顧客のメールアドレスリストと専用ツールさえあれば実施できる「メールマーケティング」。

今回は、メールマーケティングの概要や代表的な手法、ツールや効果測定の指標など基本的な情報について紹介します。

目次

  1. メール マーケティングとは
    1. メルマガとの違いは?
  2. メール マーケティングの方法
    1. ステップメール
    2. ターゲティングメール
    3. 休眠顧客へのメール
  3. メール マーケティングのメリット
    1. 低コストで始められる
    2. 投資対効果が大きい
    3. One to One マーケティングが実現しやすい
  4. メール マーケティングで実現できること
    1. 顧客 エンゲージメントの強化
    2. 見込み顧客の育成
    3. 最適なタイミングでのアプローチ
  5. メール マーケティングのための ツール
    1. メール配信 ツール
    2. MA( マーケティングオートメーション) ツール
  6. メール マーケティングの効果測定指標
    1. 到達率
    2. 開封率
    3. クリック率
    4. 反応率
    5. CV( コンバージョン)率
  7. まとめ

メールマーケティングとは

メールマーケティングとは「メールを用いてユーザーの行動を促し、マーケティング上の目的を達成する取り組み」を指します。

目的達成のためにはどんなメールコンテンツが求められるのか、どのタイミングでメールを送ると最も効果的なのか、そもそもアプローチすべきなのはどういったユーザーなのか、といった点を検討します。インターネットが普及し誰もが当たり前のようにメールアドレスを持っている現在、企業がユーザーにアプローチする方法として一般的になっている取り組みです。

メールマーケティングでは、ユーザーに応じてメールコンテンツの内容を変えます。
性別、年齢、居住地などユーザーそのものの属性などではなく、過去の購入履歴、前回購入からの期間などもコンテンツを判断する基準です。

膨大な手間と時間がかかるため、かつてはこうしたユーザーに応じたメールコンテンツの最適化が現実的ではありませんでした。しかし近年は、マーケティングツールの発展により実現可能になっています。

メルマガとの違いは?

メールを使ったアプローチとしてもうひとつ代表的な手法が「メールマガジン」です。メールマーケティングとメールマガジンは「メールを用いている」という点では共通しており混同されることもありますが、正確には違った意味合いで捉えられています。

メールマガジンは保持しているユーザーに対し、商品・サービスの情報を定期的に配信する取り組みです。通常、ユーザーごとにコンテンツの内容が変わることはありません。
対して、上述したメールマーケティングではユーザーごとにコンテンツの内容が変わります。配信タイミングも定期的とは限りません。

両者はあくまでアプローチの方法であり、明確な優劣はありません。マーケティングツールでは、メールマーケティングだけでなくメルマガも配信できます。「メルマガはメールマーケティングに含まれる」とする考え方もあります。

メールマーケティングの方法

メールマーケティングには様々な方法があります。以下では代表的な3つのアプローチについてお話しします。

いずれも、「ユーザーの属性や行動に基づいて配信する」というメールマーケティングの基本的なコンセプトに沿っている点に注目してください。

1.ステップメール

ステップメールは、ユーザーによる特定の行動を起点に、メールを複数回のステップに分けて送るアプローチです。各ステップのメールは、目的を達成するためのストーリーに基づいています。徐々にユーザー度の関心度を高めていき、目的を達成するのが狙いです。

例えば、ユーザーによる資料ダウンロードを起点にお礼のフォローメール、製品の基本情報、利用者の声といったメールを段階的に送信し、最終的に契約や販売への誘導をします。少しずつ無理なくユーザーの興味を向上させられるため、目的を達成しやすくなります。

2.ターゲティングメール

ターゲティングメールはユーザーのセグメント分けを行い、それぞれに最適と思われるメールコンテンツを配信する方法です。セグメント分けの基準としてはユーザーが起こしたアクションのほか、年齢や性別、職業や居住地などの属性があります。配信するユーザーを限定し、さらに興味を持ってもらえそうな情報を届けることで目標達成の効率を上げる手法です。

