ホームページのデザインはある程度形式化されている部分もありますが、そんな中でもトレンドの変化があります。
特に近年では、スマートフォンが普及したことによりマルチデバイスに配慮する形でデザイントレンドも変わってきました。

その時代に最適なデザインを知っておくことで、ユーザーにとって使いやすく、見た目も優れたものを作ることが可能です。
デザインの機会がある方は、常に最新のトレンドを理解しておきましょう。

今回は、Web・デザイン界隈で特に浸透しつつあるデザイントレンドをまとめでご紹介します。

2015年話題のデザイントレンドまとめ

1.パララックス・デザイン

パララックス・デザイン
※このWebサイトは現在公開されていません
複数のイメージ画像、パーツを速度や方向を変えて動かすことで、奥行き感を表現するエフェクトです。
別名「視差効果」ともいい、こちらも2013年頃からパララックスデザインを取り入れたホームページを目にするようになってきており、近年では、さらに魅力的かつ洗練されたデザインが増えてきました。
クロールするたびにペラペラと本をめくるように変えることでユーザーを惹きつけ、ページを最後まで見てもらいやすくなります。

ただし、場合によっては操作性に問題が出る可能性がありますので、目的に合わせる必要があります。

2.フラットデザイン

フラットデザイン
http://www.waseda.jp/inst/whywaseda/en/
グラデーションやシャドウといった無駄を取り除き、シンプルに仕上げるデザイン手法です。
Apple、Microsoftといった大手企業が採用したことで一気に広まりました。

これまで一般的だったリッチデザインと比較しても、スッキリしたデザインで、レスポンシブデザインと組み合わせやすいというのも浸透が広がった理由の一つでしょう。

3.カード・レイアウト(タイル・レイアウト)

カード・レイアウト(タイル・レイアウト)
https://jp.pinterest.com/
Pinterestで見られるタイル・レイアウト、さらにシンプルな見た目のカード・レイアウトは、最近良くみかけるレイアウトです。
これらレイアウトは、規則性がありコンテンツの認識がしやすいというメリットがあります。

また、レスポンシブデザインでもレイアウトを綺麗に保ちやすいのも特徴です。

4.インタラクションデザイン

インタラクションデザイン
https://frightgeist.withgoogle.com/
インタラクションとは「対話」「相互作用」といった意味を持つ言葉で、人間の行動に反応して起きるアクションを言います。
適切に設計することにより、人は直感的に理解することができます。

1980年代に生まれた考え方ですが、次世代型UIに必須の要素だとして近年注目が集まっています。

5.マイクロ・インタラクション

マイクロ・インタラクション
http://www.trippeo.com/
マイクロインタラクションとは「最小単位のインタラクション」のことで、デザイナーであるDan Saffer氏が著書「マイクロインタラクション」で提唱したものです。
具体的には、マウスオーバー時のボタンアニメーションやポップアップといった、些細なアクションを指します。

ユーザビリティの向上、ユーザーとの関係構築に大きく役立つ手法です。

6.動画背景

動画背景
http://www.gustavecafe.fr/
ホームページの背景全体に、見栄えのいい動画を表示したデザインがここ最近急速に増えています。
動画を表示することで動きが生まれ、結果的にユーザーを惹きつけることが可能です。

また、写真以上に沢山の情報を一気に伝えることができますので、ブランドの世界観をうまく伝達することにも適しています。
動画制作の手間や読み込み時間がかかるといったデメリットがありますが、ビジュアルを魅力的かつ最先端な印象にする手段としては非常に有効と言えるでしょう。

7.動画アニメーション

動画アニメーション
https://www.boldking.com/
動画アニメーションを取り入れたホームページが増えてきています。
文字、画像と比べて多くの情報量を伝えることができ、訴求力にも優れている点がメリットです。
単にアニメーションを使って動きを出すのではなく、コンテンツを分かりやすく表現したりするなど効果的に活用するのがポイントです。

また、FLASHが主流だった時代のダイナミックな動画活用に比べ、シンプルに取り入れるのが近年のトレンドとなっています。

8.ゴーストボタン

ゴーストボタン
外枠の線だけで表現し、背景を透過したデザインのボタンのことです。
最近トレンドのフラットデザインと相性が良いことから、2013年頃から取り入れるホームページが増えてきました。
幽霊のように馴染む"ボタンらしくない"見た目から、ゴーストボタンと呼ばれています。

