Amazonのようなネットショップでユーザー自身が商品やサービスに対して評価コメントを投稿しているのを見かけたことはありませんか?

こういったユーザー自身が作成するコンテンツを「UGC(User Generated Contents)」といい、UGCで形成されているメディアを「CGM(Consumer Generated Media)」と言います。食べログや価格.comに代表されるようなCGMは商品へのレビュー機能などユーザーを巻き込んだコンテンツを運用したい企業にとって参考になる存在でしょう。

今回は、CGM事例から見る、ユーザー参加型コンテンツ運用のポイントを解説します。
商品レビューや記事へのコメントなどにユーザーにも参加してもらうことでメディアの情報量が増えるだけでなく、商品への口コミ効果も見込めます。他のメディアがどのように運用しているのかを見ながら、自社の取り組みに生かしていきましょう。

CGMとは

CGMとは「Consumer Generated Media」の略称で、ユーザー自身が作成したコンテンツで構成されているメディアを指します。
例えば、TwitterやFacebookのようなSNS、ブログサービスがCGMに該当します。

投稿するユーザー数が増えることで、膨大な量の情報が集まるのがCGMの特徴でしょう。
この膨大な情報量がユーザーにとって有益な情報を発信していると検索エンジンから判断されることで、SEOへの効果も見込めます。
実際、レシピ共有サイトの「クックパッド」では、検索エンジンにとって情報を判別しやすいディレクトリ構造を持つことで、検索結果の上位表示を実現しています。

参考:
CGMとUGCとUCC|市場通
[CGMとは |SEO HACKS] (https://www.seohacks.net/basic/terms/cgm/)

CGMの事例

では、具体的にCGMにはどういった事例があるのでしょうか。
3つのCGMの事例を紹介します。

1.食べログ

食べログ___ランキングと口コミで探せるグルメサイト.png
https://tabelog.com/

「食べログ」は飲食店の口コミ・ランキングサイトです。飲食店自体から提供された情報だけでなく、実際に店を訪れた人からの評価を掲載しているのが特徴でしょう。

2017年3月時点で月間PVは19億4,959万、月間利用者数は約1億428万人にものぼります。
掲載されている飲食店の情報も85万件以上、投稿されている口コミの数は1,855万件以上と、膨大な情報量が掲載されているのがわかるでしょう。

参考:
[広告(メーカー・団体様等向け)について |食べログ] (http://user-help.tabelog.com/advertisement/)

2.Yahoo!知恵袋

Yahoo_知恵袋___みんなの知恵共有サービス.png
https://chiebukuro.yahoo.co.jp/

Yahoo!知恵袋はYahoo!JAPANが運営しているナレッジ共有サイトです。
ユーザーが質問板に書き込んだ内容に対して他のユーザーが回答するという形式であり、生活の知恵やお金の悩みなど日々の疑問を投稿できます。

「花王公式サポート」や「ソニーマーケティング株式会社」などの企業公式アカウントや弁護士・フィナンシャルプランナーといった専門家も登録されており、回答の質を高めているのが特徴でしょう。

2017年6月現在、質問総数は1億7,000万件以上、回答は4億3,000万件以上という膨大な情報が掲載されています。

3.ウィメンズパーク

妊娠・出産・育児の悩みや料理の口コミ満載___ウィメンズパーク.png
http://women.benesse.ne.jp/

ウィメンズパークとは、ベネッセコーポレーションが運営する妊娠・子育てに特化した情報共有サイトです。2017年6月現在、4,200万件ほどの投稿が掲載されています。

質問として投稿された悩み相談に対して他のユーザーが回答する掲示板だけでなく、保育所や産婦人科を実際に利用した人の口コミを投稿・閲覧できるコンテンツも提供されています。

CGM事例から見る、ユーザー参加型コンテンツ運用3つのポイント

ユーザー自身が作成したコンテンツで成り立っているメディアというと「自社の運営するホームページやオウンドメディアには関係ないな」と感じる方もいるかもしれません。
実際、CGMを一から作り上げるためには、事業の一つとして立ち上げる必要があるでしょう。
ですが、ユーザー自身が作成したコンテンツの活用はメディアの形態に留まりません。
例えば、オウンドメディアへのコメント機能や、ネットショップへのレビュー機能、商品の写真をSNSに投稿することで参加できるキャンペーンの実施など幅広い領域で行える施策でしょう。

