どのようなWebサービスであれ、その背景にはディレクターやエンジニア、UXデザイナーやUXライターなど、さまざまな職種のメンバーが存在しています。
ビジネスが拡大するにつれて、それらの職種は多様化・専門家していく傾向にあります。

サービスの進む方向によって、必要とされる職種は変化します。
AmazonやFacebookなどのIT業界を牽引する企業で今必要とされている職種の傾向を掴んでおけば、将来どのような仕事が重要視されるのか推測できるかもしれません。

今回は、AmazonやAirbnb、FacebookなどのIT企業で募集されている、今注目の職種をご紹介します。

拡大中のテック企業が募集している今注目の職種9選

1. バーチャルカスタマーサービス

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アメリカのAmazonで募集中の求人の一つが、*「バーチャルカスタマーサービスアソシエイト」*と呼ばれる在宅のカスタマーサービス担当者です。

求人は基本的にバイリンガルであることが求められており、中には「日本語と英語に堪能な」アメリカ在住のスタッフも募集しています。
高校卒業相当の学歴と基本的なコンピュータースキル、1年以上のサービス分野での勤務経験などが最低募集要件となっており、Amazon Waysに従って顧客体験を提供できる人を歓迎しています。

サービスが広がってくればくるほど、対面ではないにしてもユーザーとコミュニケーションを取る機会が増えていきます。
特別なスキルがなくとも、お客様をもてなす心があればこうした職種に挑戦してみることもできるでしょう。

2. リアルエステートマネージャー

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日本でもメルカリが渋谷に7月20日からオープンしている「メルカリカフェ」のような「リアル店舗型」のプロモーション活動が注目を集めていますが、その先駆けとして注目を集めているのが、アメリカ・シアトルでスタートした無人店舗「Amazon Go」です。
Amazon Goに関しても50以上の職種が募集されていますが、その中でも注目すべき職種が*「リアルエステートマネージャー」*です。

テック企業におけるリアルエステートマネージャーは、ネットとリアルをつなぐ重要なパイプ役として期待されています。
具体的には、戦略的な不動産プランの構築、ローカルブローカーとの交渉、不動産の購入や内装・外装に至るまで、さまざまな不動産戦略を任されます。

10年以上の不動産業界での実務経験や、コミュニケーションやプレゼンテーション、分析や問題解決能力に優れ、さまざまな出張にも対応できる、意欲の高い方が条件として書かれています。
今後、インターネットで簡潔しているビジネスがリアルとの融合を果たす際に、このようなスキルを持っていると他の企業でも歓迎されるかもしれませんね。

3. データサイエンティスト&データアナリスト

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Airbnbでは、さまざまなタイプの*「データサイエンティスト「データアナリスト」*を募集しています。
基本的に、Airbnbサービスの背景には、さまざまな機械学習アプリケーションが作動しています。
こうしたアプリケーションのデータをどのようにユーザーの保護に活かしていくのか、どのようなモデルを構築すればいいのかを考えていくのが、こうしたデータサイエンティストやデータアナリストの役割になります。

データサイエンティストやデータアナリストは、部門ごとに募集されていて、例えば「プライシング」(価格決定)や「リスク対策」、「プロダクト&サービスエクセレンス」など、かなりの専門性を帯びることになります。

SQLやエクセル、その他のデータビジュアライゼーションツールなどを使って分析を行い、ゲストやホストの行動分析を予測したり、インナーマーケットの予測を行なって、次の「一手」を打つための行動を提案していきます。

最低でも5年のリサーチ経験が必要ですが、日頃からアナリティクスなどを用いて分析を行なっていれば、そうした経験を活かせる可能性もあります。

4. クオリティーインサイツアナリスト

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シンガポールやソウルで募集されているAirbnbのポジションの一つに、*「クオリティーインサイツアナリスト」*というものがあります。
データドリブンな分析を行うことで、UXやオペレーションを改善する責務を負います。

