【10選】オープンソースのグループウェアツールをうまく活用する方法
社内のコミュニケーションや業務をスムーズに行うために多くの企業が取り入れているグループウェアですが、クラウド型やオンプレミス型での導入以外に、オープンソース型という選択肢もあることを知っていますか?
耳にしたことはあっても、オープンソースのグループウェアとは一体何なのか、詳しく理解できていないという方も多いでしょう。
今回は、オープンソースのグループウェアの特長やメリット・デメリット、活用法、さらに10種類のオープンソースのグループウェアツールを紹介します。
目次
グループウェアとは
グループウェアとは、社内でのコミュニケーションや業務をより円滑に行うためのツールです。
主な機能として、
- メール
- グループチャット
- 掲示板
- 社内SNS
- スケジュール管理
- ファイル共有
- 設備予約
- Web会議
- ワークフロー
- 勤怠管理
- 経費精算
などがあります。
グループチャットや社内SNSなど、従業員同士のコミュニケーションを手軽に実現できる機能と、手間や時間がかかりやすい業務を効率化できる機能を中心に構成されているのが特長です。
クラウド、オンプレミス、オープンソースの3つの導入形態があります。
オープンソースのグループウェアとは
オープンソースのグループウェアとは、ソースコードが公開されているグループウェアのことです。
基本的には利用料が無料であるため、フリーソフトと混同してしまいがちですが同じではありません。
フリーソフトを含め、一般的なソフトはソースコードを非公開としており、ソースコードの修正を行えるのは開発者のみです。
一方、オープンソースソフトの場合はソースコードの書き換えや改造したソフトの再配布が誰でも可能なため、より自由度の高いグループウェアだと言えます。
オープンソースのグループウェアのメリット
自由にカスタマイズできる
オープンソースのグループウェアを利用する最大のメリットは、自由にカスタマイズできることです。
自社の業務フローに合わせてソフトをカスタマイズする、独自の機能を追加するといったことを自由に行うことができます。
何度も手を加えながら、より自社にとって使い勝手の良いグループウェアに改修していける点が強みです。
低コストで利用できる
オープンソースのグループウェアは、低コストで利用できることもメリットです。
基本的に、初期費用をはじめ、アカウントや機能追加による料金も発生しないため、低コストで使い続けられます。
グループウェアの導入や運用にあまり予算がかけられないという企業も利用しやすいです。
オープンソースのグループウェアのデメリット
カスタマイズの内容によっては専門的な知識が必要
オープンソースのグループウェアは、カスタマイズできるという自由度が高い一方で、取り扱いが難しいというデメリットがあります。
そもそも、初期段階で使える機能が限られているため、自社で必要となる機能をすべて取り入れるとなると、エンジニアの専門的な知識が必要です。
しかし、専任の開発者を配置できる企業であれば、特に大きな問題ではないと言えます。
開発のための時間がかかる場合がある
もう一つのデメリットとなるのが時間です。
オープンソースのグループウェアは自社でカスタマイズする機会が多いため、専門知識がなければ開発に時間がかかります。
また、開発におけるバグの発生や脆弱性の発見時もすべて社内で対応しなければなりません。
このように、オープンソースのグループウェアはシステムの開発に大幅な時間を要することがあるため、場合によっては商用のグループウェアを利用した方が、全体的なコストを抑えられるというケースもあります。
オープンソースのグループウェアツールをうまく活用する方法
オープンソースのグループウェアツールを上手に活用するためには、運用のための社内環境を整えておくことが重要です。
カスタマイズを前提とした導入が好ましいため、システムの開発知識や経験を持っている人材や、作業をする十分な時間を確保する必要があります。
また、社内のグループウェア導入に対する理解を得た上で導入することで定着も図りやすくなるため、より有効に活用できるでしょう。
オープンソースのグループウェアツール10選
GROUP SESSION(グループセッション)
GROUP SESSION(グループセッション)は、ユーザー数制限なしかつ無料で利用できるオープンソースのグループウェアです。
中小企業や大企業、自治体、大学など、様々な希望や業種で導入されています。
