株式会社D2Cが行った「インターネット広告市場規模調査」によると、ネット広告費用のうちスマートフォン向け広告が占める割合は62%となり、前年比130%もの伸び率となりました。スマートフォンの普及が進む中で、自社もスマートフォン向けに広告を出稿したいと考えている企業の方もいるでしょう。

しかし、ただ世間で注目を浴びているからという理由だけで、広告運用のを始めるのはリスクです。
広告の種類や特徴といった基本的な知識は把握しておきましょう。

今回は、スマートフォン向け広告の種類と、スマートフォン向けに広告を出稿する上で知っておきたい2つの注意点をご紹介します。
パソコン向けの広告と比べてどのような特徴があるかを把握し、自社の広告運用に活用してみましょう。

参考:
[2016年インターネット広告市場規模推計調査~D2C/CCIが独自推計~ | 株式会社D2C] (http://www.d2c.co.jp/news/2017/04/17/1763/)

スマートフォン向け広告の種類

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スマートフォン向けの広告は、PC向けの広告と基本的には変わりません。
では、具体的にはどういった種類があるのでしょうか。スマートフォン向けに配信する際の特徴も合わせて、代表的な3種の広告を紹介します。

参考:
スマホ広告の種類【データで読み解く】| MarkeZine Stock:MarkeZine(マーケジン)
[2015年のスマートフォン広告市場規模は3,717億円、前年比123.6% 2020年の市場規模は2015年の約2倍、7,527億円と予測 | CyberZ] (https://cyber-z.co.jp/news/research/2016/0420_3573.html)

1.リスティング広告(検索連動型広告)

リスティング広告とは、Googleのような検索エンジン検索結果ページに、ユーザーが検索したキーワードに応じて表示される広告です。

広告を含まない自然な検索結果の上部に挿入されるため、自社のホームページへと意図的にユーザーを誘導できます。
スマートフォンの場合、画面が小さいため、リスティング広告が画面を占める割合も大きくなります。

2.ディスプレイ広告

ディスプレイ広告とは、ホームページ上の決まった位置で表示される、画像中心の広告を指します。配信サービスによっては、JPEGやPNGといった画像だけでなく、GIFやHTML5のような動きのある広告を作成することも可能です。

スマートフォン向けのディスプレイ広告は、ホームページの決まった位置に表示されるものだけでなく、スクロールに合わせて表示させる「スクロール追従型広告」や画面上ポップアウトする「全画面広告」なども存在します。

3.ソーシャル広告

ソーシャル広告とは、FacebookやTwitterのようなSNSで表示される広告です。
例えば、Facebookの場合、友達の新着投稿などが表示されるニュースフィードやプロフィールページに表示されます。画像や動画といった基本的な広告形式だけでなく、カルーセル広告や360度動画広告といったサービス独自の広告形式があるのも特徴です。

また、インスタグラムのストーリー広告のようにスマートフォン向けにのみ配信可能な広告形式もあります。

参考:
Instagramのストーリーに掲載する広告を作成するには? | Facebookヘルプセンター

スマホ向けに広告を出稿する前に知っておきたい2つの事実

では、スマートフォン向けに広告を出稿する際には、どういったことに注意すればいいのでしょうか。スマートフォン向け広告についての調査結果から、特に気をつけたい2つ注意点をご紹介します。

1. 3割近くの人が広告を誤ってクリックしている

マイボイスコム株式会社が2017年7月に行った「【 スマートフォン広告 】に関するアンケート調査」によると、スマートフォン広告が表示された際に32.1%の人が「広告の画像・動画やリンクを間違えてクリックした」と回答しています。
これは、意図的にクリックしたと答えた13.8%を大きく上回っており、多くの人が誤クリックしていることがわかります。

クリック数に応じて広告費が請求されるプランの場合、誤クリックは請求額が上がるのみで成果には結びつきません。

このような誤クリックに対して、広告配信サービス各社は対策をとっています。
例えば、Googleは2015年にスマートフォン向け広告のクリックのうち50%は偶然によるものであるとして、ディスプレイ広告のクリック範囲を明確にするアップデートを行いました。

参考:
Inside AdWords: Better click quality on display ads improves the user and advertiser experience | Google Inside AdWords
[スマートフォン広告のアンケート調査|ネットリサーチのマイボイスコム] (http://www.myvoice.co.jp/biz/surveys/22810/index.html)

2.スマートフォン向け広告はネット広告全体と比較しておよそ19%読まれる確率が低い

マイボイスコム株式会社が2017年7月に行った「【 スマートフォン広告 】に関するアンケート調査」では、ユーザー広告の内容を読んでいるかどうかの調査も行っています。

調査の結果、直近1年間にスマートフォン広告が表示された人うち「広告の内容はだいたい読む」は1.9%、「興味があるものは読む」は26.4%となりました。
一方でほとんど読まないという人は69.1%となり、大半の人が広告を読んでいないことがわかります。

では、スマートフォン向け以外の広告では、どうでしょうか。
AdRoll株式会社ではインターネット広告全般に対して広告を意識して見ることがあるかどうかの調査を2017年に行っています。
この調査によるとインターネット広告を意識して見る頻度について、「よくある」と回答したユーザーは全体の10.1%、「たまにある」と回答したユーザーは37.0%となりました。

2つの調査を比較すると、広告の内容を意識して読むかということに対して、ポジティブな反応を示したのはスマートフォン向け広告では28.3%、ネット広告全体では47.1%と18.8%もの差があります。

質問内容が若干異なるため、必ずしも比較対象にはならないかもしれませんが、ネット広告全体と比較してもスマートフォン向け広告は読まれていない可能性が高いことがわかるでしょう。

参考:
[スマートフォン広告のアンケート調査|ネットリサーチのマイボイスコム] (http://www.myvoice.co.jp/biz/surveys/22810/index.html)
[【マーケター・消費者別】インターネット広告に関する意識調査発表マーケターの課題は「ラストクリック依存からの脱却」 |AdRoll株式会社]
(https://www.adroll.com/assets/pdfs/press/jp-consumer-insight-research-release.pdf)

まとめ

スマートフォン向けの広告には下記のような特徴があります。

・3割近くの人が広告を誤ってクリックしている
 ・スマートフォン向け広告はネット広告全体と比較しておよそ19%読まれる確率が低い

このようなデメリットもありますが、スマートフォンの普及に伴い、スマートフォン向けの広告運用が重要になるのは確かです。
これらの事実を踏まえた上で、自社に合わせた運用を行うようにしましょう。