オンライン上でうまくいっても、実際にオフラインの世界で、金銭トラブル、対人トラブル、ドタキャン、VIPの再予約、Airbnbの利用規約違反など、さまざまな問題が発生していきます。
そうしたトラブルが再発しないように、カスタマーサービスの基準を常に上げていくのが、クオリティーインサイツアナリストの役割でもあります。

5. コミュニケーションデザイナー

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Facebookで実際に求人募集されている職種のひとつが、*「コミュニケーションデザイナー」*という職種です。

Facebookでは、プロダクトマーケティングからブランドキャンペーン、映像、プロダクト内での体験に至るまで、あらゆるユーザーとの接点があるコミュニケーションをデザインしています。
単なるデジタルマーケティングの枠組みを超えて、いかにしてユーザーとのコミュニケーションを取るか、いかにしてコミュニケーションしやすいデザインにするのかを考え、実行に移す役割を担います。

同じチーム内には、ライターやエンジニア、マーケティングマネジャーなどさまざまなメンバーがいるので、彼らとコラボレーションしながら自らのミッション達成に向けて行動します。
5年以上のデザイナーとしての経験が求められますが、責任と引き換えにやりがいのある仕事がその先には待っているでしょう。

6. サイトリライアビリティエンジニア

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Twitterでは、*「サイトリライアビリティエンジニア」*と呼ばれる、サービス全体の安定的なパフォーマンスを追求するためのエンジニア職が募集されてうます。

チームの一員として求められるのは、日々何億ものツイートがされるシステムの何百億ものAPIリクエストを支えるシステムエンジニアです。
働き方は比較的フレキシブルですが、データベースやインフラ構築、トラフィックエンジニアリングなど、さまざまな分野に精通することが求められます。

少なくとも3年以上の大規模な環境でのインフラエンジニア経験が求められますが、テクノロジーに長けているだけでなく、高度な問題解決能力も求められます。
JavaかScalaを扱っている経験があればなおよいですが、必ずしも必要というわけではないようです。

7. コンプライアンスアナリスト

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今や世界で欠かせない交通手段となっているUberでは、Uberドライバーになりたいひとの参入障壁を少しでも減らせるように、ダイレクトリースや車のレンタルなど、ドライバー候補にさまざまな解決策を提案しています。
こうしたライドシェアの機会が増えれば増えるほど、法律の遵守が求められます。

Uberが募集している*「コンプライアンスアナリスト」*は、リースやレンタルのようなドライバーとのやりとりや、実際のライドシェアの現場において、ドライバーと乗客それぞれのUXを維持しながらマーケットに適応できるようにコンプライアンスをチェックする役割を担います。

業界経験は問われていませんが、大学卒業後8年以上の職務経験か、MBAを保持していることが必要です。
監査やコンプライアンスなどに精通していることが望ましく、自動車リース業務に興味があるとなおよいようです。

8. ブランドライター

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GoogleではBrand Studioと呼ばれるブランドマーケティングのクリエイティブ集団が組織されており、チームの一員としてブランディングに関わる専門ライターを募集しています。
この職種のミッションはGoogleの統合されたブランド体験をユーザーに伝え、円滑にマーケティングを行えるようにガイドラインに沿ったクリエイティブなコピーを書くことです。

ブランドライターの活躍する場所は様々です。
マイクロコピーからジャーナリズム系の記事に至るまで、あるいはストーリーテリングを行うこともあります。

専門的なITの技術がなくとも、書くことによってブランドに貢献することもできます。
今後もこのようなライターは、ブランドにとって必要な存在となっていくでしょう。

9. トンネルデザインエンジニア

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イーロン・マスク氏率いるThe Boring Companyでは、*「トンネルデザインエンジニア」*と呼ばれる職種が募集されています。

詳細についてはホームページではほとんど触れられていないので分かりかねる部分が多いですが、デジタルだけではなくリアルな分野でのテクノロジーが進歩すればするほど、コンピューターから離れてデザインする職種もこれからますます増えてくるでしょう。