企業が自社サービス関連アプリをリリースしても、世間に知られている著名な企業でない限り、なかなかダウンロード数が伸びることはありません。
ユーザーがダウンロードするアプリはゲームやツールカテゴリのものが多く、それ以外は全体の1/3以下です。

新規ユーザーではなく、既存ユーザーをターゲットにすればダウンロードしてもらえる可能性は高く、エンゲージメント向上にも寄与するでしょう。

今回は、自社の既存顧客向けのアプリ周知方法について解説します。
広告を出稿して周知を図る方法もありますが、まずは既存ユーザーに直接届ける方法から取り組んでみましょう。

ユーザー層によってアプリの利用度合いが違うことを理解しよう

無数のスマートフォンアプリが配信されている現在、ユーザーは実際どれだけアプリを利用しているのでしょうか。
Googleでは200万以上のアプリが配信されていますが、その中からユーザーが利用するのは、ほんの一握りです。

参考:
AppleのApp Store、アプリ数200万本、総ダウンロード数1300億回、デベロッパーへの支払い総額は500億ドルに

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(引用:http://www.netratings.co.jp/news_release/2016/10/Newsrelease20161026.html)

ニールセンが行った2016年7月の調査によると、スマートフォンユーザーが月に1回以上利用しているアプリの数は平均30個でした。
特に、利用時間の少ないユーザー(ライトユーザー)は平均13個の利用に留まり、利用されるアプリはコミュニケーション用のアプリやニュースアプリでした。

アプリ制作に踏み切る前に、まず自社のユーザーがどの程度アプリを利用するのかを考えてみましょう。
スマートフォンの利用時間が長いユーザー層はアプリの利用数も長く、自社アプリを利用してもらえる可能性は高くなります。
逆に利用時間が短かったり、スマートフォン自体を利用していないユーザー層がターゲットの場合、アプリの利用を促すのは困難です。
また、年代によってもアプリの利用状況は異なります。自社のユーザーはもともとアプリを利用する顧客なのか把握するようにしましょう。

参考:
2015年版:スマートフォン利用者実態調査

自社ユーザーにアプリを周知する方法

自社の顧客にアプリを利用してもらうには、オンラインで行う方法とオフラインで行う方法があります。
どのような業態かによって向いている方法が異なるので、自社に合わせて行いましょう。

自社ホームページで告知する

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QVCJapanホームページ

自社のホームページで告知する方法です。
ネットショップなど、ホームページへアクセスする顧客が多い企業であれば、ホームページに掲載する効果は高いでしょう。

また、ネットショップであれば、決済後のサンクスページに掲載する方法もあります。
アプリを使えば手軽に購入できることをアピールすればメリットを感じてくれるはずです。

SNSで告知する

ホームページよりもさらに直接的にダウンロードを促す方法もあります。
FacebookやTwitter、LINEなどのSNSはスマートフォンのユーザーにとって利用率の高いアプリの一つです。

SNSのアカウントを持っている場合は、そちらでも周知も行いましょう。

スマートフォンの利用者へアプリの告知を行えば、リンクを設置してそのままアプリストアへ誘導することができます。

アプリの周知を進めるには、ダウンロードする手間や時間がかからないような工夫も必要です。
Googleではユニーバーサルアプリ広告や体験プレイ広告などの、広告からダイレクトにアプリストアへ進める広告も提供しています。
広告を利用する際には、このような機能も利用してみるといいでしょう。

参考:
モバイルアプリ インストール広告について

実店舗で案内する

ホームページやSNSだけではなく、実際の店舗がある場合はそちらでも案内を行いましよう。

店内に掲示する

店内の目の付きやすい壁面にポスターを貼ったり、飲食店であれば席ごとに卓上POPやチラシやを貼るのも手です。
居酒屋であれば、一人でスマートフォンを操作しやすいトイレの個室に貼るのもいいでしょう。

レジで案内する

清算の際にレジで、店員さんが直接アプリのダウンロードを促す手法もあります。
「今インストールすれば、こちらのお会計から10%オフになりますよ」「アプリを使えば、お取り寄せ商品の到着がすぐにわかりますよ」など、精算時のやり取りにアプリを利用するメリットを結び付けると効果的です。

顧客と店員の関係性が強ければ、広告を打つよりも効果的かもしれません。

同梱品としてアプリのチラシを入れる

ネットショップの場合、商品を郵送する箱の中にアプリの案内を同梱してみましょう。
顧客に見てもらうチラシを作るためには以下の記事も参考にしてみてください。