ferretユーザーの皆さん、こんにちは。wevnalの後藤一海です。今回は私がSNSに関して当たり前のことから面白い施策まで、企業事例などを交えながらビジネスシーンで役立つ情報をわかりやすくご紹介していきます。

早速ですが、皆さんに質問です。
マーケティングツールとしてよく活用されるTwitterやInstagram(インスタグラム)などSNSに関連した用語(ワード)で、「SNS映え」や「インスタ映え」という言葉があることをご存知でしょうか。中には、そもそも聞いたことがない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、この「SNS映え」「インスタ映え」について、具体的な企業様の事例を交えながらご紹介していきます。

・ なぜ「SNS映え」「インスタ映え」が話題になっているのか
・「SNS映え」「インスタ映え」はどのような効果が見込めるのか

様々な「SNS映え」「インスタ映え」に対しての取り組み事例を紹介するので、ぜひ実際のSNS運用等でお役立てください。
  

「SNS映え」「インスタ映え」とは

まずは「SNS映え」「インスタ映え」とは何かについてご説明します。

端的に言うと、これらは双方とも "SNSに写真を載せた時に目を引くような写真になっている" ことを指します。

「SNS映え」している写真はエンゲージメント率が高く、”写真撮影をしたからSNSに投稿する” というのではなく、むしろ "SNSに投稿するためにSNS映えする写真を撮りに行く" という方が増えています。特に女性にその傾向が見られ、2016年後半以降、急激に話題となったワードでもあります。

参考:
エンゲージメント|ferret マーケティング用語辞典
「#インスタ映え」の話題量|mcラボ(株式会社ウフル)
  

「SNS映え」「インスタ映え」が話題になっている理由

続いて、何故「SNS映え」「インスタ映え」というワードが話題になっているのか、という点についてご紹介します。

理由としては、いわゆる"「モノ消費」から「コト消費」へ" という時代背景が影響していると考えられています。インターネットが普及し、オンラインでいつでもどこでもモノが購入できるようになっている一方、小売店や百貨店などの実店舗が閉店するというニュースをよく耳にします。ところが、オフラインの市場がどこもかしこも縮小しているのかというとそういうわけではなく、体験型の市場規模は現在も拡大しております。

つまり、ただモノを手に入れるためではなく、+αの付加価値で生活を豊かにしたいというニーズに応えるような「体験」を提供している市場が拡大しているのです。これはまさにSNS映えする写真を撮るために "どこかに行く" というユーザーの生活心理そのものだと言えます。

参考:
「モノ消費からコト消費へ」ってどういうコト?定義から注目される背景まで解説|ferret
数字で見るエンタメ産業 「体験型」「参加型」の市場が拡大|事業構想

では実際、SNS映えするスポットというのはどのようなものがあるのでしょうか。
  

1. 女子必見!「フォトジェニックな壁」

こちらは「原宿セント・ヴァレンタイン教会」という原宿駅・明治神宮駅から徒歩圏内の場所にある結婚式場ですが、「ハートの壁」というフォトジェニックなスポットが話題になりカップルはもちろん、女性同士でも多くの方がインスタグラムにアップしています。
  

2. 本そのものよりもインパクトが大きい「タワー積み」

とにかく「すごい」の一言に尽きます。書店の新しい販促戦略として、テレビなどでも紹介されています。人の身長より高いタワーや「倒れない!?」と思ってしまうような様々なタワー積みがあるようです……奥深い。

どうやら「本タワー積み選手権」なるものも開催されていたようです。

  

3. 味よりもインパクト重視!?「フォトジェニックなメニュー」

こちらも原宿にある、恋を呼ぶ!ソフトクリーム「coisof(コイソフ)」。メニューも可愛いのでインスタ映えするのは間違いなしですが、コイソフは店内にもフォトスポットが多数あり、一緒に撮るとフォトジェニックになります。
  

4. 来たる、”あの”季節!

秋の締めくくりイベントといえばやはり「ハロウィン」です。当日はもちろん各所でイベントが行われていますが、インスタグラムでも #ハロウィンメイク や #ハロウィン仮装 などの投稿が増えてきます。化粧品メーカー、カラコンメーカーなどの企業様は新しいユーザーに接触する絶好の機会ではないでしょうか。
  

5.【番外編】インスタ映えを狙った「●●●」!?

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https://www.hotpepper.jp/mesitsu/entry/masaki-nagaya/17-00288

こちらはなんと、インスタ映えを狙った「冷やし中華」です。非常にインパクトがあり、写真を撮りたい気持ちは多いに沸きます。ただ、インスタグラムで「#ジョッキ麺」を検索してみたところ、4投稿でした……。興味を惹く見た目だったらいいというわけでなく、やはり合う、合わないはあるようです。
  

企業の商品開発にも活用されている

1. meiji THE Chocolate(明治 ザ・チョコレート)

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http://www.meiji.co.jp/sweets/chocolate/the-chocolate/

明治 ザ・チョコレートのパッケージもSNSに投稿されることを狙った商品です。商品開発の逸話として、社内上層部から「中身がわからない。売れるはずがない」と言われ、「あなたの年代がターゲットではない」と反論したということが話題になった商品でもあります。

参考:
インスタ映え抜群!ザ・チョコレートの箱を使ったパッケージアートが話題!|ライブドア ニュース
  

2. ちょっこりさん「#ぬい撮り」

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http://dtimes.jp/takaratomy-arts-chokkorisan-event/

タカラトミーアーツ ちょっこりさんもSNSに流通する「#ぬい撮り」というハッシュタグから生まれた商品です。ぬい撮りとはぬいぐるみ撮りの略語で、インスタグラムにはぬい撮りというハッシュタグが20万投稿ほどされております。

それだけのハッシュタグの投稿があることに着目し、ぬい撮りにマッチングするような商品を開発してしまったのですからやはりSNS映えという価値観は重要度が高まっているのではないでしょうか。

商品ありきでの考え方でなく、媒体ありきで商品を生み出す、という興味深い事例です。

参考:
写真映え満点「ちょっこりさん」が登場する日常写真が可愛いとSNSで話題♡|LOCARI
  

まとめ

「SNS映え」と「体験」という要素がかけ合わさると拡散させるだけではなく、実際にユーザーの行動にも影響を与えることができます。

また、8月17日のニュースで『6期連続プラス成長 GDP押し上げ要因は“SNS経済効果”か』という記事が取り上げられました。

「ポイントは外食です。レストランなどの売り上げ増加が個人消費を押し上げています。外食好調の秘密は、インスタグラムをはじめとするSNSにあるのではないかと囁かれているのです」(市場関係者)

引用元:6期連続プラス成長 GDP押し上げ要因は“SNS経済効果”か|日刊ゲンダイ

SNSでの成功の有無が経済に影響する時代です。しかしながら「こうすれば絶対に成功する」などのマニュアルが確立されていないのも事実です。まだまだ不確定な部分があるからこそSNSノウハウを早いタイミングで掴み、SNS施策を売り上げの拡大につなげていくことが成功のカギではないでしょうか。

ぜひ今後、企業のマーケティングご担当者には「SNS」と「体験」を掛け合わせて、どのようにしてユーザーの行動に影響を与えるか、なども視野に入れてSNSを活用してみてください。