採用活動で、明確な採用基準の策定に悩む人事担当は少なくありません。しかし近年は、担当一人ひとりの感覚的な判断に委ねられがちだった採用活動も、データによって実証的に判断できる方向に進んでいます。

このように、近年はIT技術やAI、ビッグデータの活用により、採用活動などの人事関連業務にも新しいテクノロジーが導入されるようになりました。人事関連業務をテクノロジーの技術で効率化する取り組みを、「HRtech」と呼びます。

参考:
採用から人材育成まで人事をサポートする「HRテック」とは?主要サービス10選|ferret[フェレット]

2016年から、近年注目を集め始めたHRtechの中でも、特に優れた取り組みを表彰する「HRテクノロジー大賞」が始まっています。2017年9月に、第2回目の表彰が行われました。

今回は、2017年に行われた「第2回HRテクノロジー大賞」の受賞企業の中から、採用活動に関連する取り組みをピックアップして紹介します。

HRテクノロジー大賞とは

HRテクノロジー大賞とは、日本のHRテクノロジーや人事ビックデータなどの優れた取り組みを表彰するために、ProFuture株式会社が2016年に創設しました。経済産業省、株式会社東洋経済新報社、株式会社ビジネスパブリッシング、HRテクノロジーコンソーシアム(LeBAC)、ProFuture株式会社が後援です。

近年注目を集めているHRテクノロジーやデータ活用を賞賛することで、この分野の技術成長を更に促進させることを目的としています。

第1回HRテクノロジー大賞

2016年の第1回HRテクノロジー大賞では、4社の企業が採用活動に関連する取り組みを表彰されています。

【1】株式会社日立製作所(イノベーション賞)
【2】Institution for a Global Society株式会社(採用部門)
【3】株式会社i-plug(奨励賞)
【4】株式会社ミライセルフ(注目スタートアップ賞)

参考:
第1回HRテクノロジー大賞|HRプロ

以上の企業の取り組みも簡単にご紹介します。

【1】株式会社日立製作所(イノベーション賞)

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株式会社日立製作所

ビッグデータ分析技術と人事領域での知見を組み合わせることにより、定量的かつ事業の変化にマッチした採用スキームの設計と実行に取り組みました。

【2】Institution for a Global Society株式会社(採用部門)

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Institution for a Global Society株式会社

AIと行動特性のビッグデータを利用し、企業と適用する可能性の高い人材を推薦するサービスを提供しています。2017年も同じ取り組みで受賞しています。

【3】株式会社i-plug(奨励賞)

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株式会社i-plug

人工知能と組織診断を組み合わせたダイレクトリクルーティングサービス「OfferBox」を導入しました。企業が学生を検索する際の時間と工数の40%削減に成功しています。

【4】株式会社ミライセルフ(注目スタートアップ賞)

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株式会社ミライセルフ

求職者と企業の社員は同じ検査を受けることで双方の価値観を診断し、蓄積されたデータによってマッチング精度を測る適性診断を開発しました。