サイトの構築や運営、データ管理などを容易にするCMS。しかしその一方で、CMSにはセキュリティ面でのリスクもあります。CMSの脆弱性を悪用した被害に遭わないためには、あらかじめセキュリティ対策をしておくことが重要です。

この記事では、CMSのセキュリティリスクや起こりうる被害、脆弱性による被害を防ぐための対策などについて解説します。セキュリティに強いCMSも紹介しますので、ぜひご覧ください。

目次

  1. CMSのセキュリティリスクによって起こりうる被害
  2. CMSのタイプによるセキュリティリスクの違い
  3. CMSに脆弱性が見つかった場合の対処法
  4. CMSの脆弱性による被害を防ぐためのセキュリティ対策
  5. セキュリティに強いCMS「ferret One」
  6. CMSのセキュリティを強化して安全に運用しよう

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CMSのセキュリティリスクによって起こりうる被害

CMSのセキュリティリスクによって起こりうる被害として、以下のようなものが想定されます。

個人情報の流出

CMSのセキュリティが不十分な場合、悪意のある第三者がシステムにアクセスし、保管している顧客の情報を盗み出される可能性があります。

顧客の個人情報が流出してしまうと、企業としての信頼が落ちてしまうだけでなく、多額の損害賠償が発生することもあるため、十分なセキュリティ対策をすることが重要です。

サイト・コンテンツの改ざん

CMSに脆弱性があると、外部の攻撃者によってサイトのコンテンツが改ざんされることがあります。改ざんされる恐れのあるポイントは、以下の通りです。

  • コンテンツや文章
  • サイトデザイン
  • ログイン情報
  • 個人情報

サイト内のコンテンツが改ざんされてしまうと、誤った情報を発信してしまい、自社だけでなくユーザーにも被害をもたらす可能性があります。

また、ユーザーのデバイスに悪影響をおよぼす悪意のあるプログラムである「マルウェア」がサイト内に仕込まれてしまうことも考えられます。

サイト運営の停止

外部からの攻撃を受けると、サイトの運営を停止せざるを得ない状況におちいる可能性があります。

例えば、サイト内にマルウェアが仕込まれた場合は、ユーザーへの被害拡大を防ぐためにサイトを停止する必要があるでしょう。また、攻撃者によってサイトが乗っ取られたり、アクセス・ログインができない状態になった場合も、サイト運営を続けることは困難になります。

サイト運営を停止すると、その間サイト経由での売上が発生しなくなるだけでなく、原因を調査する費用や解決するための対策費用などもかかるため、大きな損害に発展する可能性があります。

ランサムウェアによる金銭の要求

CMSに脆弱性があると、ランサムウェアに感染することがあります。

ランサムウェアはマルウェアの一種であり、データやシステムを暗号化し利用できない状態にした上で、暗号化したデータを元に戻す代わりに金銭を要求するものです。そして多くの場合、金銭を支払ったとしてもデータの復元は保証されません。

ランサムウェアに感染した場合は、専門の業者などに依頼して駆除やデータの復元などを行わなければならないため、手間と時間、コストがかかってしまいます。

CMSのタイプによるセキュリティリスクの違い

CMSのタイプは以下の3種類があり、それぞれのタイプごとに異なるセキュリティリスクが存在します。

  • オープンソース型
  • パッケージ型
  • クラウド型

オープンソース型

オープンソース型とは、プログラムのソースコードが公開されており、無償で利用できるCMSのことです。代表的なものには、「WordPress」「Drupal」などがあります。

CMSのソースコードが公開されているため、自分たちで自由にカスタマイズできる点が魅力です。しかし、ソースコードが無償で公開されており誰でも改変できるという特性上、セキュリティリスクは高い傾向にあります。

具体的には、以下のようなセキュリティリスクがあります。

項目 内容
脆弱性の問題 コードが公開されているため、悪意のあるユーザーが脆弱性を発見・悪用し攻撃をすることがある
プラグインの問題 CMSの機能を拡張するためのプラグインには悪意のあるものや、セキュリティ対策が十分でないものが存在する。使用することでマルウェアに感染する恐れがある
バージョン管理の問題 最新バージョンへのアップデートをおろそかにしていると、脆弱性が放置されてしまい攻撃を受ける可能性がある
狙われやすさの問題 使用しているユーザーが多いため、狙われる対象になりやすい

