D2C、もしくはDtoCという言葉を耳にしたことはありますか?
D2Cは2000年代後半より徐々に増えてきたビジネスモデルで、インターネットの普及やEC市場の拡大によって需要が急激に伸びています。
この記事では、D2Cとはどんな形の取引のことを意味するのか、メリット・デメリット、成功事例などを紹介します。

D2C(DtoC)とは?

D2CとはDirect to Consumerを省略したマーケティング用語です。
企業対企業での取引を表すBtoB(Business to Business)や、企業対消費者を表すBtoC(Business to Consumer)と並列関係にある用語で、製造者が直接消費者と取引を行うビジネスを指します。

D2Cの従来の取引形態との違いは?

インターネットが発達する前までは、製造者が消費者と取引を行うには、チャネルとなる卸売業者を経由して商品を販売することが一般的でした。

そこにインターネットの普及によって通販という取引方法が追加され、通販サイト等を通じた取引が可能となりました。インターネットサービスの普及に伴い、Amazonのようなプラットフォームを介さず、自社サイトでの集客・販売も可能となり、企業が消費者と直接取引を行えるようになりました。

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D2Cのメリット・デメリット

ではD2Cのメリットとデメリットについて見ていきます。D2Cが注目されている理由がわかるはずです。

メリット①手数料などの諸経費が発生しない

D2Cの大きなメリットとしてあげられるのが、中間マージンや手数料などの諸経費が発生しない点にあります。

例えばAmazon(大口出品プラン)では、毎月4,900円の登録料に加えて、購入された商品の約8〜15%が販売手数料として発生します。楽天では初期出店料・月額出店料・システム利用料・クレジットカート決済手数料・アフィリエイト手数料など多くの名目で手数料が発生します。

自社マーケットでの取引を行うD2Cであればそう言った手数料は発生せず、かかるとしても決済システムの導入による手数料のみであるケースがほとんどです。
そういった手数料を考慮する必要もないので、通販サイトでの販売価格よりも料金を落とすことも可能となり、多くのユーザーに使用してもらえるチャンスが広がります。

メリット②幅広いマーケティングやキャンペーンが実施可能

自社マーケット内での取引であれば、通販サイトにおける制約がもありませんので、独自のマーケティングキャンペーンを実施できる点もメリットとして挙げられます。
インフルエンサーやアンバサダーを起用してのマーケティングでは、D2Cの環境を構築した上で実施されることが多く、幅広い施策が行えるようになります。

デメリット①構築にコスト・リソースが必要

先ほど中間マージンや手数料が発生するとして紹介したAmazonや楽天ですが、一見無駄な料金を支払っているようにも思えますが、D2Cの環境を構築するにはそれなりのコストが必要です。

D2C環境を自社で内製する場合も、制作会社に外注する場合も、サイトデザインや設計などでリソースも必要になりますので、コストに加えてリソースも確保しなければいけません。
D2C環境を構築するだけのコストとリソースが確保できない小さな企業にとっては、Amazonや楽天といった通販サイトに手数料を支払ってでも使用する選択肢を取らざるを得ないシチュエーションが少なくありません。

デメリット②ブランド認知が必要

ひとつ目のデメリットで紹介した通りD2Cの環境構築にはコストとリソースが必要ですので、そのコストとリソースを回収できるだけの売り上げが見込めなければ、なかなか踏み出すことは難しいといえます。

D2Cの環境を構築後に認知拡大を行っていくのであれば、初期投資を回収する見込みが立てられないため、多くの場合でD2C環境の構築はブランドが一定以上の認知をされていることが条件になります。

D2Cの成功事例を紹介

最後にD2Cの成功事例を3つ紹介します。
いずれも自社ECサイトでのD2Cの展開し、マーケティング施策やキャンペーンによって成功を収めた事例ですので、ぜひ参考にしてください。

BULK HOMME(バルクオム)

メンズ用化粧品で多くの支持を獲得しているBULK HOMMEは、D2Cの成功事例の代表と言っても過言ではありません。
同社はSNSやSEOの分野でも幅広く展開しており、サッカーフランス代表のキリアン・エムバペ選手をグローバルアンバサダーに任命するなど、幅広いマーケティングを行っています。
SNSやSEOで自社のECサイトに集客し、初回限定の特別価格で商品の認知拡大、定期購入コースによる囲い込みと、D2Cの特性を最大限に活かした手法といえます。

Allbirds(オールバーズ)

海外でのD2Cで有名な成功事例が、Allbirdsです。
同社は、商品はもちろんのこと、その経営戦略も認められたこともあって調達資金は30億円を超えるほど、大きな注目を浴びているECサイトです。
天然のウール素材で軽量化されたスニーカーなどを販売しており、Instagramの広告運用によって多くのユーザーを獲得しています。

Allbirdsの商品発表時にはInstagramに商品のポストを投稿、そこに寄せられた顧客からの要望(コメント)を全て追いかけ、新規製品の発売時にはアップデートされた内容に仕上げられているケースもあります。

SNSと自社マーケットを連動させ、顧客の満足度を高めていく形を作り上げた事例です。

ROCKETS OF AWESOME(ロケッツ・オブ・オーサム)

サブスクリプション型のD2Cを成功させているのがROCKETS OF AWESOMEです。
好みの洋服の系統などを登録すると、子供の身長・体重や季節に合わせた洋服の全身コーディネートが年に4回、同社から直接送られてくるサービスです。

気に入らなかった商品は返送することができますので、洋服で悩むことなく新しい服を購入できるので、日々忙しい家庭を中心に人気を集めています。

ROCKETS OF AWESOMEは創業から半年で23億円の資金を調達したスタートアップ企業ですので、革新的なサービスを提供できれば一概にD2Cビジネスはブランド力が必要とは言えないことがわかります。

まとめ

D2C(DtoC)では、企業と顧客の間に他の会社やサービスを挟まないため、従来のBtoCよりも幅広いマーケティングを展開できます。
料金を抑えられることよりも、その幅広く便利なサービスがユーザーの満足度を高め、結果的に良いサービスとして継続利用にも繋がります。

D2Cにおいても顧客ファーストで経営戦略を考えていくことが重要でしょう。