カスタマージャーニーへの理解はソーシャルメディアマーケティングにも有効

カスタマージャーニーは特定の手法だけでなく、あらゆるマーケティングに共通する考え方です。カスタマージャーニーへの理解は、日々のソーシャルメディア運用などにも生かすことができます。それぞれのレイヤーに対して、ソーシャルメディアでのタッチポイントでできるアプローチの特徴をご紹介します。

認知

ソーシャルメディアを認知向上やブランディングに活用されている企業は多く、SNSが顧客との最初のタッチポイントになるケースも増えました。

ニュース性のある話題やリリース情報などを発信し、面白いものであればリツイートやシェアなどで拡がっていく可能性があります。内容次第では低予算で多くの人に情報が拡がっていき、ソーシャルメディアマーケティングにおいて非常に威力を発揮できる部分です。

ニュースなどで話題を作りアカウント自体をフォローしてもらうことで、より深く興味を持ってもらうよう次のアプローチが可能になっていきます。

興味関心

ソーシャルメディアマーケティングを実施する上で、特に重点的なコミュニケーションを要求されるのは興味関心層です。

何かしらの形で自社ブランドを認知してもらいフォローしてもらったユーザーに対して、どのようなメッセージを発信するかでソーシャルメディアマーケティングの成果が変わって来ます。
ソーシャルメディア運用で中々成果が出ない例で多いのが、ひたすら認知層向けの情報しか発信していないといったケースです。

極端な例で言えば、何かニュースがあった時のみ投稿するパターンがこれにあたります。

既にフォローしてくれているフォロワーの方達は、既に認知している人達であることが多く、ニュースを流しているだけではそこから先には中々進んでもらえません。自社ブランドを認知してもらった上で、ブランドのメッセージをさらに深く理解してもらえるような投稿や、製品の特徴、必要性をより知ってもらえるようなアプローチが重要です。

また、何かイベントの宣伝をする際には、告知投稿の連投になりがちです。
イベントの開催が迫るにつれ「開催まであと○日!急いで!」といった投稿を繰り返しているというケースが多いですが、これだけではイベントの認知も部分にしか効果がなく、不十分です。

既にイベントの開催を知っている層に対して告知を連投しても、中々興味関心は深まりません。認知向上だけでなく、そのイベントにはどのような魅力があるのかについてあらゆる角度からアピールしていきましょう。開催にかける想いやストーリー、登壇者の裏話などさまざまなアイデアが考えられるはずです。

比較検討

比較検討層へのアプローチも、ソーシャルメディアを上手く活用することで可能になります。ユーザーが他社ブランドとの比較をする際に、ソーシャルメディア上で評判を調べるというケースは多々あります。評判自体を自在にコントロールすることは実質的に不可能な部分が多いですが、情報量が多い方が信頼される可能性は高くなります。

積極的に感想や意見を投稿してもらえるよう促すようなコミュニケーションを検討してみてもいいでしょう。また情報を辿りやすいように、ハッシュタグを用意して発信してもらうとより効果的です。

検討層に対しては興味関心層と同じように、よりブランドの魅力を伝え、競合優位性をアピールする投稿を検討してみるといいでしょう。

行動

購入意欲が高まっているユーザーに対して、最後の一押しをするには工夫が必要です。ソーシャルメディア上の投稿で製品購入の押し売りをすると嫌われる場合もあります。

すでに購入したいというユーザーに対して、最後に少しだけ背中を押してあげて、自分から購入してもらうという形を促せれば押し付けがましさを軽減できます。

ソーシャルメディアを活用した購入への一押しには、リターゲティングなどが有効です。ソーシャルメディア外の公式サイトなどで、カートに追加しているユーザーや、商品ページを閲覧しているユーザーなどに絞り、広告を配信することができます。通常の投稿では購入へ後押しは行わず、既に検討が進んでいるユーザーにのみ絞り広告を配信することで、それぞれの層にとってストレスのないアプローチが可能です。