CGM事例から見る、ユーザー参加型コンテンツ運用3つのポイント

ユーザー自身が作成したコンテンツで成り立っているメディアというと「自社の運営するホームページやオウンドメディアには関係ないな」と感じる方もいるかもしれません。
実際、CGMを一から作り上げるためには、事業の一つとして立ち上げる必要があるでしょう。
ですが、ユーザー自身が作成したコンテンツの活用はメディアの形態に留まりません。
例えば、オウンドメディアへのコメント機能や、ネットショップへのレビュー機能、商品の写真をSNSに投稿することで参加できるキャンペーンの実施など幅広い領域で行える施策でしょう。

こういったユーザー自身が作成したコンテンツは*「UGC(User Generated Contents)」*といい、企業のキャンペーンなどに活用されています。
UGCを活用したい企業にとって、UGCで成り立っているCGMの運営方針には学ぶべき点が多くあります。
ここまで紹介してきたCGMの事例から、ユーザー参加型コンテンツ運用のポイントを3つ解説しましょう。

参考:
「おーいお茶俳句大賞」や「#手作りチョコガーナ 」も!ユーザー生成コンテンツ(UGC)を使ったキャンペーン事例|ferret [フェレット]

1.公正中立な立場で運営する

ユーザー自身が作成したコンテンツを取り扱う際には、公正中立な立場で運営することが大切です。
例えば「食べログ」では広告として掲載している飲食店に対して、良い評価だけでなく悪い評価が掲載されている場合でも削除を行うことはありません。

企業の利害に合わせて特定のユーザーを評価し、コンテンツを操作しようとした場合、ユーザーの反感を招く可能性もあるでしょう。
実際、中高生向けのアプリ「ゴルスタ」では、運営に対する批判を書き込んだユーザーに対してアカウントを停止するなど公正でない運営を行っていたことで話題となりました。

ユーザー参加型のキャンペーンコンテンツを運営する際は、公正中立な立場で取り組むようにしましょう。

参考:
[口コミ・ランキングに対する取り組み(食べログ運営ポリシー)|食べログ] (https://tabelog.com/help/policy/)

2.やらせやステマへの監視を怠らない

口コミを書き込めるコンテンツの場合、自社の商品やサービスへの評価をあげるために自作自演の書き込みを行おうとする企業も現れるでしょう。

また、ライバル企業の評判を落とすために、事実とは異なるネガティブな情報を書き込むユーザーもいるかもしれません。
*そういった「やらせ」や「ステルスマーケティング(ステマ)」といった類に対しては常に監視を行い、取り締まっていく必要があります。*場合によっては事実確認を行い、書き込まれた内容が正しいか公平な立場で判断するようにしましょう。

参考:
不適切な口コミへの対応について|食べログ

3.規約としてユーザーの参加できる範囲を明確に示す

ユーザーがコンテンツを投稿する上で、何を行ってもいいか・何を行ってはいけないかを利用規約として明確に示しましょう。

例えば「ウィメンズパーク」では、会員規約として口コミの閲覧や投稿に関して以下のような禁止行為を定めています。

2.当社は、以下の各号に掲げる内容を含む口コミの投稿を禁止します。
(1)特定の個人・団体に対する誹謗中傷や、営業妨害、風説の流布となるような内容
(2)虚偽の内容や画像(ご自身で体験されていない内容、ご自身で事実確認をされていないうわさ・風評の類のメッセージの掲載もこれに準じて禁止します)
(3)第三者の名誉・信用を害する内容
(4)選挙運動、特定の思想・宗教へ勧誘する内容・他者の権利の侵害にあたる内容
(以下略)
引用:会員規約|ウィメンズパーク第19条(口コミ等の閲覧・投稿)より

このように禁止行為を明確に示した上で、自社の免責事項を盛り込むことでユーザーへのガイドラインとして機能します。
ガイドラインが定められていることでユーザーは運営の方針を知ることができるので、公正な運営にもつながるでしょう。

参考:
[第1編 基本ガイドライン - サービス利用規約 |ヤフー株式会社] (https://about.yahoo.co.jp/docs/info/terms/chapter1.html)