第2部:東京と地方それぞれからのやりかた学ぶ、これからのWeb集客の在り方とは

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続いて第2部では、金城氏がモデレーターとなり、上根氏・飯高のトークセッションが行われました。
おきなわLikes・ferretではどのようにWeb集客を行っているのかについてさまざまなテーマでトークが繰り広げられています。

ダイレクト流入を増やせばプラットフォームに依存しない

金城氏:
ferretの一番強い集客チャネルってなんですか?

飯高:
今は検索が強いですね。オーガニックメルマガ、SNS、リファラルの順です。

金城氏:
網羅的なコンテンツを作っていけばいくほどSEOが起動にのると思うのですが、最初は大変だったんじゃないですか。

飯高:
そうですね、最初はSNSから始めて、1年くらいしてダイレクトかな。
主要なプラットフォームの変化が頻繁にある中で、唯一プラットフォームに依存しないのが「ダイレクト」です。
なので、現在はダイレクト流入を大事にしています。

SNS運用の鍵は「ユーザーの目に触れること」と「コミュニケーション」

金城氏:
おきなわLikesさんは、フォロワーを増やすための施策で具体的に行っていることはありますか。

上根氏:
インスタグラムでは、最初、フォローされたらフォローを返す、写真と相違がないハッシュタグを使う、カメラレンズの設定や撮り方を文章内に記載するということを行いました。
最近は英語でのコメントも多いことや、Twitterでライブ配信したときに海外のコメントもあったことから、各SNSを横断的に見てもらえるようにしています。
昔はFacebookのいいねを獲得しやすかったり、広告が比較的安価だったりしたので、最初は広告を出してました。

金城氏:
最初は広告を使ってファンを獲得し、そこから良質なコンテンツを出すという流れですね。
インスタグラムでのハッシュタグは若者の検索エンジンみたいにもなっていますよね。
沖縄は観光地ということもあって、ハッシュタグで国内外の人が検索していますし。

金城氏:
ferretではどのようにSNSを使われているんでしょうか。

飯高:
基本的には記事を公開したと同時に配信するようにしていて、合間合間に過去の人気記事も投稿しています。
Twitterだと1日約30ツイートですね。
Twitterはツイートする数がそのままタイムラインに出現する数になるので、朝から夜にかけて1時間に1回はTwitter上に現れてユーザーの目に触れるようにしています。

金城氏:
おきなわLikesだと、Facebookなどはどう活用されているのでしょうか。

上根氏:
Facebookはアルゴリズムが変わったり新しい手法が出てきたりしていますよね。
そのため、新しい手法はまず使ってみると反応がよかったりします。

また、ファンとのコミュニケーションを意識的にとりながら、ファンの思いをくみとった投稿をしています。
例えば、沖縄のどこの風景が見たいか事前にアンケートを取り、人気の高かった地域の映像を配信するなどです。
ファンを自分たちのコンテンツにどれくらい巻き込めるかが重要だと考えています。

金城氏:
沖縄ならではのコンテンツですね。今後の手法についてはどのようにお考えですか。

上根氏:
今後の展開としては、SNS内で番組をつくれたりしたらいいなと思っています。

記事コンテンツを安定して生産するためには?

金城氏:
ferretでは1日にどれくらい記事を出してますか?

飯高:
オリジナルが5本、PR TIMESから配信されるものが6本、併せて11本ですね。

金城氏:
外部ライターはどれくらいいますか。

飯高:
3人です。

金城氏:
毎日記事を出すために工夫していることはありますか。

飯高:
内製している記事はコントロールできているため、基本的には記事数が落ちることはありません。

金城氏:
記事のネタはどのように決めているのでしょう。

飯高:
毎週月曜に編集会議をして、キーワードなどからネタを決定しています。
外部ライターとも同様の打ち合わせを行っています。

金城氏:
キーワードの洗い出しはどうしていますか。

飯高:
基本的にとりたいキーワードがデータ化されていて、コンテンツとしては一段落したところです。
Webの流れは早いため、去年のコンテンツが今年変わってたりすることも多く、古い情報は更新するようにしていますね。

分散型メディアは実際どう運用されている?

