7月6日、グランドハイアット東京にてマーケティングオートメーションを提供する株式会社マルケト主催のサミット「THE MARKETING NATION SUMMIT 2016」が開催されました。

日本では初めての開催となる今回は「TOMORROW’S MARKETER」をビジョンとして掲げ、「これから必要とされるマーケターとはなにか」をテーマに様々な業界のマーケターを招いてのトークセッションが行われました。

今回は、マルケトCEOのPhill Fernandez氏、VPのChandar Pattabhiram氏、世界60カ国で広告代理業、マーケティングコンサルを行うWunderman CCOのkrishna menon氏、株式会社電通デジタルの石川浩氏らが登壇した基調講演の様子をダイジェスト形式でお届けします。

「今は変革の時代であり、マーケターの役割も大きく変わりつつある」

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(Phill Fernandez氏)

これまでのマーケティングはコストセンターでした。
しかし今日のマーケターは、あらゆるチャネルでお客様と直接関わることができます。
これは大きな進歩でしょう。

今は変化点にあります。
これからの10年はますます変化します。

では、変化していくこの時代のなかで、未来のマーケターは何をやっていくべきなのでしょうか。

これからのマーケターは、常にお客様目線でいなければいけません。
デジタルに強くなければいけません。
そして、戦略家でなければいけません。

直近の成果だけではない、目に見えるインパクトを出すのがマーケターです。
これからの近代的ビジネスの中核にマーケターがいます。

マーケティングはより広く、重要な役割を果たすようになりました。
マルケトも、これから起こるであろう変化を非常に楽しみにしています。

「従来のCMOはCEOの補佐的な立場だったが、これからは対等」

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(株式会社電通デジタル 石川浩氏)

マーケターは、事業上の問題を解決するためのトップに存在しています。
ではデジタル変革とはなんでしょうか。

デジタル変革って、「新しいウェブサイトを作ること」ではありません。
それだけでは顧客体験は変わりません。
デジタル変革の心臓ではない。

新しいテクノロジーとビジネスモデルに投資して、顧客のライフサイクルの中にある、あらゆるタッチポイントをおさえていかなければいけません。
双方向な、個人的な対話が必要です。

ウェブでもモバイルでもソーシャルでも。ライフサイクルを通しての対話が必要です。

CMOはCEOと対等な立場にある

従来のCMOはCEOの補佐的な立場でしたが、これからは対等です。

今、マーケターは新しい世界に入ろうとしています。

数年前までは訪問数やメールの開封率をトラッキングしていれば問題ありませんでした。
でも今はソーシャル、IoTなどあらゆる流入経路があります。
各種いろんなポイントで顧客と出会うことができるんです。

多くの企業において、お客様と真摯に関わろうとすると、10億回のインタラクションが必要な計算になります。
こんな量さばききれないですよね。
これはCEOがデジタルトランスフォーメーションしなければいけないということですね。

ものすごい量のカスタマーのインタラクションを実現するための技術を利用していかなければいけないし、我々はその技術を開発しています。

キャンペーンの効果測定や、1つのツールの効果を見ることがマーケターの仕事ではないんです。
全てを統合して顧客の声に耳を傾ける必要があります。

マーケターは誰かの補佐ではなく、セールスチームにリードを送るだけの存在でもありません。
CEOとCIOとパートナーシップを組み、最大規模のチャレンジをしていく存在です。
そして私たちマルケトは、マーケターの良き友人として、顧客視点を忘れないような武器を提供していきます。

「ユーザーは一見すると不合理な判断をする」

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(Wunderman CCO krishna menon氏)

これまでのマーケターは、ユーザーは合理的な判断をすると信じていました。
でも、人は食べ過ぎる時もあれば飲みすぎることもある。
悪いとわかっていてもやってしまう。なぜなんでしょうか。