様々なセキュリティリスクがあり、導入時はセキュリティ対策がなされていないことも多いため、自分たちでしっかり対策しなければなりません。

パッケージ型

パッケージ型とは、ベンダーが独自に開発したCMSのライセンスを購入し、自社のサーバーにインストールすることで使用できるCMSのことです。例えば、「Movable Type」「NOREN」などが当てはまります。

多くの場合、ベンダー側がセキュリティ対策を行っているため、オープンソース型に比べてセキュリティのリスクは低い傾向にあります。

ただし、以下のようなセキュリティリスクもあるため注意が必要です。

項目 内容
不正アクセスの問題 自社のサーバーに不正アクセスされる可能性がある
ログインの問題 パスワードが簡単に予測できるのであったり、人的ミスにより外部に漏えいした場合に不正アクセスを招く恐れがある
アップデートの問題 最新バージョンへのアップデートをおろそかにしていると、脆弱性が放置されてしまい攻撃を受ける可能性がある

クラウド型

クラウド型は、インターネット経由で利用するCMSのことです。例えば、「ferret One」「MovableType」などが当てはまります。

サービスの運営会社がシステムの管理やセキュリティ対策を行うので、3種類の中でセキュリティリスクは最も低い傾向にあります。

CMSのデータはクラウド上で管理されており安全対策がなされた環境で運用できるため、個人情報が流出する可能性も低いです。クラウド型のCMSで考えられるセキュリティリスクは、以下の通りです。

項目 内容
ログインの問題 パスワードが簡単に予測できるのであったり、人的ミスにより外部に漏えいした場合に不正アクセスを招く恐れがある
サポートの問題 運営会社の対策内容や補償制度によって、セキュリティリスクの高さが異なる。十分な対策が行われていないCMSの場合は脆弱性を狙われる可能性がある

上記のようなリスクがあるものの、十分なセキュリティ対策が行われているものを選べば、リスクは最小限に押さえられます。

CMSに脆弱性が見つかった場合の対処法

CMSに脆弱性が見つかった場合、以下のような対策を取ることが必要です。

セキュリティパッチの適用

CMSに脆弱性が見つかった場合は、まずセキュリティパッチを適用しましょう。セキュリティパッチとは、ソフトウェアの欠陥や脆弱性を修正するための更新プログラムのことです。

セキュリティパッチを適用することで、既知の脆弱性に対して修正が行われ、攻撃者による不正アクセスやデータの漏えいなどの被害を最小限に抑えられます。

CMSの提供元が発信している情報をこまめにチェックし、新しいパッチが出ている場合は適用しましょう。

セキュリティアドオンの導入

CMSに脆弱性が見つかった場合は、セキュリティアドオンの導入も有効です。

セキュリティアドオンとは、CMSの脆弱性を検知したり、不正なアクセスを防ぐための追加機能のことです。代表的なセキュリティアドオンには、以下のようなものがあります。

  • ファイアウォール
  • 侵入防止システム
  • 侵入検知システム

セキュリティパッチだけで対処できない場合や、CMSの脆弱性が何度も見つかる場合は、セキュリティアドオンを導入することで脆弱性をカバーできる可能性があります。

セキュリティチェックの実施

CMSのセキュリティに関する定期的なチェック実施も重要です。セキュリティチェックには、以下のようなものがあります。

  • 脆弱性スキャンCMSやサーバー、ネットワークなどに脆弱性がないかを診断する
  • マルウェアスキャン:悪意のあるプログラムを検出する
  • ペネトレーションテスト:疑似攻撃を行い、外部からの侵入に対してどれくらいの耐性があるかをチェックする

これらを実施することで、潜在的な脆弱性を発見・修正できます。

CMSの脆弱性による被害を防ぐためのセキュリティ対策

CMSの脆弱性による被害を防ぐためには、日頃から以下のような対策を行いましょう。

CMSのアップデート

外部からの攻撃による被害を防ぐには、CMSのアップデートをこまめに行いましょう。アップデートによって既知の脆弱性に対する修正が行われるため、攻撃者による侵入やデータの漏えいなどの被害を予防できます。

