IoTをデジタルマーケティングへ活用

IoTでさまざまな物がインターネットに繋がることで、デジタルマーケティングの世界にも大きな影響を与えると言われています。IoTが広く普及することによって、デジタルマーケティングにどう活用できるのでしょうか。

まだ実際に導入されている事例はあまりないですが、IoTで出来ることとして期待されているアイデアは多様に語られています。

それまで取ることの出来なかったフィジカルなデータが蓄積できる

物がインターネットに繋がることによって、それまで取得することの出来なかったあらゆるデータを集めることが可能になります。センサーなどを通して取得したデータを活用して、マーケティングにいかすことができます。

デジタルマーケティングにおいて、顧客の行動データというのは基本的にはデジタル上で取得できる範囲に限られていました。Google Analyticsなどを利用してWebサイトにアクセスしたデータを活用してデジタル施策に役立てるといった手法は確立されてきましたが、デジタル上の接点のみにしぼられました。

IoTの技術を利用することで、あらゆるフィジカルな情報をデータ化することが可能になります。例えば、ウェブショップではなく実店舗に訪れるお客さんに対して、来店してどのような導線で移動し、何を手に取って、何を買ったかの情報を監視カメラなどでセンシングし、その都度データを貯めていくことが可能になります。

従来、実店舗で取れるデータは、レジで購買に至った人に限定されている場合がほとんどでした。IoTでは、監視カメラとAIを組み合わせ、映った人の性別を判断しデータとして貯めることができます。

また、どのような商品を買っていく人なのか、はたまた立ち読みして帰ってしまう人なのかといった行動パターンをデータとして蓄積できます。
通常監視カメラで録画したものを目視で確認しなくてはなりませんが、カメラやセンサーがインターネットに繋がれば自動で処理しクラウド上にデータを送ります。これらをマーケティング調査に役立て、より顧客の行動の実態に沿った施策を考えることに活用できると期待されています。

需要と供給のバランスを取る

IoTに発展によって、あらゆることの需要と供給のバランスがリアルタイムでより効率的にとれると言われています。
バルセロナシティの事例にもあったように、駐車場の空き状況と駐車場を探している人とをリアルタイムで繋ぎガイドすることで、渋滞緩和だけでなく売上促進にも貢献しています。

また、ゴミ収集の事例でも、ゴミの回収が必要なボックスに限定して回ることで経費の削減につながっています。IoTによって需要と供給がどんどん可視化されることによって、「需要があるかもしれない」「供給があるかもしれない」といった情報の不足を補い、効率的に需給のバランスを取ることが可能になります。

まとめ

IoTは発展段階にあります。可能性は多く語られていますが、実現しているケースはまだまだ多いとは言えません。しかし、今後確実に活用されるケースは増え、伸びてくる分野です。今後も、IoTの動向からは目が離せません。