それは、私たちが感情を持っているからです。
私たちは「考える生き物」ではなく「感じる生き物」です。

意思決定の際はできるだけ楽な近道を探し、そして快適さを求めます。
今までのマーケターはそこを考えずにいたんです。

人間の性質を理解したうえで、我々はパワフルなストーリーを構築し、素晴らしいコンテンツを提供する必要があります。

コンテンツはエンゲージメントさせるもの

では、なぜ今コンテンツマーケティングなのでしょうか。

従来のマーケティングは効果が薄れてきていいます。
50%のディスプレイは表示されない。それではクリックも減ってしまいます。

私たちは、ユーザーが興味のあるストーリーを提供し、彼らのストーリー体験を邪魔してはいけないんです。
ブランドありきでなく、オーディエンスありきでなければいけない。

コンテンツは邪魔するものではなくエンゲージメントするためにあります。

そして、ストーリーはパーソナルなものです。
1つのコンテンツを見ても、それぞれ感じるバリューは違います。

コンテンツは価値の交換です。
ブランドはいろんなコンテンツを通じてお客様に価値を提供し、価値を感じていただいて初めてエンゲージメントを獲得できます。

ストーリーはデータから導き出す

どのようなかたちでオーディエンスを中心にすえるのか。
それはデータを使って導きます。

Netflixはデヴィッド・フィンチャーとケビン・スペイシーを呼んで「ハウス・オフ・カード(Netflixのオリジナルドラマ)」を作りました。
彼らはトレイラーを10種類つくり、視聴者の一部ではなく10のセグメントユーザーに対して訴求しました。
その結果、Netflixは成功を収めています。

これはメール配信でもなんでも応用できますね。
オーディエンスハブの話もありますが、最適なコンテンツをパーソナライスしていくことが求められます。

もう1つ重要なことがあります。
コンテンツを作っても、見てもらえなければ意味が無い。

コンテンツマーケティングで重要なのは3つだけです。

1.多くのオーディエンスに届き、2.ユーザーが時間を費やしたくなる(邪魔と思わない)、3.オーディエンス第一主義が生み出す優れたコンテンツを提供する、この3つです。

「考える人・感じ取る人・実行する人。全ての要素が必要」

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(Chandar Pattabhiram氏)

これから必要とされるマーケティング組織はどのように作っていけばいいのかをお話しします。

SNSチーム、SEOチーム、広告チームといったように、チャネルごとの組織はこれからのマーケティングには役立ちません。
お客様のライフサイクルに合わせて統合的な組織作りを行うべきです。

つまり、マーケターはジェネラリストになるべきです。
「考える人」「感じ取る人」「実行する人」全ての要素が必要です。
全てを兼ね備える、ダヴィンチのような能力を持った人を採用しましょう。

まとめ

オープニングトークとして、株式会社マルケト代表取締役社長の福田氏は以下のように語りました。

今日のイベントは「マルケトの」サミットではなく「マーケティングネーションサミット」です。
マルケトは50,000名のパートナーをつなぐ「MARKETING NATIONS」を形成しており、今回のイベントもその一環です。
日本でもぜひ築いていきたいですね。
(株式会社マルケト代表取締役社長 福田氏)

まだマーケティングの概念が根付いておらず、実践できている企業も少ない一方で、マーケティングの重要性に気づき始める経営者も増えています。
マーケティングは重要だとは思うものの、どのように実施すればいいかわからないという層が多いなかで、今回のようなイベントはマーケティングに関する理解が深まるきっかけを与えてくれます。

今回のイベントでは、マルケトCEOのPhill Fernandez氏をはじめ、ほぼ全ての登壇者が「顧客に寄り添うこと」の重要性を説いていました。
「顧客の目線に立ち、顧客が求めるものを提供すること」マーケティングの根幹にあるのだとすれば決して難しいものではないはずです。

マーケティングの手法に悩まれている方は、今一度自社の顧客が誰で、何を求めているのかを考えてみましょう。