見込み顧客に対して興味喚起を促すことも目的としたアプローチや、既存顧客に対してもっと自社のことを好きになってもらう(ファン化)ための定期的な情報発信。これらを目的に様々なステージにいる方たちとリレーションを図るマーケティング施策の1つとして、メールマーケティングがあります。中でも「定期的なコミュニケーション」を図る上で、最も代表格と言えるのがメールマガジン(以下、メルマガ)の配信となります。

実際に、メルマガ配信しているという方も多いのではないでしょうか。

メルマガ配信は、送信する宛先リストとメール配信サービスがあれば始めることが可能で、企業にとっても取り組みやすいマーケティング施策です。ただし、闇雲にメルマガを配信し続けるだけでは成果に結び付けることはできません。きちんとターゲットや目標を設定した上で配信する必要があります。

そこで今回は、メルマガで成果を出すためにも、重要となる目標設定や効果測定に役立つ8つの指標をご紹介します。

まずは本記事を参考に、目標とすべき指標を確認しておきましょう。
  

メルマガで目標設定や効果測定が必要とされる理由

メルマガ配信とは

見込み顧客、既存顧客に対して「メール」を配信して売上につなげたり、角度の高い新規リードの発掘を図るマーケティング手法を「メールマーケティング」と言います。その中でも、見込み顧客や既存顧客に対して"定期的にコミュニケーションを図るメール配信"のことを「メールマガジン(メルマガ)配信」と言います。

もちろん、メールマーケティングで求められるのは成果であり、"本当に狙いどおりの結果を導き出せているのか" を判断するためにも、きちんと目標設定・効果測定を行う必要があります。
  

目標設定・効果測定が求められる理由

では、なぜそのような目標設定・効果測定が必要とされるのでしょうか。

例えば、メルマガと同様、複数のユーザーに一斉にメッセージを届ける「チラシ」の場合を考えてみてください。

チラシを配布する際は、チラシを見て店に来てくれる人の数を予測した上で予算を確定させ、その上で配布する地域やチラシに掲載する内容を決めます。ですが、ただ配布しただけでは、そのチラシの効果が本当にあったのかはわかりません。そのため、チラシを見て来店した人の数を計測して、チラシの印刷や配布にかけた予算以上の効果が現れているのか測る必要があります。

さらに、どんな人がチラシを見たのかがわかれば、「このメッセージは狙ったターゲットには響かなかったようだから文章を変えよう」などといった改善にも役立ちます。

この話はメルマガも同様で、効果測定を行い、継続して改善を行っていくことが重要となります。「Plan:計画→Do:実行→Check:評価→Act:改善」という「PDCA」による改善が、より効率的な成果の獲得につながっていくのです。
  

メルマガに対してユーザーが行うステップ

目標を設定し、"その目標を達成できているかどうか"の効果測定を行うには、軸となる指標がなくてはいけません。

例えば、先ほど同様、チラシを例にすると、ただチラシを多くの人に見て欲しいだけなら「配布戸数」でしょうし、チラシから来店へと誘導したい場合は「チラシを見て店舗を訪れた人の数」が指標となります。

メルマガは導入するシステムによって、チラシのようなアナログのツールよりも、さらに細かい数値をデータとして計測することが可能です。

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上記は、ユーザーによるメルマガに対する反応をステップとしてまとめたものです。

メルマガを通じ、"ユーザーにどのような反応をしてもらいたいか"によって、注力する指標が変わってきます。場合によっては「開封率」が、はたまた「クリック率」、「コンバージョン率」がそれに該当することになり、常にメルマガ施策を実行する際は何が重要な指標なのか、何が目的なのかを明確にしておくことが大切です。

参考:
メールマーケティングの効果を正確に計測する方法|hupspot
メールマーケティングのPDCAを加速する5つの効果測定指標|メルラボ
これだけは覚えておこう!メルマガ5つの効果指標|チーターデジタル
メルマガの分析・効果測定に役立つ6つの大切な指標(KPI)|カイロスのマーケティングブログ
  

メルマガの目標設定や効果測定に役立つ8つの指標

それでは、メルマガの目標設定や効果測定に役立つ8つの指標について解説していきます。

1. 送信する宛先は増えているか|リスト成長率

リスト成長率とは、メルマガを送信するメールアドレスのリストが増加しているか測る指標です。

【算出方法】
{一定の期間内にリストに新しく登録されたメルマガの購読者ー(期間内に購読を解除した人+メールが届かなかった人)}÷全体の登録者数

メルマガも送信する相手がいなくては効果も見込めません。また、同じ相手に送り続けていても、メルマガの解約などによって送信する先は減っていきます。

アプローチする先を減らさず、さらに多くの成果を得るためにはリストの成長率が止まっていないかのチェックが重要となります。成長率が上昇している場合はリストが成長していることになりますが、成長率が減少している場合は注意が必要です。新しく登録された購読者の数が少ないのが原因なのか、登録した人がすぐにメルマガの購読を解除してしまうのが原因なのか分析を行った上で対策を行っていきましょう。

