Headless(ヘッドレス) CMSという言葉は聞いたことがあるけれど、どんなものなのか良くわからない、一般的なCMSとどう違うのか知りたい、そんな方もいるのではないでしょうか。

CMSWebサイトの制作経験がなくても、管理画面を通して簡単にWebサイトが作れる一方、Headless CMSは、管理画面がなくなりAPIから直接コンテンツを配信するため専門的知識が必要です。

この記事では、Headless CMSの特徴やメリット・デメリット、おすすめツール10選を紹介します。Headless CMSがよくわからないという方は、ぜひ参考にしてください。

目次

  1. Headless(ヘッドレス) CMSの基礎的知識
  2. Headless CMSの種類は2種類
  3. Headless CMSのメリット・デメリット
  4. Headless CMSツールおすすめ10選
  5. Headless CMSでハイパフォーマンスなサイトへ

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Headless(ヘッドレス) CMSの基礎的知識

まずはじめに、Headless CMSの基礎知識として、Headless CMSとは何か、必要な理由、従来のCMSとの違いを解説します。

Headless CMSとは

Headless CMSとは、CMSにある管理画面でサイトの管理をせず、APIを通して直接コンテンツの配信を行うCMSです。

Webサイトは、ユーザーとの直接的な接点になる表示画面を扱うフロントエンドと、ユーザーの目には見えないバックエンドからできています。Headlessは表示画面をなくして、コンテンツを管理するバックエンドの機能だけのCMSとも言えます。

従来のCMSでは、フロントエンドとバックエンドが同一のCMS上で管理されていることから、改修を行う場合、お互いのシステムに影響が出ない範囲での回収しかできませんでしたが、Headless CMSの場合、その制約をはずし、必要に応じた自由度の高いシステム変更が可能です。

Headless CMSが必要な理由

新型コロナウイルス感染症拡大により、企業はWebサービスの充実とセキュリティ向上が課題となりました。

ユーザーはショッピング・フードデリバリー・金融機関・学習・運動など、さまざまなサービスをインターネット経由で受ける機会が増えています。

ユーザーが過去にオフラインで得られたサービスを、今度はオンラインでストレスなく利用するためには、Webサービスでの画面表示の速度がポイントになります。

通常のCMSでは、データファイルのやり取りが必要になりますが、Headless CMSではファイルをそのまま表示するためスピーディに表示することができます。

図1_セキュリティの違いについて.png

また、インターネットを経由するサービスでは、セキュリティの充実が課題になります。サーバーとのやりとりを通して閲覧ファイルを生成するCMSは攻撃対象となりやすいことが課題です。

しかし、Headless CMSでは、誰もが閲覧できるHTMLCSS、JavaScriptのファイルのみになることからサイバー攻撃から狙われにくくなります

Headless CMSと従来のCMSの違いは?

図1_従来のCMSとHeadlessCMSの違い.png

Headless CMSと従来のCMSは、管理機能であるバックエンドのみか、表示機能であるフロントエンド・バックエンド機能を同時に持つか、の違いがあります。

Headless CMSでは管理機能のみになるため、別に表示画面の用意と専門知識が必要です。その分Headless CMSは、表示画面の自由度が高まり、APIの受け取り先が格段に増えることから、さまざまなデバイス・チャネルに対応できます。

一方、従来のCMSでは、単一チャネルでの活用が主な目的です。例えば、従来のCMSの代表としてWordPressがあります。

Webサイトの作成・管理に必要な機能がすべて含まれていることから使い勝手のよいCMSとして導入されています。

ユーザーとの直接の接点になるコンテンツ表示の要素・ユーザーの目には見えないコンテンツ管理の要素が装備されているため、専門知識がなく、初めてCMSを触る人でも扱いやすいと言えるでしょう。

Headless CMSの種類は2種類

Headless CMSには、Self-Hosted型とCaaS型の2種類があります。これはCMSを置く場所によって変わります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

Self-Hosted型

Headless CMSのSelf-Hosted型とは、Headless CMSサーバーやデータベースをあらかじめ用意した環境上で動かすものです。そのため、構築の自由度が高くコストを抑えた運用ができます。

