ユーザーからのよくある質問や問い合わせの対応に、チャットボットを導入する企業が増えてきました。

チャットボットによる問い合わせの自動対応は、ユーザーを回答に直接うながすため、ユーザーは手間を省くことができ、企業は繰り返される基本的な質問に対応する人的コストの削減を実現できます。

そのため企業内外での問い合わせ対応の自動化が注目されています。

今回の記事では、チャットボットを使ってあらゆる箇所に散らばる様々な情報をユーザーに的確に案内する、Webや電話による問い合わせ対応を自動化する活用法をご紹介します。

目次

  1. 探している答えに導く自動応答
    1. Webも電話も自動応答
    2. 問い合わせ用チャットボットの活用法
  2. 電話の自動応答
    1. IVR自動音声応答とは
    2. IVRの活用法
  3. 問い合わせのデータ活用
    1. データ収集
    2. データ活用法

探している答えに導く自動応答

Webも電話も自動応答

従来の問い合わせ対応は、「よくある質問」のページに促すか、問い合わせフォームを記入してもらい、担当者から連絡をするのが一般的ですが、最近ではWebサイトやLINEのチャットボットを用いて問い合わせ対応を行う企業も増えてきました。

Webサイトのチャットボットの場合、トップページの右下に表示するか「よくある質問ページ」の上部の検索バーの代わりに、チャットボットを導入し、対応を自動化できます。

問い合わせ用チャットボットの活用法

チャットボットの問い合わせ対応は以下の流れが一般的です。

  • よくある質問から選択してもらい答えを表示
  • 質問のカテゴリから各種質問を選択してもらい答えを表示
  • 入力されたキーワードから答えを表示

ECサイトなどでは商品や配達状況、店舗情報、登録や申込に関する情報、イベント情報、会員向けサービス情報など、社外の問い合わせは該当する画面にチャットボットを表示することで、顧客満足度やCVRの向上にもつながります。

社内の従業員からの問い合わせにも、リンクや社内ポータルサイトでチャットボットを起動し、管理部に相談するような流れでチャットボットに問い合わせを行うことが可能になります。

問い合わせ自動化を実現するチャットボットについては、以下の記事にて紹介しています。

社内外の問い合わせ対応の80%を自動化!オムニチャネルの一括顧客管理を実現するチャットボットのつくり方

電話の自動応答

IVR自動音声応答とは

IVRとはInteractive Voice Responseの略で、電話の応答を自動化し、「予約の質問は1、注文の質問は2…」といった自動音声の案内を構築できます。

IVRで自動音声により返答できる簡単な質問と、オペレーターにより対応が必要な複雑な質問を分けての対応が可能となりますす。コールセンターよりも安価に利用でき、非ピーク時のオペレーター待機コストを抑えることが可能です。

しかし、IVR利用の際は以下の点に注意しましょう。

  • メニューを増やしすぎないこと
  • 枝分けの階層を深くしすぎないこと
  • 短い言葉を使うこと
  • 「オペレーターと話す」メニューを残すこと
  • オペレーターの対応時間の設定を行うこと
  • 対応時間外の対応も設定しておくこと

一般的にIVR導入には多額の初期費用と、細かいシステム設定が必要ですが、anybotはチャットボットやミニアプリ構築のオプション機能として利用でき、設定画面もわかりやすいため、だれでも簡単にIVRを構築することが可能です。

IVRの活用法

Webの対応はチャットボットで自動化、電話の対応はIVRで自動化し、IVRからSMSを使ってチャットボットに促すことで、24時間対応と電話からの完全自動対応が可能になります。

IVRの電話転送機能を使ってオペレーターにつなぐことで、有人無人対応の切替も可能です。有人対応を設定しておくことで、顧客対応を丁寧に行っているというブランドイメージを保ちつつ、IVRとチャットボットの併用で人的コストの削減を同時に実現できます。

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【図】anybotのIVRとチャットボットによる問い合わせ対応自動化イメージ図

anybotのIVRは会話の流れを可視化しているため、会話の全体の流れを把握しながら構築できます。

実際の自動音声応答の以下のメニューを選択し構築していきます。

  • 入力したテキストを発声
  • 数字のボタンで階層設定
  • 入力したテキストをSMSで送信
  • 指定した電話番号に転送して有人切替
  • 音声ファイルを発声
  • 時間帯によって対応設定

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【図】anybotのIVR設定画面

SMS送信では、WebやLINEのチャットボットのURLを入力することで、ユーザーをチャットボットに誘導させて、完全自動対応が可能となります。

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【図】anybotのIVRのSMS送信からチャットボットへの誘導フロー

時間帯を設定すれば、営業時間内は指定した電話番号に転送させて有人対応、営業時間外はSMSを経由してチャットボットに誘導させて無人対応が可能となります。

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【図】anybotのIVRの有人無人対応切替

問い合わせのデータ活用

データ収集

どのような問い合わせが多いのか、どのような対応が顧客満足度やCVRの向上につながるかなど、問い合わせ対応のデータ収集は重要です。

各問い合わせの利用回数だけでなく、電話番号や問い合わせ内容をデータとして収集できる場合は収集しておきましょう。

特に中小企業の場合、問い合わせの棚卸となるため、Webサイト用のよくある質問ページの制作に必要なデータの回収にもつながります。

データ活用法

IVRのシステムによって取得できるデータは異なりますが、問い合わせを計測し分析することで、Webサイトのデザインや営業資料の改善に活用できます。

また、APIやCSVを利用して顧客データを連携することで、購入後のお客様への積極的なフォローアップマーケティングや、サービスや商品の改善のためのマーケット調査に必要な情報を収集することも可能となります。

APIを利用したチャットボットの活用法については以下の記事にて紹介しています。

既存データを生かした、マーケティングを自動化するチャットボットで売上アップ!

次回は、anybotを使ったLINEの実践的な運用方法をご紹介していきます!