金城氏:
ユーザーが普段どういった検索をしているのかをしっかり分析してなにを書いていくのかを決めていくのが基本的なコンテンツ作りなのかなというところですね。
分散型メディア(Webサイトを持たず、複数のSNS上で情報発信をしているメディア)の形式をとっているおきなわLikesはどうでしょう。

上根氏:
基本的にインスタグラム、Facebook、Twitterを中心に情報を配信しています。

金城氏:
毎日SNSページは更新されていますか。

上根氏:
1日に1、2回は更新できるようにしています。

金城氏:
予定を組みつつ出しているのでしょうか。

上根氏:
そうですね、PR記事などは先に投稿日を決めて逆算で企画などを検討しています。
オリジナルコンテンツについては、ファンがどういうものを欲しているのかを考えつつ、自分たちも楽しめればいいかなと考えています。

金城氏:
やはり最初は自分のテンションあがる投稿がフックになりますよね。
最近特に当たった投稿ってありますか。

上根氏:
最近だと、360度動画は数字が良かったですね。
また、みなさんが自分ごととして考えられるようなことをキーワードにしつつ、見たユーザーに誤った勘違いを与えないように注釈などもつけた動画も爆発的に人気が出ました。
文章はわたしが考えて、写真はカメラマンが別でいます。
各SNS、日々の投稿がばらばらだし、投稿頻度も違うので、例えばインスタグラムで出てる情報がFacebookでは出てない、ということは普通にあります。

金城氏:
分散型メディアでは各チャネルでファンを獲得していくことが重要ですね。おきなわLikesはWebページがないと思うのですが、ここはどう考えていますか。

上根氏:
Webサイトは不要かな、というところです。

金城氏:
そのメリット、デメリットはなんでしょう。

上根氏:
メリットは、時間とコストがかからないというところです。
あとは商品などは持っていないので誘導先は必要ないかなと。

デメリットは、ストック先がないことです。
記事をためておくことができないので、日々アウトプットしていかないとすぐにリーチが落ちてしまうことはあります。

メディアの付加価値をマネタイズに繋げるためには

金城氏:
基本的にはferretのビジネスモデルでいうとferret oneの販売がメインですよね。

飯高:
そうですね、ただferretとしてもメンバーがちゃんと働けるくらいは稼いでます。
記事広告メルマガの販売に加え、外部とパートナーを組んでツールやサービスを開発しています。
また、他企業と同時にメディア運営をしていたり、他企業とメディアコンサルをしていたりしますね。

金城氏:
バナー広告を貼らないで、そういうところで稼いでいるんですね。

飯高:
メディアって、ユーザーのことを考えると儲からないんですよ。
メディアに記事広告を入れまくるとユーザーには優しくないですからね。
なので別の部分でマネタイズできたらいいかなと。

金城氏:
おきなわLikesさんはどうでしょう。

上根氏:
おきなわLikesはスポンサー制度を取り、企業さんのプロモーションのお手伝いをしています。
自分たちで持っているファン以上の人に自社の情報を届けるという部分で、サポート役として選んでもらっています。
ただやっぱり記事広告の出しすぎはよくないですし、メンバーも3人なので、月に1企業、2本程度でやってます。

飯高:
リーチ数って保証していますか?

上根氏:
していないですね。
数値はお金に変わるものじゃないことを説明してから、賛同してもらった企業のみ取り上げているので特に問題はないです。
結果報告は毎月だしています。

広告についても、広告を出した方がよさそうな時は出していますが、この判断はこちらでやっています。
基本的には、より魅力的にご紹介しますっていうのがメインにあります。

飯高:
東京だとインプレッションを保証するところが多くて。

ferretはしてないんですけど、さっきもご説明したように記事を読んでそのまま直接コンバージョンはあまりなくて、ferretを読んでその後間接的にコンバージョンしてくれた数を出しています。

おもしろいのが、ferretを読んで、そのあと比較検討して、最後ブランド名を検索してリスティングでコンバージョンしている人が多いことですね。

金城氏:
単に記事を読んでもらうだけじゃなくて成果に貢献しているところに価値があるんですね。