人口わずか800万人ほどの東京都よりも人口の少ない小さな国ながら、世界屈指のスタートアップ大国として名を馳せる場所。突然ですが、これがどこの国かご存知でしょうか?

正解は「イスラエル」です。

グーグルやマイクロソフト、インテルといった有名なIT企業がこぞって研究室や支社を設置している同国からは、高い技術力を武器としたスタートアップが多数輩出されています。

例えば、Webマーケティングに携わっている方なら使ったことがあるかもしれませんが、競合分析ツール「SimilarWeb 」はイスラエルで生まれたサービスです。

参考
SimilarWeb(シミラーウェブ)の使い方~競合ホームページのデータが丸はだか!

今回は、技術大国イスラエルから生まれた、今注目を集める新規Webサービスをご紹介します。

今注目を集めるイスラエル発スタートアップ9社

1. Cybereason

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http://www.cybereason.com/

昨年ソフトバンクなどから5900万米ドルを調達したことでも大きな話題となったセキュリティ関連のスタートアップです。

サイバー攻撃に対する防御システムに人工知能を用いることで、単純にウイルスを発見・制御するだけでなく、攻撃をしかけてくる敵のパターンを分析し学習することで一歩進んだ対策を実施できる点が特徴です。

4月にはソフトバンクとの合弁会社「サイバーリーズン・ジャパン株式会社」を設立しており、日本でも徐々に広まっていくと予想されます。

2. Visualead

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http://www.visualead.com/

世界で50万社以上に使われている、QRコードプラットフォームを運営するスタートアップです。

Visualeadで生成できるQRコードは従来のものとは全くの別物で、背景の画像と見分けがつかないほど自然なデザインのため、広告やパンフレットの世界観を壊すことなくコードを埋め込める点が人気の秘訣となっています。

アリババから出資を受けるなど、特にQRコードの普及率が高い中国においては非常に注目を集めているサービスです。

3. InfinityAR

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http://www.infinityar.com/

その名の通り、AR(拡張現実)プラットフォームを開発するスタートアップです。

複雑なセンサー等を用いなくても、カメラが2台とソフトウェアさえあればARコンテンツを生成できることが特徴で、世界的に注目される VR・AR市場において勝負する企業の中でも、技術力を持ったスタートアップです。

4月には日本のサン電子から出資を受けています。

4.Tonara

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http://tonara.com/

ピアノの学習方法を変えるiPadアプリ「Wolfie」「Tonara」を手がけるスタートアップです。

これまでのピアノ学習方法といえば、紙の楽譜を用いることが一般的でしたが、TonaraではiPadアプリに表示されるデジタル楽譜をベースに学習をします。

ピアノの音声を認識することで、音に沿ってタイミングよくページを自動でめくってくれたり、音声を録音してその後の学習に生かすことができます。

5.YouAppi

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http://www.youappi.com/

モバイルの広告配信、分析プラットフォーム「OneRun」を提供するスタートアップです。

OneRunは3500以上のモバイルサイト・アプリから得られる膨大なデータを人工知能によって分析し、効果的な広告の配信を手助けするサービス。200ヵ国で導入実績があり、ソニーやツイッターなど業種・規模を問わず様々な企業が活用しています。

6.Yallo

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https://yallo.com/

無料で通話できるアプリ「Yallo」を手がけるスタートアップです。
Wi-Fi環境さえあれば通常の電話番号で無料通話できます。

「電話の録音が1タッチでスムーズにできる」「電話をする際にどのような用件で電話をしているのか、テキストで伝えることができる」という2つの大きな特徴をもった非常にユニークな通話アプリです。

7.WonderVoice

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http://wondervoiceapp.com/

Siriと同様に音声のみでスマートフォンを操作できるアプリ「WonderVoice」を手がけるスタートアップです。

現在対応しているのはTwitterやFacebookといったソーシャルメディアが中心で、その他には天気アプリや駐車場検索アプリなどです。

大きな特徴は、自分から話しかけなくてもソーシャルメディアの通知などを自動で読み上げてくれること。他の作業をしながらでも重要な通知をキャッチアップできるのはすごく便利そうです。

8.Vayyar

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http://www.vayyar.com/

様々なビジネスに応用可能な、3Dセンサー技術を開発しているスタートアップです。

これに関しては動画を見ていただくのが1番わかりやすいですが、Vayyarの技術を使えば、あらゆる物の中身を透視して、その結果を手持ちのデジタルデバイスで見ることができます。

ガンの治療から食品の安全管理など幅広い分野での活用が見込める技術なだけに、今後の展開が注目されています。

9.Sirin Labs

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https://www.sirinlabs.com/

ハイスペックな高級スマートフォン「Solarin」を開発するスタートアップです。

公式サイトからだと、最も安いもので13800ドル(約140~150万円)するこのスマートフォンの最大の特徴は安全性。軍隊で使われるようなサイバーセキュリティーの技術が組み込まれた、トップクラスの安全性を備えたスマートフォンといえます。

セキュリティ面以外のスペックも高く、素材やデザインにもこだわりが見られ、企業の幹部層の方を始め、重要な情報を扱う人は要チェックです。