見込みユーザーは多いのになかなかコンバージョンまで至らない、営業などでクロージング手前までは進むのにあと一歩及ばないなどで悩んでいるビジネスマンは、意外にも多いのではないでしょうか。
あと一歩、というところまで来たなら、確実にクロージングしなくてはもったいないです。
そのような場合に心理学的効果を活用するというのはいかがでしょうか。

今回は、見込みユーザーを購入まで後押しする「ウィンザー効果」についてご紹介します。
ウィンザー効果とはそもそもどのような効果なのかを、マーケティングにおける活用方法3選、活用事例4選とともに解説します。
Webマーケターの方はもちろん、営業職などでも活用できるものですので、一歩先を行くビジネスマンになるためにも一読しておくことをオススメします。

ウィンザー効果とは

ウィンザー効果とは、ある特定の情報を得る際に情報の発信元から直接聞くよりも第三者を介して「噂」「◯◯さんから来た話」として聞く方が信憑性が高まり、信じやすくなるという心理学的効果です。
「伯爵はスパイ」というミステリー小説の中で、ウィンザー伯爵夫人が「第三者の誉め言葉が、どんな時にも一番効果があるのよ、忘れないでね」と言ったことが、名称の由来になっています。

この効果には、周囲の人と同じ行動をすると安心する「同調効果」や、「〇〇が流行っている」と聞くと◯◯に対して好意的な印象を持つ「バンドワゴン効果」などに見られる集団心理が影響しています。

ウィンザー効果の最も身近な例が「口コミ」です。
例えばAというサプリについて調べた際に、Aの販売元のホームページでその効果が魅力的に書かれているとします。
ここで多くの人は「効果があると書かれているけれど、果たして本当なのか」と疑う傾向にあります。
そのタイミングで口コミサイトやSNSなどでAについて「本当に効果があった」「少し値段が高いけれど効果は期待できる」などの評価を目にすると「ホームページに書いてあったこうかは本当なんだ」という信憑性が高まりやすくなり、購入まで至る可能性が高くなります。
これがウィンザー効果です。

ウィンザー効果の活用方法3選

1.キャンペーンの活用

自社商品やサービスを購入してくれたユーザーに対して「口コミを書いてくれたら◯%オフ」などのキャンペーンを行う方法です。
このようなキャンペーンを行うことで口コミが集まりやすくなるだけではなく、購入者自身からのレビューが高評価だった場合は、購入を検討している見込みユーザーを購入へ後押しする要素となります。

2.SNSの活用

現在は、TwitterやFacebook、インスタグラムなどのSNSが当たり前のように使われている時代です。
そのため、誰でも気軽に商品やサービスのレビューはもちろん、企業そのものの評価もインターネット上に書き込むことができます。

よくある例としては、インスタグラム上で大きな影響力を持つインスタグラマーや、YouTube上で大きな影響力を持つユーチューバーなどを巻き込んで商品やサービスを宣伝してもらうことで、彼らのファンから好意的な印象を持たれやすくなる、というものがあります。
あなたが〇〇というタレントのファンだったとして、彼女がインスタグラムで商品の写真とともに「すごくよかった!」というレビューを投稿していたら、ただ商品の広告を見るだけよりも興味が湧きやすくなるのではないでしょうか。

このように、影響力のあるインフルエンサーを巻き込んだプロモーションも、ウィンザー効果を活用している事例のひとつとなります。
広告だけではなかなかコンバージョンに至らない、という場合には、彼らを巻き込んでみることも施策のひとつとしてオススメです。

3.営業での活用

これは、営業の場面でも活用できます。
営業先で自社の商品やサービスの魅力を余すことなく伝えても、先方としては「売り込まれている」という印象が拭えずに素直にその魅力を信じ切ることができないケースがあります。
ここでユーザーの意見として、あらかじめすでに自社の商品やサービスを使用しているユーザーにアンケートをとった結果や導入事例などをまとめた資料を用意しておくことで、使用者から見た商品やサービスの魅力を伝えることができます。
さらに第三者からの意見が多ければ多いほど「使用者が多い」こともアピールできるため、商品やサービスに対する信頼度も上がりやすくなります。