グラフィックとパブリッシング

3. Illustrator (イラストレーター)

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Adobe Illustrator CC(通称Illustrator)は、ベクターイメージ編集ソフトです。

Photoshopが1ドット単位で編集するビットマップ編集を行うソフト(ラスタ編集方式)なのに対して、Illustratorはベクターと呼ばれる座標・色彩を持つデータを編集するソフト(ベクター編集方式)です。ビットマップでは画像を拡大すると粗くなってしまいますが、ベクターデータでは、拡大しても座標の再計算を行うだけでいいので、画像が粗くなりません。

こうしたことから、Illustratorは、名刺やWebサイトのロゴの作成、Tシャツに載せるイラストの作成、ポスターデザイン、写真やグラフの作成などに利用されます。特に会社の顔となるコーポレートロゴの場合、様々な媒体に掲載されるので、大きな看板や雑誌などに印刷する準備をするために、ベクターデータでの作成が推奨されます。

Illustratorは、実際にはPhotoshopと連携して一緒に使うことも多く、ほとんどの機能をシームレスに利用することができます。さらに、簡単なアニメーションを作成したり、LINEのスタンプ作成のための使用することもできます。Adobe Capture CCと呼ばれるモバイルアプリでタイポグラフィの写真などを取れば、ベクターデータに変換してIllustratorに送ることも可能です。

4. InDesign (インデザイン)

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InDesign CC(通称InDesign)は、DTPソフトウェアです。DTP(Desktop Publishing=卓上出版)とは、書籍や新聞などのレイアウト編集をパソコン上で行うことで、InDesignではそうした印刷物のレイアウトを自在に組むことができます。

Illustratorでもチラシの作成などで長文テキストの流し込みは可能ですが、InDesignでは複数ページを持つ印刷物のレイアウトに適しています。そのため、段抜きの脚注や目次の作成なども簡単に行うことができます。

InDesignはCreative Cloudのクラウドサービスとも非常に相性が良く、フォントライブラリのTypeKit、6,000万点以上のロイヤリティフリー画像を持つフォトライブラリのAdobe Stockと組み合わせることで、好みのフォントや写真を簡単に探して挿入することもできます。Adobe Comp CCを使えば、外出先でカンプ(印刷の仕上がり見本)データを作成し、仕上げをInDesignで行うことも可能です。

5. Acrobat (アクロバット)

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Adobe Acrobat DC(通称Acrobat)は、PDFの編集や閲覧を行うためのソフトウェアです。

PDFはデバイスや環境に依存することなく、どんな場面でも同じように見えるのが特徴のファイル形式です。そのため、PDFを開くと「閲覧モード」として資料を確認することができます。Acrobatでは、PDFの閲覧はもちろん、編集や注釈の追加、デジタル署名をすることもできます。