phocaseの事例

我々はferretというサイトを持っていて、今会員が30万人弱います。
このサイトを通じて色々な方とお会いしてきたんですが、総じて困っているんですよね。

  • 情報過多で取捨選択ができない
  • 施策の優先順位がわからない
  • 効果のあげ方がわからない。
  • リソースが足りない。

こういう声が多いので、今日はこの辺りを整理しています。

広告費をほぼ0に

実際我々がどうなっているかというところですが、phocaseの直近の数字は以下のとおりです。

フォケース月間のアクセス状況

・50万セッション
・30万UU
・300万PV
(2015年8月時点)

ここまでくるのに色々ありましたが、結果的に一定の収益があがるようになってきています。

次、おなじみのEC-CUBEの画面で年度の比較を見てみます。
現在、去年の8月から昨対比124%で、着地の見込みが年商で3億2000万円までいきそうです。

広告費を削って、というところなんですけども、1年前はペイドサーチが一番大きく、コスト圧迫要因になってました。
現状は、オーガニックSearchが全体の75%を占めるようになってきています。ペイドはなくなりましたね。
そして、ペイドなしで全体の集客286%上昇しています。

広告費を0にすることに成功し、セッションは増加しました。

王道を実践。ウルトラCな施策はない

我々が行っている施策はこちらです。

  • 検索
     SEOコンテンツSEOコンテンツマーケ
  • ソーシャル
     LINE@、Facebook、Twitter、instagram
  • リファラル
     メディア問い合わせ、プレスリリース
  • メール
     リマインド、ステップメール
  • ツール
     データフィードツール
  • サイト内施策
     週末クーポン

これって、全て当たり前の施策ですよね。
当たり前の施策でも、しっかり行えば数字は伸ばすことができます。
ウルトラCな施策はありません。

ここで大事なことは、2つあります。

1.顧客にフォーカスすること。
2.KPIを1つに絞ること。

1.顧客にフォーカスすること

皆様が運営されているサービスは誰のためのサービスか?をきくと、結構答えられないんですよね。
よくあるのは「20代の女性だよ」とか言われるんですが、それじゃ全然甘いです。
届けるメッセージがないです。
それで街を歩く女性が振り向くかというと振り向かないですよね。
ではなくて「田中さん」「佐藤さん」と呼びかけることができるために何をするべきか。
繰り返しになるんですが、

誰の
何を
どのように

をしっかり決めることです。

皆さんイメージしてほしいんですが、ご自身の一番親しい人にプレゼントを送るとき、その人の顔が浮かびますよね?
eコマースをやるうえで重要なことってそういうことなんです。

「誰でもいいからプレゼントあげよう」ってあまりないですよね。
「誰々が誕生日だからあのひとが喜びそうなものってなんだろうな」

と、試行錯誤してあげるということが、eコマースをやるうえでとても重要なことなんです。

耳にタコができるほど聞かれてると思うんですが、結局はペルソナを作りましょうということです。
ちなみにターゲットとペルソナって違います。

ターゲットは「20代女性」のように大枠を指すもの。その中にいる「誰か」を整理するのがペルソナです。
なので、ペルソナを定義する過程で彼らが抱えてる不満や悩みを考えるのは、親しい人にプレゼントをあげるのとなんら変わらないんです。

phocaseの「だれの なにを どのように」

DSC03496.JPG
phocaseの場合をお話しします。

iPhoneに存在して、Androidにないものがあったんです。まだdocomoでiPhoneが出る前の時期ですね。
docomoユーザーが「スマホを持つ=Android」しか選択肢がなかった時代。
その時に無かったのは、「デザインケース」なんです。
Androidってモデルサイクルが凄く短いんです、早くて半年ほどで変わってしまう。そうなると、スマホケースメーカーは在庫を持ちたくないから無難なものしか作れなくなります。
じゃあdocomoの女性ユーザーは白黒透明のスマホケースで不満を持っていないのか?
そんなことあるわけないと思って始めたのがフォケースです

誰の docomoユーザーでAndroidを購入した女性の
何を 自分のスマホをおしゃれにできない状況を
どのように フォケースで解決

というのが僕らがやったeコマースの戦略です。

ペルソナ設定は面倒でも絶対にやるべき

ペルソナを作るのは面倒だと思いませんか?
でもやりましょう。確実に結果が違います。

気が遠くなりそうな作業ではあるんですが、ぼんやりしていたターゲットが1人の人間として明確に見えてきます。
名前とかつけてみると、どんどんイメージが出来上がってきます。

ペルソナを決めると何が起こるかというと、これ、とある検索結果なんですが、他社とくらべて明確に違うのが「誰に」が明確になっているということです。
「大人女子に向けたサイト」なんですよということを明確に示しています。

こういうちょっとしたテキスト1つとってもペルソナ設定によって結果が大きく変わってきます。