細かなセグメント分けは、ユーザーの情報を管理するツールの登場によって可能となりました。ターゲティングメールを受信したユーザーは、自分の状況を理解したコンテンツの内容に親近感を覚えます。

3.休眠顧客へのメール

一定期間アクションがない顧客に対してメールでアプローチをかけることもあります。アクションがないのですから、再度顧客の興味を引き出すことは簡単ではありません。

しかし、一度アクションを起こした顧客へのアプローチは無駄ではありません。それまでとは違うコンテンツを丁寧に作成し反応を促せれば、休眠顧客を発掘できる可能性があります。

メールマーケティングのメリット

メールマーケティングが今日のように普及したのは、複数のメリットによりマーケティングの施策として評価されているからです。

メールマーケティングの代表的なメリットを紹介します。

低コストで始められる

メールマーケティングのメリットのひとつはコストです。インターネットを利用した広告には、リスティング広告、動画広告、SNS広告など様々な種類が存在しています。また、FAXやチラシといったWeb以外の広告施策もいまだ健在です。しかし、どの施策もコストの問題から着手できないこともあるでしょう。

その中でも、メールマーケティングは比較的コストが低い施策です。メールマーケティング用のツールは、安ければ月数千円から提供されています。このことから、規模が小さい企業でも気軽にメールマーケティングを実施可能です。

投資対効果が大きい

メールマーケティングの対象は、基本的に企業の商品・サービスに対して何らかのアクションを起こしたユーザーです。成約につながりやすい層に、ターゲットを限定していると言えます。

加えて、上述したとおりメールマーケティングに使用するツールのコストは安価です。このため、投資対効果が大きい施策として高く評価されています。

One to Oneマーケティングが実現しやすい

メルマガでは、一人ひとりに対して違うコンテンツを送ることはありません。そのため企業にとっては手間がかからない一方で、実際にアクションを起こしてもらえることは少なかったのも事実です。しかし、顧客中心のビジネスが主流になるにつれアプローチをユーザー一人ひとりにオーダーメイドする「One to Oneマーケティング」が求められるようになりました。

メールマーケティングは手軽にOne to Oneマーケティングを実現できる方法のひとつです。ツールによって顧客の分類やコンテンツ配信を自動化できるようになったことが、One to Oneマーケティングの実現に一役買っています。

メールマーケティングで実現できること

メールマーケティングマーケティングにおける課題解決にも役立てられています。
メールマーケティングで実現できることの例を紹介しましょう。

顧客エンゲージメントの強化

企業にとっては一人でも多くの“ファン”を獲得することが大切です。企業は顧客からの信頼を獲得するために施策を打ち出します。企業と顧客の間で形成される信頼関係を「エンゲージメント」と呼びます。

メールマーケティングは商品購入後のフォローメール、新サービスの案内など適切なコンテンツを適切なタイミングで送信することで、企業に対するプラスのイメージを顧客に印象付けられるエンゲージメント強化に有効な施策です。

さらに、顧客が定期的に商品・サービスを資料するリピーターになれば、そのまままわりの人へと企業をおすすめしてくれる「アンバサダー」として機能してくれることも期待できます。

見込み顧客の育成

多くの企業は見込み顧客に対して十分なアプローチができていません。その最もたる原因がリソース不足です。保持している見込み顧客に対して、営業部隊のリソースが足りません。最終的に成約につながるとは限らないため、コストをかけられないという理由もあります。

メールマーケティングは見込み顧客に対しても、リソースを気にせるアプローチできます。ステップメールなどを駆使して顧客の見込み度を上げていく取り組みを「ナーチャリング」と呼びます。

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最適なタイミングでのアプローチ

メールによるアプローチを実施する上で、タイミングはとても重要です。興味・関心が高まっているタイミングでアプローチできれば、成功率は上がります。一方で、興味・関心のないタイミングでアプローチをかけると、コミュニケーションを遮断されてしまうかもしれません。