直感でわかりやすい操作性、細かな設定機能など、日本人や日本企業にとって使いやすいグループウェアであることが特長です。
23種類の豊富な機能で、組織内のコミュニケーションや業務の円滑な進行を助けます。
基本機能はすべて無料で利用でき、カスタマイズフリーも自由なため、使い勝手が非常に良いです。
機能
- 掲示板
- ショートメール
- スケジュール
- 稟議
- ファイル管理
- アンケート
- 日報
- タイムカード
- 安否確認
など23種類
SHIRASAGI(シラサギ)
SHIRASAGI(シラサギ)は、中規模から大規模の企業向けに開発されたオープンソースグループウェアです。市町村や企業、大学、病院などで導入されています。
基本機能の利用はすべて無料で、他システムと連携させたり、より使いやすく自由にカスタマイズしたりと、柔軟性に優れている点が特長です。
ワークフロー機能を使えば、紙ベースだった様々なやりとりが電子化され、ペーパーレス化による経費削減や業務の効率化が図れます。
操作方法やサイト設計に関する質問、不具合への対応などのメールサポートが受けられる点も安心です。
機能
- ポータル
- リマインダー
- スケジュール
- 設備予約
- 掲示板
- ワークフロー
- 共有ファイル
- メッセージ
OSSカレンダー
OSSカレンダーは、カレンダー機能をメインとしたオープンソースのグループウェアです。
個人スケジュールの管理はもちろん、グループのスケジュールも管理、把握できるため、組織全体のスケジュール可視化に役立ちます。
利用人数の制限がなく、規模の大小を問わず様々な企業で活用しやすいです。
カスタマイズも自由で、OSSカレンダーをもとに、使い勝手の良いスケジュール管理アプリを開発できます。
機能
- 個人スケジュール管理
- グループスケジュール管理
- 予定公開・非公開
- 終日予定の設定
- 繰り返し予定の設定
- 予定の通知機能
Zimbra(ジンブラ)
Zimbra(ジンブラ)は、タスクやアドレス帳、カレンダーなどの機能とメール機能を統合したオープンソースのグループウェアです。
パソコンやモバイルなど様々なデバイスから利用できるので、場所を問わず必要な情報の確認や整理が可能です。
ブラウザベースのインターフェースや柔軟な構築オプションなど使い勝手も良く、認証付きや暗号化されたメールの送受信といったセキュリティ面が整っているため安心して利用できます。
機能
- メール
- ボイス
- タスク
- アドレス帳
- カレンダー
- ファイル
グループウェア Abdul v128a
グループウェア Abdul v128aは、CMSベースで作成されたオープンソースのグループウェアです。Facebookのようなメッセージ機能、施設予約もできるスケジュール機能、文書共有機能、簡単なToDo機能が搭載されています。
従来のグループウェアは機能ごとにフォルダがあり、その中でさらに部署ごとのフォルダが作成されることが多く、部署内の情報が散在してしまうケースも少なくありません。
しかし、Abdul v128aは各部署でフォルダを作成し、その中で必要な機能を追加できるため、必要な情報が確認しやすいというメリットがあります。
社内サーバーだけでなく、外部レンタルサーバーに設置して利用することも可能です。
レンタルサーバー代は月100円程度と安価なので、手軽に使えます。
機能
- Todo管理
- 共用ファイル管理
- メッセージ管理
- スケジュール管理
eNote for Community(イーノートフォアコミュニティ)
eNote for Community(イーノートフォアコミュニティ)は、グループウェアと営業支援の機能を搭載した、オープンソースの企業向けの業務支援ツールです。
グループウェアとしての基本機能を備えながら、社内ブログや回覧板機能などにより、社内の情報共有・コミュニケーションの活性化を助けます。
得意先情報の管理や営業日報などの機能も搭載されており、営業ナレッジやノウハウの蓄積にも活用可能です。
また、利用料金は一切かからず、必要に応じてカスタマイズや独自機能の追加も自由にできます。
機能
- マイページ
- スケジュール / 施設予約
- アドレス帳
- マイキャビネット
- 社内ブログ
- お知らせ
- 回覧板
- 得意先管理
- 営業日報
- 共有キャビネット
- 掲示板
- リンク集
Joruri Gw(ジョールリ・グループウェア)
