調べ物をするとき、自分の悩みに関する答えを探したいとき、誰もが検索行動を取ります。Googleの検索アルゴリズムは毎年最適化されているとはいえ、いくら調べても目的の答えが見つからない人も多いのではないでしょうか。もしかしたらそれは、自分の“調べ方”に問題があるのかもしれません。

そこで取り入れてほしいのが、「検索コマンドを使った調べ方」です。検索コマンドを使用することで、より効率的かつ的確に答えを見つけられます。本記事では「絞り込んで検索」「競合サイトの調査」など、目的別に使えるGoogle検索コマンドを紹介します。

より絞り込んで検索したいとき

通常は単語を1つ、または2〜3個組み合わせて検索する人が多いでしょう。それでは幅広い検索結果になってしまい、意外と絞り込めていないのです。そこで、目的に応じて次のコマンドを使ってみましょう。

intitle:検索

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キーワードを普通に入力して検索すると、本文にそのキーワードが含まれているけどタイトルには含まれていないページも多数ヒットしてしまいます。そこで「intitle:検索」を利用することで、そのキーワードがタイトルに含まれるページに絞って効率よく検索が可能です。

allintitle:検索

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intitle:検索がキーワードの“一部”がタイトルに含まれているページを検索できるのに対し、「allintitle:検索」はキーワードの“全部”がタイトルに含まれたページをさらに絞り込んで検索します。そのため、allintitle:検索でヒットするページ数はかなり少なくなります。

inurl:検索

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「inurl:検索」では、指定したURLに絞ってキーワードの一部または全部を含んだページを検索できます。上記は、「https://ferret-plus.com 」のURLを持つページの中で「SNSマーケティング」を含むページを検索した例です。該当URLの記事数が多いときなどに利用できます。

-(マイナス)検索

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通常「宅配便」と一語で検索すると、ヤマト運輸が最初にヒットします。しかしヤマト運輸以外の宅配便を検索したいので「宅配便 -ヤマト」と検索することで、佐川急便やカンガルー宅配便などがヒットしました。このように一部のキーワードを含むページを除外したいとき、「- (マイナス)検索」が便利です。

完全一致検索

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キーワードを”(ダブルクォーテーション)で囲むことで、そのキーワードと完全一致したページしか表示されません。そのためローマ数字の「1」と漢数字の「一」、ひらがなの「あ」とカタカナの「ア」などは完全に分別されるため効率的に目的のページを見つけられます。しかしGoogle特有の「もしかして〇〇」機能も無効になるため、入力ミスには注意しましょう。

ソーシャル検索

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ソーシャル(SNS)上にあるページアカウントを検索したいときに利用できるのが、ソーシャル検索です。キーワードに「@」をつけて検索すればTwitterやInstagramなどのSNSアカウントを見つけられます。また「#」をつけて検索すると、SNS上の「#」がついた投稿も検索可能です。

filetype:検索

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インターネット上にはさまざまな書類のテンプレートがあり、自由にダウンロードできるものも多いです。そこで拡張子を指定して検索できるコマンドが「filetype:検索」です。上記はPDF様式の履歴書を検索した例です。すぐにひな型が手に入るので、書類の様式探しにかける時間を削減できます。

うろ覚えの単語やフレーズで検索したいとき

調べたいことがあるのに単語を思い出せない時や、ページ内に書かれていたフレーズを検索したいのにどのページだったか忘れてしまったときなどにも利用できる検索コマンドがあります。

*(ワイルドカード)検索

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「ワイルドカード検索」と呼ばれる検索コマンドであれば、うろ覚えの単語やフレーズでも答えを教えてくれます。後半部分がわからなければ後ろに、前半部分を覚えていなければ前半に「*」をつけるだけ。名言を調べたいときなどに活用できるでしょう。

intext:検索

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「確かこういう内容があのページに書いてあったんだけど、ページタイトルを覚えていない」というときに便利なのが「intext:検索」です。そのキーワードが本文内に含まれているページを検索できます。もしタイトルの一部も覚えているなら、intitle:検索と組み合わせることでさらに絞り込めます。

競合サイトを調べたいとき

SEO対策では競合サイトの分析も欠かせません。そこで競合サイト内の記事やコンテンツなどを調べたいときに利用できる検索コマンドも覚えておきましょう。

site:検索

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「site:検索」は、そのWebサイト内に絞って特定のキーワードを検索できるコマンドです。「site:URL キーワード」という形で利用します。検索ボックスの内サイトの記事を調べるときに便利。inurl:検索とよく似ていますが、site:検索の方がより狭く絞り込めて使い勝手が良いでしょう。

related:検索

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まだ競合サイトがはっきりしておらず、自社サイトによく似たサイトを調べたいときに活用できるのが「related:検索」です。「related:URL」と検索することで、そのURLとよく似た属性やテーマを扱っている他のサイトがヒットします。この中から競合サイトを見つけたら、site:検索などで分析していくと良いでしょう。

その他の便利な検索コマンド

Google検索コマンドは他にも多数あり、すべて覚えるのは大変なこと。しかし、覚えておくことでいざというときに役立つ検索コマンドもあります。

cache:検索

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「cache:URL」と検索すると、Googleに保存されたそのURLの最後のキャッシュが表示されます。該当サイトがサーバー落ちしたときや削除された後にもう一度アクセスしたいときに役立つでしょう。しかしサイト自体は使えなくなっているため、他のページに移動することはできません。

伝票番号検索

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荷物の伝票番号を検索したいとき、毎回配送業者の追跡ページまで移動していませんか?その手間を省いてくれるのが伝票番号検索です。

Googleの検索窓に「ヤマト 99999999999」と伝票番号を入力するだけで、すぐにヤマト運輸の追跡画面にアクセスできます。ヤマト運輸をよく利用する人は覚えておきたいですね。

記事内検索

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その記事内にどのキーワードがどれくらい使われているかを調べられる検索コマンドがあることをご存知でしょうか?Windowsであれば「Ctrl + F」、MacOSであれば「command + F」を押すと、右上に検索ボックスが出てきます。そこにキーワードを入力することで、記事内に使われた該当キーワードをピックアップしてくれるのです。

自社サイトのキーワード比率を調べたり、競合サイトで頻繁に出てくるキーワードを調べたりなど、SEO対策に大いに役立つでしょう。

画像検索

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意外と知られていないのが「画像で画像を検索できる」という機能です。キーワードを入力して画像を検索できることはよく知られていますが、実は検索ボックスのカメラボタンから画像のURLを貼り付けるか画像をアップロードして、類似画像を見つけられます。
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スマホからであれば、Chromeブラウザに表示された画像を長押し→「この画像をGoogleで検索」からそのまま類似画像を検索できます。

同じ画像を使っているサイトを見つける他、画像の無断転用なども発見できるでしょう。

検索コマンドを活用し、検索行動の最適化を

Googleではユーザーが素早く目的の情報にアクセスできるように、毎年アップデートを行っています。しかし検索順位を入れ替えるだけでは、広大なインターネットの海から本当に必要な情報を届けるのに限界があるのです。

そのため、私たちユーザーが使えるような検索コマンドも用意してくれました。Googleの検索アルゴリズムだけに頼るのではなく、自分の検索行動も最適化していきましょう。

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