ポイント1:インセンティブを用意する

インセンティブとは、簡単に説明すると「ユーザーに行動を促すモノ」です。

インセンティブは、行動を促しさえすれば基本的には何でもOKです。
すぐに思い浮かぶのは「お金」でしょうか。

口コミを投稿したら、10,000円あげるよ」と言えば、口コミ投稿率が急上昇することはすぐに想像できると思います(経費がかかり過ぎますが)。

インセンティブの種類と、投稿される口コミ

インセンティブを何にするかは非常に重要です。なぜならインセンティブの種類によって、投稿される口コミの「質」と「量」が全く違ってくるからです。

最もよく見られるインセンティブは「お金(現金、Amazonギフト券、ポイント等)」ですが、経費がかかる上に「お金目当てにターゲットユーザー以外の人が質の低い口コミを投稿する」可能性があるため、あまりおすすめできません。

おすすめのインセンティブは*「訪問してくれたユーザーが興味を持つモノ」*です。

例えばダイエットカフェには「どのダイエット商品を選べばいいか知りたい人」が訪問しています。また商品数が約8,000個(2018年10月現在)あるため、ユーザーは「商品が多過ぎて迷う。一番評価が高い商品はどれだろう?」と思っています。

そこで、ダイエットカフェでは「口コミ評価ランキング」をインセンティブに設定しました。「口コミを投稿すると、口コミ評価ランキングを見ることができるよ」と伝えることで、ユーザーに口コミする理由ができるというわけです。

ポイント2:導線を整える

インセンティブを用意できたら、次は「インセンティブから口コミを投稿する」までの導線を整えます。ダイエットカフェでは、以下の手順でユーザーに口コミを投稿してもらっています。

(1)インセンティブに気付いてもらう

インセンティブである「ランキング」に気付いてもらうため、色んな場所に「ランキング」を知らせるバナー等を張り巡らせます。
口コミランキング
※ある口コミページの画面上部
口コミランキング
※ある口コミページの画面下部

この赤線で囲んだ箇所をクリックすると、ランディングページ(LP)に遷移します。

(2)インセンティブが欲しくてたまらない気分になってもらう

ランディングページの前半では、ユーザーが最初に目につく場所であるため、「インセンティブのメリット」等を強調します。

(3)口コミ投稿を促す

ランディングページの後半では「口コミ投稿しないとインセンティブがもらえないこと」「口コミ投稿のやり方」を説明し、ユーザーに口コミ投稿を促します。

導線はサイトの構造によって変わってきますが、基本的には上記のように「インセンティブに気付かせる」「インセンティブを強調する」「口コミ投稿に誘導する」という流れとなります。

ポイント3:投稿のハードルを下げる

導線を整えると、ユーザーはスムーズに「投稿フォーム」に辿り着きます。そこで、最後の仕上げとして「投稿のハードル」を下げます。基本的には投稿のハードルが低ければ低い程、投稿率は上がります。

投稿のハードルとなるのは、「会員登録」と「投稿フォーム」の2つです。

(1)会員登録

投稿のハードルは「非会員制 < 会員制(匿名) < 会員制(実名)」の順に上がります。理由は「会員登録がめんどくさい」「会員登録に心理的抵抗がある」からです。

特に、ダイエットカフェのようにコンプレックスを取り除くための商材を扱う場合、「会員登録の心理的抵抗」は大きく影響します。実名で「福田です。この商品を試したけど全然痩せませんでした」とか恥ずかしくて投稿したくないですよね。

とは言え、非会員制にすると、会員情報を取得できないため、ビジネス的にマイナスになってしまうケースもあります。ダイエットカフェは非会員制にしてますが、ここはケースバイケースでしょう。

(2)投稿フォーム

投稿フォームはなるべくシンプルにすることが重要です。無駄な項目はなくしましょう。

しかし、せっかく特定の商品や分野の口コミサイトを作るのであれば、その商品や分野に合わせたデータも取りたいですよね。ダイエットカフェの場合、ダイエット商品を扱っているので「使用前の体重」「使用後の体重」「使用期間」のようなデータを取得しており、項目の数は多くなっています。

投稿画面
上の画像はダイエットカフェの口コミ投稿フォームです。最初は「これだけ項目の数が多いと投稿率が減るのでは?」と懸念しましたが、インセンティブが強力なのか、「項目の数を減らした場合」「項目の数を減らさない場合」でABテストを行ってもほとんど投稿率に差がありませんでした。

なので、投稿フォームに関しては「なるべくシンプルな方が良いが、投稿率が大きく下がらない場合は、項目の数が多くなっても良い」と考えています。

参考:
EFO(入力フォーム最適化)って?フォームを改善して売上を上げるための20のテクニック