バナーやトップ画像などデザイン画像を作成する際や、デジタルカメラで撮影する際にも利用するJPEG形式のファイルを見かける機会は多いでしょう。JPEG形式のファイルには「.jpg」と「.jpeg」という2種類の拡張子があるのはご存知でしょうか?

今回は、「JPG(.jpg)」と「JPEG(.jpeg)」の違いを解説します。利用頻度が高いファイル形式だからこそ「どっちの拡張子を指定すればいいの?」とならないよう、違いを理解しておきましょう。

JPEG(ジェイペグ)形式とは

JPEG形式はフルカラーの1,677万色を表現することができ、風景写真など色合いにグラデーションがある画像に適しているファイル形式です。

JPEGはPNGとは異なり、一度画像を圧縮してしまうと元に戻せない「不可逆圧縮」という特徴があります。そのため画質を下げてしまうと、元の画質には戻せません。

【JPEG・GIF・PNG 】よく使う画像形式の種類・特徴まとめ

【JPEG・GIF・PNG 】よく使う画像形式の種類・特徴まとめ

Web担当者の皆様は、画像の形式を気にしていますか?画像を保存する際、末尾に「.jpeg」や「.png」という拡張子がついているのを見たことはあっても、それぞれどのような特徴を持っているかまでは知らない方が多いのではないでしょうか。今回は、Web上でよく利用されるJPEG・GIF・PNGそれぞれの特徴を解説します。

.jpegと.jpgの違い

端的に言うと、この2つは表記されている拡張子が違うだけで、機能面での違いはありません。

画像ファイルを保存した時*「〜(タイトル).jpg」「〜(タイトル).jpeg」*というよく似た2種類の表記を見かけたことはありませんか?JPEGには「.jpg」と「.jpeg」2種類の拡張子があります。

画像ファイル名の末尾についている.(ドット)以下の文字列は拡張子と呼ばれ、ファイルの保存形式を表しています。

CSVとExcel、JPEGとPNG……

CSVとExcel、JPEGとPNG……

今回は、拡張子の基礎知識について解説します。拡張子とは何か、違いのわかりづらい拡張子、拡張子を表示させる方法についてご説明していきます。 Web担当者の方はもちろん、ビジネスでPCに関わる方も、きちんと理解を深めましょう。

jpegとjpgで名称の違いが生まれた背景

では、どうして「 .jpeg」と「.jpg」という2つの拡張子が存在しているのでしょうか。

これにはMS-DOSという1980年代に普及していたOSの仕様が関係しています。MS-DOSではファイルの拡張子は3文字までという制約がありました。

そのため、MS-DOSの仕様を引き継いでいるWindowsでは、そのままファイル拡張子を3文字にする習慣が続いており「.jpg」と言う拡張子が長年利用されてきました。ですが、現在普及しているOSでは4文字も利用できるため「.docx」や「.xlsx」といった4文字の拡張子も登場しています。

参考:サクサクできるファイル操作のための 5 つの知恵|Microsoft(※2019年11月時点でページが存在しないためリンク削除)
docとdocx|FMV
世界のOSたち - コンピューターを支える一時代を築いた「MS-DOS」

代表的なWebサービスにおける対応

では、「.jpeg」と「.jpg」では、どちらの形式のがスタンダードなものとして普及しているのでしょうか。
画像編集に関わる代表的なソフトを見てみましょう。

Acrobat/Adobe Reader

PDFファイルへの変換や編集を行える「Acrobat」やPDF ファイルの表示、印刷をするためのソフトである「Adobe Reader」では、JPEG形式のファイルについて下記のように対応しています。

【ファイルの直接変換:Acrobatにてファイルから直接PDF変換を行える形式】
.jpg
【ファイルの保存/書き出し:PDF以外に保存が行える形式】
 .jpg、.jpeg

上記のように「.jpg」の方がより多くの機能に対応しています。

参考:入出力ファイル対応形式(Acrobat/Adobe Reader)(※2019年11月時点でページが存在しないためリンク削除)

IllustratorCS6

画像の編集やデザインの作成を行える「Illustrator」の最新版である「IllustratorCS6」では、下記のように案内しています。

拡張子 Windowsでの読み込み Windows書き出し Mac OSの読み込み Mac OS書き出し
JPEG .jpg .jpe .jpeg

このように「.jpg」と「.jpeg」に対応の違いはなく、どちらでも対応できます。
なお「.jpe」もJPEG形式のファイルであり、表記が異なるだけで機能面に違いはありません。

参考:入出力ファイル対応形式 (Illustrator CS6)(※2019年11月時点でページが存在しないためリンク削除)