こういったユーザー自身が作成したコンテンツ「UGC(User Generated Contents)」といい、企業のキャンペーンなどに活用されています。
UGCを活用したい企業にとって、UGCで成り立っているCGMの運営方針には学ぶべき点が多くあります。
ここまで紹介してきたCGMの事例から、ユーザー参加型コンテンツ運用のポイントを3つ解説しましょう。

参考:
「おーいお茶俳句大賞」や「#手作りチョコガーナ 」も!ユーザー生成コンテンツ(UGC)を使ったキャンペーン事例|ferret [フェレット]

1.公正中立な立場で運営する

ユーザー自身が作成したコンテンツを取り扱う際には、公正中立な立場で運営することが大切です。
例えば「食べログ」では広告として掲載している飲食店に対して、良い評価だけでなく悪い評価が掲載されている場合でも削除を行うことはありません。

企業の利害に合わせて特定のユーザーを評価し、コンテンツを操作しようとした場合、ユーザーの反感を招く可能性もあるでしょう。
実際、中高生向けのアプリ「ゴルスタ」では、運営に対する批判を書き込んだユーザーに対してアカウントを停止するなど公正でない運営を行っていたことで話題となりました。

ユーザー参加型のキャンペーンコンテンツを運営する際は、公正中立な立場で取り組むようにしましょう。

参考:
[口コミ・ランキングに対する取り組み(食べログ運営ポリシー)|食べログ] (https://tabelog.com/help/policy/)
中高生向けアプリ「ゴルスタ」 個人情報書き込みで謝罪 |読売新聞(YOMIURI ONLINE)

2.やらせやステマへの監視を怠らない

口コミを書き込めるコンテンツの場合、自社の商品やサービスへの評価をあげるために自作自演の書き込みを行おうとする企業も現れるでしょう。

また、ライバル企業の評判を落とすために、事実とは異なるネガティブな情報を書き込むユーザーもいるかもしれません。
そういった「やらせ」や「ステルスマーケティング(ステマ)」といった類に対しては常に監視を行い、取り締まっていく必要があります。場合によっては事実確認を行い、書き込まれた内容が正しいか公平な立場で判断するようにしましょう。

参考:
不適切な口コミへの対応について|食べログ

3.規約としてユーザーの参加できる範囲を明確に示す

ユーザーコンテンツを投稿する上で、何を行ってもいいか・何を行ってはいけないかを利用規約として明確に示しましょう。

例えば「ウィメンズパーク」では、会員規約として口コミの閲覧や投稿に関して以下のような禁止行為を定めています。

2.当社は、以下の各号に掲げる内容を含む口コミの投稿を禁止します。
(1)特定の個人・団体に対する誹謗中傷や、営業妨害、風説の流布となるような内容
(2)虚偽の内容や画像(ご自身で体験されていない内容、ご自身で事実確認をされていないうわさ・風評の類のメッセージの掲載もこれに準じて禁止します)
(3)第三者の名誉・信用を害する内容
(4)選挙運動、特定の思想・宗教へ勧誘する内容・他者の権利の侵害にあたる内容
(以下略)
引用:会員規約|ウィメンズパーク第19条(口コミ等の閲覧・投稿)より

このように禁止行為を明確に示した上で、自社の免責事項を盛り込むことでユーザーへのガイドラインとして機能します。
ガイドラインが定められていることでユーザーは運営の方針を知ることができるので、公正な運営にもつながるでしょう。

参考:
[第1編 基本ガイドライン - サービス利用規約 |ヤフー株式会社] (https://about.yahoo.co.jp/docs/info/terms/chapter1.html)

まとめ

CGMではユーザー自身にコンテンツを作成してもらうことで膨大な情報量のメディアとなっています。一方でユーザーコンテンツは企業のコントロールが効きづらいという難点があるでしょう。特に口コミサイトでは、その商品やサービスに関わる企業が自作自演で口コミを書き込んでしまう恐れがあります。そのため、ネットショップなど、商品の販売に複数の企業が関わる場合は注意が必要でしょう。

CGM各社では利用規約を細かく定め、自社の責任の所在を明確に示しています。規約として定めることで、自社の免責につあげるだけでなくユーザー自身へも自制を促せるでしょう。