サブスク型サイトが取り組むべきサイト育成とは?

サブスク型サイトが、取り組むべきサイト育成について説明していきます。

サブスク型サイトが注目すべき指標とは?

サブスク型サイトでまず注目すべき指標は、利用するメリットを書いているページPV数、滞在時間、平均閲覧PVです。

先ほどご説明したように、定額課金サービスを利用するユーザーは、登録するメリットを書いているページを長時間閲覧する傾向にあります。

しかし、残念なことに、サブスク型サイトの中には、サービス概要や仕組みを説明するページは多くあるにも関わらず、ユーザーのメリットをしっかり説明するページがないサイトは意外に多いです。

利用メリットのページに記載すべき情報は、以下の通りです。

・一発でサービスを理解できる威力のあるキャッチコピー
・他社との違い、サービスの特徴
・登録することで得られるユーザーメリット
・お試し訴求(圧倒的にメリットが出ていないと厳しい)
・登録方法、登録後の流れ(登録自体は瞬時にできる仕様に)

こうした情報が明確に記載されていれば、検討しているユーザーは「求めているサービスかどうか」を判断できますし、とりあえずお試ししてみようという気持ちで登録まで進むことができます。

効果アップを実現したサブスク型サイトの育成事例

具体的に、当社が手がけたサブスク型サイトのママワークス様(以後:ママワークス)の事例をご紹介します。

ママワークスは、いわゆる「求人サイト」で、主婦の方に、在宅ワーク・在宅勤務・内職の求人・アルバイト・お仕事情報を紹介しています。

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▲在宅に特化した求人情報を取り扱う「ママワークス」では10万人が登録中。

立ち上げたのは2015年、在宅ワーカーと求人情報のマッチングサービスとしてスタートしました。
サービスそのものの「利用価値」は人材であったため、最初は在宅ワーカーとして登録してもらえるユーザー(主婦の方)を集めることからスタート。
企業から求人広告掲載料を支払っていただくサブスクモデルとして成長させる前に、求人媒体として会員を増やさなければならず、成果が出るまでに2倍の期間がかかりました。(想定では1年半でしたが、サブスクモデルを確立できたのは3年)

在宅ワーカーに特化した求人サイトというニッチなサービスが功を奏し、会員登録数は認知度とともに伸び、2019年現在では10万人を突破。昨今の働き方改革による在宅ワーカー活用の波に乗って、利用企業も自然と伸びていきました。

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▲毎月データを解析し、登録者数、成約率などを解析し、サブスクリプションモデルを成立させています。

サイトデザインで気をつけた点をターゲット別に確認してみましょう。

<主婦の方々(サービスの要となる人材側への訴求)>

・ママさん向けのサービスである
・在宅という新しい働き方を提案している
・エリア別に仕事が検索できる
・すでに多くの在宅ワーカーが活用している事例を多数掲載

<企業の方々(求人サイトを利用する側)>

・優秀な人材を通常の求人媒体よりも安く確実に採用できる
・在宅という新しい働き方を企業に導入する支援も提供
・長く利用いただくことで企業価値が高まる(ダイバーシティ効果)
・すでに多くの企業が在宅ワーカーを活用している事例を多数掲載

会員数が1万人に満たない時期は、求人掲載単価を半額に下げるなどして、キャンペーンを行った時期もあります。そして、スカウトメールや企業ごとの機能拡張も積極的に行い「オンリーワンの求人サイト」としての付加価値を高めていきました。

ページデザインでは、企業側の訴求とユーザーである主婦の方々向けの訴求を分け、より明確な利用価値を伝えたことが効果を高められた重要なポイントです。また利用企業には、オフラインのアドバイザーをつけることで、サービス利用のハードルを下げ、安定した求人広告掲載の利用と効果アップの流れを確立しました。

今では、より活用しやすい管理画面を設計したり、利用企業アンケートを積極的に取ったりしてサブスク型として定額利用いただける価値を常に提供しています。

その結果、ママワークスは「在宅ワーク」というキーワードの検索結果で1位〜3位を獲得できる在宅ワークの専門求人のパイオニア的なサイトに成長。そのブランド力により、安定的に利用企業数を伸ばしています。