見られた回数」を指します。

なぜ今、PVセッションではなくCVが注目され始めたのでしょうか。
その背景には、「コンテンツ体験の変化」が関係しています。

ユーザーはあらゆる場所でコンテンツを消費する

どのようなメディアにせよ、従来はGoogleやYahoo!などの検索エンジンからの流入がほとんどでした。

近年はSNSやキュレーションメディアが台頭し、流入経路は多岐に渡るようになりました。
検索エンジンの場合は以下の流れが一般的です。

 ユーザーが検索する→検索結果から目当ての記事に飛ぶ

キュレーションメディアの場合もほぼ変わりません。

キュレーションメディアを開く→目当ての記事に飛ぶ

しかし、SNSの場合は必ずしもこの流れが発生するとは限りません。
特に、画像がメインのコンテンツとなるインスタグラムやSnapchatの場合が、各SNS上でコンテンツ消費が完了します。

メディアの規模を計測する指標として「PV」「セッション」「ユニークユーザー数」を見る企業がほとんどです。
しかし、FacebookやTwitterが普及し、インスタグラムやSnapchatなどの画像SNSが台頭した今、それらの指標だけを見ていても見当違いかもしれません。

各SNSに最適化されたコンテンツは各SNSで完結するのが理想であり、必ずしも自社メディアに流入させる必要はありません。
各SNS上でコンテンツが閲覧されても、自社メディアのPVセッション数・ユーザー数には換算されません。

では、SNS上で閲覧された数は無視していいのかというとそんなことはありません。
ユーザーコンテンツを届ける」ことが目的なのであれば、自社メディアへの流入だけでなく、各SNS上での閲覧数もしっかり計測していくべきです。

そのような状況から、今「Content View」の重要性が認識され始めています。

「Content View」 と切り離せない「分散型メディア」の台頭

CVは、より厳密にいうと単純なSNSではなく「分散型メディア」の台頭によって注目されるようになりました。

「分散型メディア」の明確な定義はまだありませんが、現在「分散型」と呼ばれているメディアには以下のような共通点があります。

  • 必ずしも自社のメディアを持たない
  • 他社のプラットフォームコンテンツを掲載する
  • 複数のコンテンツ流通チャネルを持つ

参考:変わりつつあるメディアの在り方。注目の集まる“分散型メディア”とは

各プラットフォーム上でのユーザー獲得を目的とする分散型メディアは、固有のメディアを所持することは必須ではありません。PVセッションなどの指標も無意味です。
「どこで見られたか」ではなく「何が見られたか」を計測する「Content View」が重視され始めたのにはこのような経緯があります。

まとめ

「分散型メディアとか流行っているかもしれないけど、うちはメディア保有しているしPVセッションが重要」と思われる担当者様もいるかもしれませんが、固有のメディアを持っていたとしても、やはりCVも合わせて見る必要があります。

2016年に入り、FacebookはInstantArticleを、GoogleはAMPを実装しました。
どちらも、表示速度を上げるためにURLに飛ぶことなく、各プラットフォーム内でコンテンツを閲覧できる機能です。
GoogleとFacebookという流入元として無視できないチャネルがそのような機能を実装した今、自社メディア上以外での閲覧数を計測せざるを得ない状況となりました。

そもそも、メディアは情報を発信し、ユーザーに届けることが目的です。その観点で見ると、ユーザーが自社メディアに訪問するかどうかは実は重要ではありません。
ユーザビリティの立場から見ても、プラットフォームから遷移することなくコンテンツを消費できた方が良いのは明らかでしょう。