なぜ今強調スニペットが注目されているのか

では、なぜ強調スニペットが注目されているのでしょうか。その理由としては2つあると考えます。
  

1.「0位」に位置する掲載位置

上述のとおり、そもそも表示位置自体が自然検索1位よりも上位に表示するため、ユーザーは検索結果ページの中でも真っ先に強調スニペットを見ることになります。言わば検索結果の「0位」として表示される状態ですので、検索結果においてユーザーの目に触れる機会や、リンクをクリックされる可能性は高くなると言えるでしょう。特にモバイル端末での検索結果においては、PC以上に目立つ存在だと言っても過言ではありません。
  

モバイル検索結果における強調スニペット表示

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この強調スニペットですが、昨今の米国SEO業界ではよく取り上げられるトピックの1つとなっています

そのもう1つの理由は、冒頭でも申し上げましたが、米国でのユーザー行動の変化、特に音声検索の伸びと密接に関わっていると考えられます。
  

2. 音声検索との親和性

AmazonのAlexaやGoogleによるGoogle Homeなど、米国では音声検索デバイスが普及し始め、すでにGoogle検索全体の20%は音声検索によるものだと言われています。

参考:
http://searchengineland.com/google-reveals-20-percent-queries-voice-queries-249917

そして、Google Homeで音声検索を行った際に、その質問の内容に「回答」として読み上げられるものこそが強調スニペットなのです。そのため、音声検索の増加が著しい米国では、次なる一手としての強調スニペットが注目されているのです。
  

日本における強調スニペットの状況は?

では、その強調スニペットは、日本ではどのような状況なのでしょうか。

まず、出現数についてですが、昨年から今年にかけて増加していることが、クロスフィニティ株式会社(以下、クロスフィニティ)と米国のSEOプラットフォームツールであるseoClarityの共同調査からも見ていただけると思います。
  

強調スニペット出現数調査

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調査対象:475万KW
※seoClarityとクロスフィニティの共同調査

実際に皆さんも、様々な検索クエリで強調スニペットを見かけることも増えているのではないでしょうか。実数値を見てもその増加は明らかなものといえます。

次に、どのようなクエリにて強調スニペットが表示されるかについて、「単語数」という観点で調査したものが以下のグラフです。

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調査対象キーワード数:96,096キーワード
※クロスフィニティの独自調査

こちらのデータから、日本においては1単語のキーワード(「バリスタ」「インターンシップ」など)での出現数が多いことが見受けられます。そして、次に出現数が多い傾向にある2語の組み合わせキーワードです。

この組み合わせキーワードには一定の傾向が存在すると仮定し、強調スニペットが出現しやすく、出現のトリガーとなる組み合わせキーワードを「トリガーワード」と定義し、調査致しました。