また、CMS自体だけでなく、プラグインなども最新の状態にアップデートしておくことが重要です。

「自分たちでアップデートするのが面倒」という場合は、提供元がアップデートを実施してくれるクラウド型CMSの利用を検討すると良いでしょう。

WAFやSSL化の導入

セキュリティリスクを軽減するには、WAFやSSL化の導入も有効です。

WAF(Webアプリケーションファイアウォール):脆弱性を悪用した攻撃からサイトやアプリケーションを保護するもの
・SSL化:データを暗号化して送受信する仕組み

WAFによって、不正アクセスや悪意のあるリクエストを検出し、ブロックすることが可能となります。また、SSL化を導入して通信を暗号化することで、第三者によるデータの盗聴や改ざんなどを防げます。

オープンソース型のCMSに上記の2つを導入する場合は、自分たちで手続きをする必要があります。パッケージ型の場合は、ベンダーに問い合わせましょう。クラウド型については、多くの製品に常時SSL・WAFといった対策が標準搭載されています。

セキュリティ意識の向上

セキュリティ問題による被害を防ぐには、CMSのユーザーや管理者のセキュリティ意識の向上も重要です。具体的には、以下のような取り組みを行うのが良いでしょう。

  • パスワードの複雑化や定期的な変更
  • 不審なメールやリンクは開封・クリックしない
  • セキュリティチェックを実施する

CMSを使うユーザーがそれぞれ意識を高めるとともに、定期的な教育などを行うことでリスク軽減につながります。

セキュリティに強いCMS「ferret One」

ferret Oneキャプチャ.png
出典:ferret One

ferret Oneは、BtoB企業のWebサイト運営に特化したクラウド型CMSです。

Webマーケティングに必要な機能が一通り揃っており、パワーポイントのように見たまま編集ができる使いやすさが特徴です。さらにセキュリティ対策も万全なので、安心してサイト運営に集中できます。

セキュリティの高さ

ferret Oneは、以下のように様々なセキュリティ対策を行っています。

項目 内容
内部監査 毎月セキュリティ内部監査を実施しセキュリティを強化
パッチマネジメント ベンダーから提供されたパッチについて、リリース後速やかに必要性を判断し対応
脆弱性対応 脆弱性診断を毎週定期実施し、見つかり次第修正
FW・WAFの設置 FW・WAFを設置し、外部からの不正アクセスや攻撃を防止
DoS攻撃対策 大量アクセスにおける攻撃を検知・ブロックする仕組みを用意
サービス監視 サーバーの死活監視、リソース監視、致命的なシステムエラー監視を実施
バックアップ データベースのバックアップを実施
IPアクセス制限 管理画面にアクセスできるIPを制限
独自ドメインSSL対応 無償でのSSL対応を提供

定期的な内部監査・パッチマネジメント・脆弱性診断によりセキュリティリスクをチェックし、修正対応の必要可否を迅速に判断しています。そして修正が必要となった場合は対策・予防を行っているため、安心して利用できます。

自社側でチェックや対策を行う必要がないため、サイト運営に社内リソースを最大限集中させることが可能です。
ferret One_セキュリティについて.png

BtoBマーケティングに必要な機能も充実

ferret Oneはセキュリティに強いだけでなく、BtoBマーケティングに必要な機能も充実しています。

例えば、セミナー施策・ホワイトペーパー施策を効率化するための機能や、メール配信、顧客管理、HOTリード通知機能などを備えているため、リード獲得で成果を出したい場合におすすめです。

また、BtoBマーケティングの戦略立案・実行をサポートするサービスも提供しています。

▼ferret Oneのセキュリティについてのページ

圧倒的に使いやすいCMS!セキュリティ対策も万全

圧倒的に使いやすいCMS!セキュリティ対策も万全

内部監査・パッチマネジメント・脆弱性診断により、システムのセキュリティリスクを定期的にチェック。さらに、直感的な操作でWebサイト・LP・フォームの作成や効果測定・問い合わせ管理が可能!

CMSのセキュリティを強化して安全に運用しよう

CMSのセキュリティリスクは、CMSのタイプによって異なります。

特に、オープンソース型はセキュリティリスクが高い傾向にあり、個人情報の流出やサイトの改ざん、マルウェアによる被害などが起こる可能性があるため、しっかりと対策を行いましょう。

「自分たちでセキュリティ対策をする手間をかけたくない」「リスクの低いCMSを使いたい」という場合は、クラウド型のCMSがおすすめです。

CMSのセキュリティリスクを正しく理解し、自社に最適なCMSを導入しましょう。