ただし、セキュリティ対策やシステムを利用可能にするための展開など、やらなければならないことが多くなります。

CaaS型

Headless CMSのCaaS型とは、Headless CMSのサーバーやデータベースサービスとして展開されているクラウド環境で動かすことです。

そのため、管理の手間を省くことができます。ただし、有料サービスになることが多く利用を継続するだけ、費用を考える必要があります。また、運営会社が突然サービス提供を中止するリスクがあります。

Headless CMSのメリット・デメリット

Headless CMSを活用するにあたり、メリット・デメリットが存在します。それぞれあらかじめ押さえておきましょう。

Headless CMSのメリット

● 対応デバイスの制限がない

Headless CMSのメリットの1つ目は、対応デバイスの制限がないことです。Headless CMSは、APIを通してデータを出力します。

そのため、さまざまなデバイスで使うことができます。Webブラウザはもちろん、iOSAndroidアプリでもコンテンツ表示が可能です。

● システムの責任範囲が明確になる

Headless CMSのメリットの2つ目は、システムの責任範囲が明確になることです。Headless CMSは、バックエンドの機能のみであり、フロントエンドとは切り分けて対応ができます。

トラブルが起こったときは、トラブルを起こしているのがバックエンドなのかフロントエンドなのかを特定し、バックエンドであった場合のみ対応します。

● UXの向上が期待できる

Headless CMSのメリットの3つ目は、UXの向上が期待できることです。UXとは、User eXperience(ユーザーエクスペリエンス)の略で、ユーザーがシステムを通して得る体験のことです。

Headless CMSは、Webサイトの表示速度が速まるため、ユーザーはストレスなく楽しめます。また、表示画面の自由度も高まるため、Webサイトを訪れるユーザー目線を重視したサイト構築が可能です。

さらに、セキュリティ対策についても独自の対策を取り入れることができるので、より安全にWebサイトを利用してもらえます。

Headless CMSのデメリット

● プレビュー表示が複雑

Headless CMSのデメリットの1つ目は、プレビュー表示が複雑なことです。Headless CMS は、表示機能が CMS から切り離されるため、Webサイトの構築には、 HTMLCSS ・ JavaScript を使いAPIを通してサイト表示を行います。

そのため、CMSの管理画面から公開前のページのプレビューが難しくなります。プレビュー表示をするために、開発環境としてプレビューサイトを用意する必要が出てきます。

● エンジニアの対応が必要

Headless CMSのデメリットの2つ目は、エンジニアの対応が必要なことです。Headless CMSを扱うためには、APIの実装知識など専門的な知識が必要です。そのため、非エンジニアでは対応が難しくなります。

● 幅広く知見のある人材確保が必要

Headless CMSのデメリットの3つ目は、幅広く知見のある人材確保が必要なことです。Headless CMSは、バックエンドの専門家に加え、フロントエンドを担当する人材が必要です。

Headless CMSは、ビューワーがないため、コンテンツがどのように表示されるかを確認するための、フロントエンド開発が必須になります。

また、Headless CMSから外部のフロントエンドへコンテンツデータを出力する際のAPIに関する知識を習得することも必要です。自由度が高い分、開発者に求められるスキルが幅広くなると言えます。

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Headless CMSツールおすすめ10選

ここでは、Headless CMSツールのおすすめ10選を紹介します。

・Ghost
・microCMS
・Contentful
・Strapi
・Shifter Headless
・Netlify CMS
・GraphCMSc
・Prismic
・Adobe Experience Manager Sites
・Directus

❶ Ghost

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Ghost公式サイト

Ghostは、Ghost Foundation社が開発・運営するブログ特化型のHeadless CMSです。メディア型のWebサイト運営に必要な機能を備えているため、ブログ・オウンドメディアなど記事コンテンツWebサイトの開発に向いています。

また従来型のCMSWordPress似ているため、WordPressに慣れている場合は使いやすいという特徴があります。

❷ microCMS

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microCMS公式サイト

microCMSは、APIをベースとする日本製のHeasless CMSです。日本の大手企業が導入しており、Webサイトだけでなくスマホアプリに至るまで最適な表示が可能です。