最適なタイミングについては、人間が判断する場合主観に委ねられてしまいます。しかし昨今は、メールマーケティングツールを使用することで、顧客のアクションから興味・関心を見える化できるようになりました。主観によるタイミングの誤りや、そもそもタイミングがわからないというマーケティングの問題を解決しています。

メールマーケティングのためのツール

メールマーケティングを実施するためにはツールが不可欠です。メールマーケティングのためのツールを2つ紹介します。

メール配信ツール

メール配信ツールは、メールマーケティングをはじめとするメールを活用した施策を実施するためのツールです。コンテンツ作成、配信の日時指定、顧客のセグメント分けなどが機能として搭載されています。また、開封率の分析、コンテンツ中に記載したURLのクリック率の集計、など解析や分析も可能です。

安ければ、月数千円から提供されています。安価ですが、メールマーケティングに活用する分には申し分ありません。

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MA(マーケティングオートメーション)ツール

MA(マーケティングオートメーション)ツールは2000年代からアメリカでの活用が始まった比較的新しいマーケティングのテクノロジーです。日本では近年になり注目を集めています。

MAツールを使うと、マーケティングにおけるプロセスの多くを自動化できます。
顧客情報(リード情報)の収集、顧客によるアクションの追跡など、多くの機能が搭載されているツールです。マーケティング活動を効率化するツールとして活用されています。

メール配信機能は、MAツールの根幹となる機能です。MAツールを単にメール配信ツールとして認識している方もいますが、実際には非常に多機能なツールです。メール配信のみができるツールと比べるとコストも高いため、使いこなせるか検討してうえで導入しましょう。

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メールマーケティングの効果測定指標

MAツールをはじめとするメールマーケティングのツールでは、施策の効果を測定できます。測定をもとにコンテンツやタイミングの改善を行い、目的達成に近づけることが重要です。メールマーケティングの代表的な効果測定指標をご紹介します。

到達率

到達率は送ったメール数に対する相手に届いたメール数の割合です。企業が保持しているメールアドレスの中には、すでに使われていないものもあります。また、メールアドレスが間違っている場合も、メールが届かずにエラーメッセージが返ってきます。

到達率は高く保つことが大切です。到達率が低いメールアドレスリストを使い続けていると、送信先のメールサーバー側から「不適切なユーザー」としてブロックされてしまう可能性があります。高い到達率を維持するために、定期的なメールアドレスリストの見直しが求められます。

開封率

開封率は受信されたメール数に対する開封されたメール数の割合です。
HTMLメールでは画像の読み込み時に通信が発生するため、その履歴から開封数をカウントできます。対してテキストのみのメールでは通信がないため、原則として開封率を測定できません。

開封率を上げるうえで重要な要素が件名です。受信者は件名をもとにメールを開くかどうか判断します。

クリック率

クリック率は配信成功メール数に対するURLのクリック数の割合です。改善を狙う際には、ターゲットの選定や送信タイミングの調整を検討します。

反応率

反応率はHTMLメールが開封された数に対するURLクリック数の割合です。クリック率と混同されることがありますが、こちらの分母は配信成功メール数ではなく開封数になります。コンテンツの変更を検討する基準として扱われます。

CV(コンバージョン)率

CV(コンバージョン)率は何らかの目的(コンバージョン)が達成された割合です。
商品の購入、資料請求などが目的の例として挙げられます。

分母には配信成功メール数とURLのクリック数のどちらかが使われます。メールマーケティングでは、このCV率を上げることが最終的な目標です。

まとめ

メールマーケティングの基礎的な情報を開設しました。

メールマーケティングを実施すれば、保持している顧客のメールアドレスを活用できます。少ない予算から実施できる手軽な施策のため、中小企業にもおすすめです。

すぐに結果が出ることはありませんが、分析と試行錯誤を繰り返してCV率向上を目指してください。