まとめ

VRは機器の低価格化や取り扱い易さが一段と進み、家庭だけではなく、教育機関や企業へ導入されていくと考えられています。

地学の分野では、現在蓄積されている各地の地形データを活用して、景観シミュレーションから災害予測まで、様々な形でVRのコンテンツが役立つと言われています。有名な景勝地や極地の景色を体感できるようなコンテンツも普及するでしょう。観光誘致のツールに留まらず、高齢者や運動機能障害のある人たちへのケアにも利用できるかもしれません。

他メディアとの連動コンテンツも色々と考えられます。例えば、テレビでは放送内容と連動し、実際に現地に行ったかのような映像を体験できるアプリを配信しています。通常のTV番組や雑誌・書籍等と連動したアプリが作られていくと考えられます。特に実写系のコンテンツは、360度撮影のできるカメラが非常に安価で手に入るようになったため、活用事例も増えていくでしょう。
  
一方のARの分野では、これまで以上にコミュニケーションの分野での活用が期待されます。
先にご紹介した「Google翻訳」のような映像ベースの翻訳ソフトや位置情報を利用した観光地でのナビゲーションは、予定されている2020年東京オリンピックに向けて拡充が進んでいくと考えられています。また、今後は位置情報と連動したものが加わっていくと考えられます。

例えば、特定の場所でカメラをかざすとクーポンが貰えたり、チェックポイントを回るとプレゼントを貰えるなど、ゲーム的要素のある広告手法も生まれてくるでしょう。
  
本記事を通じ、VRとARの違いや特色が改めてご理解頂けましたでしょうか。
どちらの技術も長年研究されてきたものが、ITの進歩によってようやく花咲いた感があります。すでに一般社会にも根付いたAR、そして機器の普及によってようやく根付き始めたVR、ますます双方の動向から目が離せなくなりそうです。