開発・運用にかかるコストをカットし、自社でのスピーディな対応ができるため工数削減・生産性向上が期待できるでしょう。

また、Headless CMSでありながら、ノーコードで更新可能なため、非エンジニアで管理ができるという特徴があります。

❸ Contentful

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Contentful公式サイト

Contentfulは、ドイツのスタートアップによって開発されたAPIファーストのHeadless CMSです。有名な利用実績としてはSpotfiyがあります。

画像を自動でリサイズしてくれる機能やmarkdown記法ができるなど、機能が充実していることが特徴です。

❹ Strapi

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Strapi公式サイト

Strapiは、Node.jsで提供されているHeadless CMSです。そのため、Node.jsとデータベースの実行環境の両方が必要です。

コーディングの必要はなく簡単にAPI開発が可能です。そして、オープンソースソフトウェアとして公開されているのも特徴です。社内ネットワークなどでも気軽な活用ができます。

❺ Shifter Headless

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Shifter Headless公式サイト

Shifter Headlessは、WordPressをベースとしてWebサイトをHeadless化するHeadless CMSです。ダッシュボードを通してCDNの利用状況を確認できます。

また、他要素認証に対応しているため、ハイセキュリティな状態で管理できるという特徴があります。

❻ Netlify CMS

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Netlify CMS公式サイト

Netlify CMSは、アメリカのNetlify社が運営するHeadless CMSです。リッチテキスト編集・リアルタイムプレビューなど、使い勝手の良いUIで、直感的な操作が可能です。

オープンソースのCMSで、Netliyとの相性が抜群なことが特徴です。

❼ GraphCMS

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GraphCMS公式サイト

GraphCMSは、meta社が開発したプログラミング言語の1つGraphQLでレスポンスを受けることができるHeadless CMSです。ドイツのベンチャー企業によって開発されました。

コンテンツモデリングビルダーを使用し、思い通りの構造にできたり、世界中にクエリ応答をキャッシュしているため、コンテンツの高速配信が可能という特徴があります。

❽ Prismic

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Prismic公式サイト

Prismicは、フランスのスタートアップが提供する多様なプログラミング言語に対応したHeadless CMSです。

Google社・Ford社などの世界的大手企業が導入しています。Headless CRMでありながら、画像の最適化・ライブプレビューなど機能が充実していることが特徴です。

❾ Adobe Experience Manager Sites

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Adobe Experience Manager Sites公式サイト

Adobe Experience Manager Sitesは、Adobe社が開発するHeadless CMSです。Webサイト制作者と非エンジニアが、どちらも同じ基盤でコンテンツを管理できます。

Adobe Experience Manager Sitesは多様なチャネルにコンテンツ配信し、さらにUXに対して柔軟な構築・管理が実現できます。

➓ Directus

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Directus公式サイト

Directusは、オープンソースのデータプラットフォームのHeadless CMSです。プログラミング言語はPHPを利用します。専門的技術がいらないUIなので、コンテンツ管理が簡単なことが特徴です。

Headless CMSでハイパフォーマンスなサイトへ

HeadlessCMSは、システムに縛られず自由度の高いサイトが構築できる一方で、操作の専門性が高いという難点があります。

社内に専門的な人材のいない場合、複数人で運用する場合、引き継ぎしやすさなどを考慮した場合は、直感的な操作感のCMSと比較検討してみると良いでしょう。

サイト運用を属人化しないCMS|ferret Oneのご紹介

ferret Oneは当メディア「ferret」を運用する株式会社ベーシックが提供しているCMSです。
「サイト経由のお問い合わせを増やしたい」など、ビジネス活用目的の場合にはおすすめです。

❶ 圧倒的に使いやすい「見たまま編集」のCMS

WordPressなどと違い「見たまま編集」のCMSなので、HTMLやサーバの知識のない方でもサイトやLPの制作・更新が簡単にできます。やりたい施策がすぐ実行できてPDCAがスピーディーに回せるのはもちろん、サイト運用の属人化を防ぐことができます。

❷ リード獲得やナーチャリングの機能

CTAボタンやお問い合わせフォームも、パーツを配置するだけで簡単に設置できます。また、コンテンツマーケティングホワイトペーパー・動画などのリード獲得施策や、メールマーケティングなどのナーチャリング施策を実行しやすい各種マーケティング機能が充実しています。

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