Joruri Gw(ジョールリ・グループウェア)は、自治体向けに開発されたオープンソースのグループウェアです。
自治体として必要な機能だけでなく、災害時用ポータル画面や在庁確認、行事予定管理、書庫管理など、Joruri Gwならではの機能も多数搭載されています。
サーバーの設計次第で数万人単位まで対応できるため、大小幅広い規模の組織で利用可能です。
徳島県や三重県、兵庫県姫路市、鹿児島県教育委員会など様々な自治体で導入実績があり、グループウェアの品質も高く保たれています。
機能
- ポータル
- スケジュール
- To Do
- 連絡メモ
- 回覧板
- 掲示板
- アンケート
-ワークフロー - 電子図書
など全16機能
Group Office(グループオフィス)
Group Office(グループオフィス)は、社内メンバーやクライアントと情報を共有できるオープンソースのグループウェアです。
プロジェクトやカレンダー、ファイル、Eメールなど、あらゆる情報をオンラインで共有することで、業務やプロジェクトの進行がスムーズになります。
また、顧客のサポート対応ができる「ヘルプデスク」機能によって、CRMの役割も果たすことが可能です。
自社サーバーへのインストール、クラウドのいずれの方法でも導入可能で、これまでに空港や教育機関、警察機関など様々な業界で利用されています。
機能
- Eメール
- カレンダー
- ファイル共有
- 住所録
- タスク
- ノート
- ニュースレター
など
※グループオフィスコミュニティの機能です。
STORK.(ストーク)
STORK.(ストーク)は、すべての情報を一元管理し、業務の効率化を図るオープンソースのグループウェアです。
散在するあらゆる情報をつなぎ合わせることで、ワークフローを一元管理します。
情報が可視化され共有が容易になることで、業務の効率化を加速させることが可能です。
ソフトウェアのインストールが不要なグループウェアで、ライセンス費用もかからないWebアプリケーションのため、手間やコストを抑えて利用できます。
機能
- リマインダー
- スケジュール
- 設備予約
- 掲示板
など
Feng Office(フォンオフィス)
Feng Office(フォンオフィス)は、業務の効率性と生産性を高めるために設計されたオープンソースのグループウェアです。
あらゆる情報の管理や共有が一箇所で行え、業務やプロジェクトの進行が常に把握できるため、生産性向上につなげられます。
クラウドベースのグループウェアであることに加え、データの保存先であるデータセンターは高レベルのセキュリティ性と機密性を保持しており、セキュアな環境で情報を扱うことができるため安心です。
広告代理店や法律事務所、政府機関、教育機関など、あらゆる業界で世界300万人のユーザーに利用されています。
機能
- ワークスペース管理
- 書類
- ノート
- カレンダー
- タイムシート
- 自動アラートとリマインダー
- 連絡先管理
- タグ
- 基本レポート
- タスクテンプレート
- ワークフロープロセス
※無料プランの場合の機能です。
まとめ
社内コミュニケーションや業務効率化のための様々な機能が搭載されているグループウェアは、オープンソース型で導入することで、より自社に適したグループウェアにカスタマイズできます。
企業の方針や業務内容が変化しても、それに伴ってシステムを作り変えていくことが可能です。
一方で、グループウェア導入後のシステム開発や不具合、トラブル等に対応できるだけの技術が利用者側に求められる点に気をつけなければなりません。
自社の導入目的を達成できるよう、運用環境をしっかり整えた上で導入し、オープンソースのグループウェアを有効に活用しましょう。
※記事で紹介しているサービス内容や料金は記事執筆時点のものです。最新情報は各サービスサイトのWebサイトでご確認ください。
- アカウント
- アカウントとは、コンピューターやある会員システムなどサービスを使うときに、その人を認識する最低必要な情報として、パスワードと対をなして使う、任意で決めるつづりです。ユーザー、ID、などとも言います。
- セッション
- Googleアナリティクスは、ホームページに適切に組み込めばアクセス状況を把握できる便利なサービスです。Googleが無料で提供しており、日本でも大手企業や金融機関、政府など、その利用のシェアを広げています。そこで、もっとも基本的な単位がセッションです。
- OS
