Twitterがスマートフォンを利用している一部のユーザーに対し、テスト的に「リーダー表示機能」を提供し始めたことが明らかとなりました。

Facebookがアプリユーザー向けにインスタント記事 (Instant Articles)の機能を提供し始めたように、ニュースリーダー機能への対応はトレンドになってきています。

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しかし、Twitterアプリではユーザーへの予告無しにリーダー表示が搭載されてしまうことから、一部のユーザーからは不評の声が相次いでいます。今回は、Twitterの「リーダー表示」機能を解説すると同時に、本機能の表示をオフにする方法も説明します。

リーダー表示とは?

iOSアプリでの提供が始まった「リーダー表示」とは、ページ内に含まれる広告リンク集・メニューといった表示要素を排除し、「記事ページを読みやすい表示に変えてくれる機能」のことを指します。広告を排除するこの手法は「広告ブロック機能」とも呼ばれています。

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広告ブロック機能とは?

広告ブロック機能とは、ホームページを訪れた際にブラウザがデータを選択して読み込むことで、画面に表示する項目を制限することを指します。対象はバナー広告や埋め込みタグなどの場合が多いです。

例を挙げるとすれば、「アドブロックプラス」というアドオンがこれに当てはまります。
Google ChromeやFirefoxなどのブラウザで利用できる拡張機能で、ブラウザ上に表示される広告やYouTubeの動画再生前に流れる広告などを非表示にすることができます。

ホームページ運営者は注意!人気アドオン「アドブロックプラス」による思わぬ弊害

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Web担当者の皆様は「アドブロックプラス」というアドオンをご存知でしょうか?Google ChromeやFirefoxなどのブラウザで利用できる拡張機能で、ブラウザ上に表示される広告やYouTubeの動画再生前に流れる広告などを非表示にすることができます。広告提供側にとっては非常に頭の痛い存在ですが、実はホームページのエラー表示に繋がる要因も含んでいます。

通常画面とリーダー表示画面の比較

以下、Twitterアプリ内にて画面を開いた際の、通常表示とリーダー表示の比較になります。
通常vsリーダー.jpg
左図:通常の表示 右図:リーダー表示

Twitterのタイムラインに流れてくるリンクをクリックすると、アプリ内でSafariの起動が始まります。その際、一部のTwitterユーザーを対象に、自動で「リーダー表示」に切り替わってしまうという仕様が一部のユーザーに適用されています。

リーダー表示内では、ホームページに掲載されている画像・シェアボタン・閲覧数などがカットされ、テキストのみが表示されます。情報を入手するという点において、スマートな表示方法ではありますが、ホームページのフロントデザインが無視された仕様に不快感を表すユーザーも少なくありません。この表示形式は現在テスト中のため、今後改善がなされるそうです。

リーダー表示をオフにする方法

Step1.

TwitterのiOSアプリを開いたのち、プロフィール画面に移り、設定アイコンをタップします。

リーダー表示1.jpg

Step2.

メニュー覧から、「設定」をタップします。

リーダー表示2.jpg

Step3.

設定画面に進み、「画面とサウンド」をタップします。

リーダー表示3.jpg

Step4.

リンクをリーダー表示で開く」のスイッチをオフに動かします。

リーダー表示4.jpg

設定完了

この状態であれば、リンクを開けば通常表示の状態になります。

リーダー表示5.jpg

なお、自分のアカウントでリーダー表示に対応しているかどうかは以下の部分から確認できます。

リーダー表示未対応.jpg

「リーダー表示」についての参考記事

まだ日本では解説がなされていない機能ですが、海外では少しずつ情報収集が進んでいる模様です。
TechCrunch:Twitter tests opening all web links in Safari’s ad-free “Reader mode” on iOS

Twitterから公式の発表が出ているわけではありませんが、2016年10月末にガーディアン紙がこの仕様変更に気づいて記事化したことにより、情報が広まりました。

Twitter is testing a new feature on its iOS app which turns on Apple’s “Reader” mode by default on every link opened in its in-app browser.
(中略)
In the new test from Twitter, rolled out for a small number of users – including one Guardian reporter – the company has enabled Reader mode by default on every single link clicked.
引用元:The Guardian:Twitter tests new ad-blocking Reader mode on mobile

原文では、iOSアプリTwitterを開くと、デフォルトの設定では全てのリンクがリーダー表示にて開かれることが記されています。また、このテストは少数の一部のユーザーにしか搭載されておらず、ガーディアン紙のアカウントはこのユーザーとして該当したという旨が記されています。

なぜリーダー表示の機能を提供するのか?

ここ最近のトレンドとしては、「ユーザーの満足度を向上するため」の施策であるとの見方が強いとされています。Googleページ評価基準としても「記事の高速表示」は重要な要素とされており、Accelerated Mobile Pagesへの対応の一環ともされています。

AMP(Accelerated Mobile Pages)とは?今から導入するための基礎知識と手順書マニュアル

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今なにかと話題になっているAMPについて解説します。AMPページの詳しい作成方法などは分からなくても、Web業界に関わる方であればその概要だけでも把握しておく必要があります。まだ概要がよくわからない方はもちろん、すでにご存知の方も再確認として一読しておくことをオススメします。

また、リーダー表示が報告された事例は、全てiOSアプリによるものでした。Apple社としては元々Safariで導入した実績などからアドブロック機能を搭載することに積極的であったため、今回iOSアプリでのリーダー機能提供に繋がったとも推測されます。

リーダー表示機能の今後

テスト提供としての機能であるため発展途上のリーダー表示ですが、広告が多く掲載されているホームページなどではスッキリと閲覧できるメリットがあります。

以下のページでは、テキストのみを見る分にはリーダー表示の方が見やすいメリットがあります。しかし、その分取りこぼしてしまう情報も多く、機能としては一長一短であるかもしれません。

くらべーる比較.jpg
留学くらべ〜る - 今ドキ英語 - nerd=オタク…!?
左図:通常の表示 右図:リーダー表示

上記の比較を見てのとおり、しばらくは用途に応じて使い分けるというのが一つの解と言えます。
ブラウザでの情報収集において、関連情報を入手していきたい場合は「通常表示」、単純にワードの意味のみを収集したい方は「リーダー表示」を利用することがオススメです。

まとめ

リーダー表示が本格的に利用されるまでは時間が掛かりそうですが、Twitterを始めこうした機能を検討している企業は少なくありません。

今回のように事前の説明なく導入されるパターンもありますので、モバイルでの急な仕様変更があった際でも、臨機応変に対応できるようにしましょう。