ホームページ全体の雰囲気を壊したくない場合や、ボタンを派手に強調したくない時に有効なデザインです。
デメリットとして、使い方次第で視認性が悪くなることが挙げられますので、ユーザーがボタンとして認識してくれるかどうかを注意すべきです。

9.高画質なビジュアルを使用

高画質なビジュアルを使用
高品質、高解像度のクオリティの高い画像は多くのホームページの背景に使用されています。
文章がなくともイメージを伝達することができ、迫力たっぷりで印象に残りやすいメリットがあります。

特に、画像の質が高いほど効果的です。
トレンドのデザイン手法の中でも手軽に導入できます。

注意点として、ホームページの読み込み速度に気をつける必要があります。

10.スクロールビューの重視

スクロールビューの重視
http://pixelfable.com/
ソーシャルメディア、スマートフォンなどのデバイス普及により、縦方向にスクロールするレイアウトが重視されています。
以前ではファーストビューを重視し、複数ページコンテンツを分けるのが一般的でしたが、1つのページコンテンツを完結させることも多くなっています。

11.マテリアル・デザイン

マテリアル・デザイン
http://www.google.com/inbox/
Googleがユーザー向けにイベントで発表した、新たなUX体系です。
紙から着想を得た手法で、直訳すると「物質的なデザイン」という意味があります。
要素同士の重なりを物理的に捉えZ軸の概念を取り入れたものです。

見た目の良さと使い勝手どちらにも考慮したデザイン手法となっています。

12.モバイル・ファースト

モバイル・ファースト
http://www.mobile-first.jp/case/1772/
モバイルに合わせてコンテンツを作るべきという考え方で、スマートフォンの普及を背景に発達してきました。
ルーク・ウロブルスキー氏によって提唱された言葉です。
ここ数年、スマートフォンからのインターネット利用が増え、モバイルはますます無視できない存在になってきました。

これからの時代、モバイル表示に対応するのは必要不可欠と言えるでしょう。

13.単色背景

単色背景
※このWebサイトは現在公開されていません
単色を使ったシンプルな背景デザインのホームページが増えています。
背景以外に、イメージ画像のアクション、ボタンの色にも単色を使ったものを多く見かけるようになりました。
一つのカラーを利用することで色を強調し、ブランドと関連づけることで、ユーザーの印象に残りやすくなるという特徴があります。

効果的に使うことで、メッセージ性を高めることが可能です。

14.大きめのタイポグラフィ

大きめのタイポグラフィ
http://www.brandaiddesignco.com/
メインビジュアルの代わりのような存在として、大きなタイポグラフィを配置するデザインが近年人気です。
デザイン要素を最小限にすることで、メッセージを分かりやすく、完結に伝えることができます。

文字を大きく、周囲に余白をたっぷりととったデザインが多い傾向にあります。
タイポグラフィを配置することで一気に見せることができる情報量は限られてしまいますが、メッセージ性を重視している場合には非常に便利な手法です。

導入しやすいテクニックというのもポイントです。

15.ユニークなナビゲーション

ユニークなナビゲーション
http://www.impossible-bureau.com/
ナビゲーションの進化と多様化が進み、面白いデザインのものが登場してきています。
使い勝手を意識して上部に固定したものや、クリックで表示するもの、スクロールで見た目が変わるものなど様々です。

今後も、アイデアを活かした個性的なデザインが登場するに違いありません。

まとめ

以上、Web・デザイン界隈で浸透しつつあるデザイントレンドをご紹介しました。

数年前から既に流行りだしでいたものがさらに洗練されたり、新たなトレンドも生まれてきています。
特に、最近ではスマートフォンが普及したことを考慮した結果、スクロール重視の見せ方や、マルチデバイスに合わせたデザインが一般化していることからも以前のようなPCファーストな考え方は少なくなってきているようです。

デザイントレンドの中にはユーザーにとっての動作のしやすさ、心地よさなどが反映されます。
つまり、トレンドに乗り遅れているということは、利便性を損なっている可能性もあるので、この機会に一度デザインを見直してみてはいかがでしょうか。

自分自身に合うスキルアップ方法を見つけ、より需要の高いWebデザイナーを目指しましょう。

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