- OSとはOperation Systemの略称です。パソコンやスマートフォンで操作した内容をアプリケーションに伝える役目を担っています。パソコン用ではwindowsやMac OS、スマートフォンではiOSやAndroidが有名です。
- OS
- OSとはOperation Systemの略称です。パソコンやスマートフォンで操作した内容をアプリケーションに伝える役目を担っています。パソコン用ではwindowsやMac OS、スマートフォンではiOSやAndroidが有名です。
- アプリ
- アプリとは、アプリケーション・ソフトの略で、もとはパソコンの(エクセル・ワード等)作業に必要なソフトウェア全般を指す言葉でした。 スマートフォンの普及により、スマートフォン上に表示されているアイコン(メール・ゲーム・カレンダー等)のことをアプリと呼ぶことが主流になりました。
- デバイス
- デバイスとは「特定の機能を持つ道具」を表す語で、転じてパソコンを構成するさまざまな機器や装置、パーツを指すようになりました。基本的に、コンピューターの内部装置や周辺機器などは、すべて「デバイス」と呼ばれます。
- CMS
- ホームページを作成するための様々な作業を、一元的に管理できるシステムのことをCMS(コンテンツ マネージメント システム)と言います。ホームページを作成するには文章や画像などのコンテンツの作成からHTML、CSSを使った構成・装飾の記述、リンクの設定などが必要ですが、CMSを使用すればこれらの作業を自動的に行なうことができます。
- ブログ
- ブログとは、ホームページの一種です。運営者はブログシステムに登録し、利用開始をすることで、ホームページ制作のプログラム技術を修得する必要なく、本文のみを投稿しつづければ、公開・表示はおろかページの整理や分類なども効率的に行えるシステムを言います。
- ページ
- 印刷物のカタログやパンフレットは、通常複数のページから成り立っています。インターネットのホームページもまったく同じで、テーマや内容ごとにそれぞれの画面が作られています。この画面のことを、インターネットでも「ページ」と呼んでいます。ホームページは、多くの場合、複数ページから成り立っています。
- ブログ
- ブログとは、ホームページの一種です。運営者はブログシステムに登録し、利用開始をすることで、ホームページ制作のプログラム技術を修得する必要なく、本文のみを投稿しつづければ、公開・表示はおろかページの整理や分類なども効率的に行えるシステムを言います。
- リンク
- リンクとは、インターネット上では、あるページの中に記された、他のページの所在を表す情報のことを「ハイパーリンク」と呼び、これを略した言葉です。リンクのある場所をクリックすると、他のページにジャンプするようになっています。
- オンライン
- オンラインとは、通信回線などを使ってネットワークやコンピューターに接続されている状態のことをいいます。対義語は「オフライン」(offline)です。 現在では、オンラインゲームやオンラインショップなどで、インターネットなどのネットワークに接続され、遠隔からサービスや情報などを利用できる状態のことを言う場合が多いです。
- CRM
- CRMとは、Customer Relationship Managementの略で、直訳すると顧客関係管理となります。
- アプリ
- アプリとは、アプリケーション・ソフトの略で、もとはパソコンの(エクセル・ワード等)作業に必要なソフトウェア全般を指す言葉でした。 スマートフォンの普及により、スマートフォン上に表示されているアイコン(メール・ゲーム・カレンダー等)のことをアプリと呼ぶことが主流になりました。
- 広告
- 広告とは販売のための告知活動を指します。ただし、広告を掲載するための媒体、メッセージがあること、広告を出している広告主が明示されているなどの3要素を含む場合を指すことが多いようです。
- タグ
- タグとは、原義では「モノを分類するために付ける小さな札」のことです。英語の「tag」を意味するものであり、荷札、付箋といった意味を持っています。特にインターネットに関する用語としてのタグは、本文以外の情報を付与するときに用いられます。
- Webサイト
- Webサイトとは、インターネットの標準的な情報提供システムであるWWW(ワールドワイドウェブ)で公開される、Webページ(インターネット上にある1ページ1ページ)の集まりのことです。
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