3.「メールで出来る親孝行母の日 ~2014年5月11日~」キャンペーン

次に紹介するのは、動画ならではのキャンペーンです。
母の日
http://mom-eye.jp/

マジックを見ると白内障の兆候がわかる?

これは親にメールやLINEで以下の動画を送って見てもらうことで、親に白内障の兆候がないかを調べるというキャンペーンです。

この動画は1分強の内容で、幻想的な空間の中でマジシャンが「母の日おめでとう」「今晩電話して」のメッセージを見せます。
健康な親ならば、凝った映像の割には普通のメッセージにやや違和感を覚えつつも電話してくれることでしょう。

今晩電話して
ところが、白内障になると、黄色が見えにくくなるという症状が出るため、親に白内障の徴候があれば上の画像が下のように見えるというしかけが隠されています。

白内障
つまり、親がその日に電話してこなかったら白内障かもしれないということで、子どもから電話して眼科検診を薦めるとともに、これをきっかけに親子の交流を育んでください、というキャンペーンです。動画ならではの色の変化を利用した啓蒙キャンペーンは見事です。

参考URL母の日の贈り物で、お母さんの白内障に気付ける。「メールで出来る親孝行」の動画を公開(PR TIMES)

4.ハウス食品「フルーチェCMつくれるもん! 動画投稿キャンペーン」

フルーチェ
http://housefoods.jp/data/event/dessert/index.html

投稿動画が企業TVCMに使われるチャンス!

最後に紹介するのは、2015年2~4月に行われたハウス食品の動画投稿キャンペーンです。
これは専用アプリを通じてフルーチェを作るシーンを撮影し15秒動画として投稿するもので、入賞者にはフルーチェのプレゼントや、投稿動画をハウス食品提供番組内のTVCMで放送されるという特典がありました。既に結果が発表され入賞作品が公開されていますが、子どもたちが一生懸命にフルーチェを作るさまは、完成度など抜きにして微笑ましくなるものです。

動画投稿キャンペーンのカギは、とことん敷居を下げること

ハウス食品という大企業のキャンペーンですが、このキャンペーンには中小企業にも応用できるいくつかの示唆があります。
ひとつは、「フルーチェを作る」というシンプルなテーマ、かつ15秒という短時間設定にしたことで、投稿者にとっては「動画構成を詳細に練らなくてもよい」、つまり「投稿の敷居が低い」ということです。
さらにいえば、今回ハウス食品は専用アプリを通じて「牛乳を注ぐ」→「混ぜる」→「できた!」→「食べる♪」の各4.5秒の4シーンをつなげさせる構成にしているので、素人でも流れのある動画を撮ることができるようになっています。

「短時間」「子ども」「動物」が成功への道

応募要項に明記はされていませんが、暗黙の了解として「子ども」動画を対象としているのもポイントです。広告や映画業界では「(企画に)困ったときは子どもや動物を使え」という言葉があります。

子どもや動物がその存在だけで皆を癒やし、子どもやペットのかわいい姿を披露したいのは親心です。小難しいテーマでハードルを上げるよりも、あえてシンプルなテーマでかわいい姿を求めることで、投稿の敷居が下がり、投稿数も上がります。
子供や動物向けの商品・サービスを扱っている企業様は、ぜひともそのポテンシャルの高さを有効活用したキャンペーンを行っってみてはいかがでしょうか。