動画マーケティングで見るべき指標と改善のヒント(応用編)

次に、より深く動画マーケティングの効果を把握するための2つの指標をご紹介します。いずれもYouTubeアナリティクスやFacebookインサイトで確認することができます。
  

ターゲット含有率

特定の年代や性別といったデモグラフィックが、その動画のターゲットとして設定されている場合、実際にそのターゲット層に視聴されているのか、すなわち「ターゲット含有率」が重要な指標となります。たとえ10万回再生されても、届けたいターゲット層に視聴されていなければ、目的を果たすことはできないからです。

YouTubeやFacebookでは、その動画が視聴した人の年齢層および性別の分布データを提供しています。これらを通して、きちんとターゲットに届いているか、あるいは、この動画がどのようなデモグラの関心を集めることができたのかを把握できます。

YouTubeでは「アナリティクス > ユーザー層」、Facebookでは「インサイト > 視聴者とエンゲージメント > 上位視聴者層」からそれぞれ確認することができます。

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相対的な視聴維持率

視聴維持率については上述の通りですが、YouTubeアナリティクスでは「相対的な視聴者維持率」というデータも提供しています。これは、当該動画の視聴維持率を、同程度の尺のYouTube動画の平均的な視聴維持率と比較し、相対的に優れているか否かを示すものです。

下図の実例(尺5分33秒の動画)の場合、全体的に平均以上を維持していますが、動画の最後になるほど平均よりも高くなっています。このことから、他のYouTube動画よりも、動画の最後まで視聴者を引き付けることができた、と解釈することができます。

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まとめ

今回、動画マーケティングにおける主な効果指標をまとめてご紹介しましたが、1回の動画施策の結果だけを見ても、そこから得られる情報は実はあまり多くありません。

A/Bテストをする、他の動画と比較する、あるいは動画改良の前後で比較するなどの検証を繰り返すことで、自社におけるベンチマーク(“成功”の基準値)が徐々に見えてきます。そして、それぞれの動画にどのような効果があったのか、どのような点が足りなかったのか等のナレッジも蓄積していくことができます。

動画マーケティングに取り組む際はぜひ、長期的な取り組みとして、しっかりと効果計測をしながらPDCAを回していってください。