前者の場合、「メルマガに登録しづらい入力フォームになっていないか」といった課題が挙がるでしょうし、後者の場合メールアドレスの取得手段自体を変更した方がいいかもしれません。
  

2. メルマガが届く環境にあるか|バウンス率

バウンス率とは、送信したメルマガのうち、送信先のメールサービスの受信ボックスに入らず返ってきてしまった確率のことです。

【算出方法】
受信ボックスに入らず返ってきてしまった件数÷送信メールの件数

受信ボックスが一杯で入らなかったか、受信者のメールサーバー側に問題があるため、メールサービス自体に届いていない状態だと認識しておくといいでしょう。

バウンス率が高いと、インターネットサービスプロバイダから信頼できない送信元だと認識されてしまい、自社から発信するメルマガが迷惑メールだと判定されてしまう可能性があるので注意が必要です。
  

3. メルマガが届いているか|到達率

到達率とは、送信先のメールサービスの受信ボックスに入った数です。

【算出方法】
(送信メール ー 受信ボックスに入らなかった数)÷送信メールの件数

そもそもメルマガが相手に届いていなければ、成果は生まれません。おおよその目安として到達率は、95%以上を目指すようにしましょう。一方、到達率が低い場合は、実際は使われていないメールアドレスが多く登録されている可能性が高く、リストの精査が必要となってきます。
  

4. メルマガが開かれているか|開封率

開封率は、どの程度の人がメルマガを開いたかの割合です。

【算出方法】
メルマガが開かれた数÷送信メールの件数

ユーザーが思わずメルマガを開きたくなるタイトルや、配信時間になっているかのチェックに利用できます。一方で、システム上メールを開いても画像が開かれない限り、開封したとみなされないため、正確な数値が出せないという問題もあります。

メールマーケティングをはじめとするマーケティング関連事業を展開するカイロスマーケティング株式会社では、メルマガ開封率はおよそ20%を切る程度だと指摘しています。「メールを読む人が増えて欲しい」といった場合、開封率は特に重要な指標です。
  

5. メルマガ本文のリンクはクリックされているか|クリック率(CTR)

メルマガ本文には、自社ホームページや商品紹介ページ、商品購入ページなど、メルマガから誘導したいページURLを挿入します。このような特定のページに誘導したい場合、URLがクリックされている確率がメルマガ運営において重要な指標となります。

【算出方法】
メルマガ本文のURLがクリックされた数÷到達メール数

算出方法には、ユーザー単位でクリックした数をまとめるユニークユーザー方式と、同じユーザーが複数回クリックしてもその度にクリック数として換算するユニーククリック方式が存在します。基本的にどちらを利用しても構いませんが、企業で管理する際にはどちらか1つに統一し、継続して数値の変動を確認するようにしましょう。
  

6. メルマガからの成果が生まれているか|コンバージョン率(CVR)

コンバージョン率とは、メルマガを配信することで成果につながった確率を指します。

【算出方法】
コンバージョンとして設定した成果を得た数÷送信メールの件数

例えば、ネットショップの場合は商品の購入でしょうし、BtoB企業の場合は資料請求が成果=コンバージョンのはずです。ただし、コンバージョン率を計測するにはメルマガ配信サービスとコンバージョンが発生するページを結び付けて計測を行う特別な仕組みが必要となるので注意が必要です。
  

7. 効率よく利益を生み出せているか|送信メールごとの収益

メルマガ1件あたりで得ている利益を表します。

【算出方法】
メルマガによって生まれた総収益÷送信メールの件数

投資利益率(ROI)を計測する際に有益であり、メルマガを効率よく運営できているかの指標となります。
  

8. メルマガの解約は増えていないか|オプトアウト率

オプトアウトとは購読停止の申し出を指し、メルマガユーザーに拒否される内容になっていないかのチェックに用いられます。

【算出方法】
購読停止が行われた数÷送信メールの件数

もし仮に、オプトアウト率が急激に上昇したとします。その場合は直前のメルマガに問題があると考えられます。こうしたシチュエーションでは、改めてメルマガを見返してみて、購読を停止したくなる内容だったか、また配信する頻度は適切だったかといった調査を行いましょう。

参考:
メルマガで法律違反しないために覚えておくべき「特定電子メール法」とは?オプトイン・アウトなど基礎知識を解説|ferret
  

まとめ

メルマガの配信でおくべき指標は、配信する目的によって異なります。

例えば、既存の取引先に向けたコミュニケーションの手段として利用しているなら、メールが読まれているかが重要となります。そのため開封率やクリック率を見るようにしましょう。メルマガを介して商品を販売することを目的とするネットショップのセール告知などでは、コンバージョン率や送信メールごとの収益まで確認する必要があります。

改めて自社の目標や、配信しようとするメルマガの内容を見返し、どのような指標を設定すべきか考えてみてはいかがでしょうか。