メルマガの目標設定や効果測定に役立つ8つの指標

それでは、メルマガの目標設定や効果測定に役立つ8つの指標について解説していきます。

1. 送信する宛先は増えているか|リスト成長率

リスト成長率とは、メルマガを送信するメールアドレスのリストが増加しているか測る指標です。

【算出方法】
{一定の期間内にリストに新しく登録されたメルマガの購読者ー(期間内に購読を解除した人+メールが届かなかった人)}÷全体の登録者数

メルマガも送信する相手がいなくては効果も見込めません。また、同じ相手に送り続けていても、メルマガの解約などによって送信する先は減っていきます。

アプローチする先を減らさず、さらに多くの成果を得るためにはリストの成長率が止まっていないかのチェックが重要となります。成長率が上昇している場合はリストが成長していることになりますが、成長率が減少している場合は注意が必要です。新しく登録された購読者の数が少ないのが原因なのか、登録した人がすぐにメルマガの購読を解除してしまうのが原因なのか分析を行った上で対策を行っていきましょう。

前者の場合、「メルマガに登録しづらい入力フォームになっていないか」といった課題が挙がるでしょうし、後者の場合メールアドレスの取得手段自体を変更した方がいいかもしれません。
  

2. メルマガが届く環境にあるか|バウンス率

バウンス率とは、送信したメルマガのうち、送信先のメールサービスの受信ボックスに入らず返ってきてしまった確率のことです。

【算出方法】
受信ボックスに入らず返ってきてしまった件数÷送信メールの件数

受信ボックスが一杯で入らなかったか、受信者のメールサーバー側に問題があるため、メールサービス自体に届いていない状態だと認識しておくといいでしょう。

バウンス率が高いと、インターネットサービスプロバイダから信頼できない送信元だと認識されてしまい、自社から発信するメルマガが迷惑メールだと判定されてしまう可能性があるので注意が必要です。
  

3. メルマガが届いているか|到達率

到達率とは、送信先のメールサービスの受信ボックスに入った数です。

【算出方法】
(送信メール ー 受信ボックスに入らなかった数)÷送信メールの件数

そもそもメルマガが相手に届いていなければ、成果は生まれません。おおよその目安として到達率は、95%以上を目指すようにしましょう。一方、到達率が低い場合は、実際は使われていないメールアドレスが多く登録されている可能性が高く、リストの精査が必要となってきます。
  

4. メルマガが開かれているか|開封率

開封率は、どの程度の人がメルマガを開いたかの割合です。

【算出方法】
メルマガが開かれた数÷送信メールの件数

ユーザーが思わずメルマガを開きたくなるタイトルや、配信時間になっているかのチェックに利用できます。一方で、システム上メールを開いても画像が開かれない限り、開封したとみなされないため、正確な数値が出せないという問題もあります。

メールマーケティングをはじめとするマーケティング関連事業を展開するカイロスマーケティング株式会社では、メルマガ開封率はおよそ20%を切る程度だと指摘しています。「メールを読む人が増えて欲しい」といった場合、開封率は特に重要な指標です。
  

5. メルマガ本文のリンクはクリックされているか|クリック率(CTR)

メルマガ本文には、自社ホームページや商品紹介ページ、商品購入ページなど、メルマガから誘導したいページURLを挿入します。このような特定のページに誘導したい場合、URLがクリックされている確率がメルマガ運営において重要な指標となります。

【算出方法】
メルマガ本文のURLがクリックされた数÷到達メール数

算出方法には、ユーザー単位でクリックした数をまとめるユニークユーザー方式と、同じユーザーが複数回クリックしてもその度にクリック数として換算するユニーククリック方式が存在します。基本的にどちらを利用しても構いませんが、企業で管理する際にはどちらか1つに統一し、継続して数値の変動を確認するようにしましょう。
  

6. メルマガからの成果が生まれているか|コンバージョン率(CVR)

コンバージョン率とは、メルマガを配信することで成果につながった確率を指します。

【算出方法】
コンバージョンとして設定した成果を得た数÷送信メールの件数

例えば、ネットショップの場合は商品の購入でしょうし、BtoB企業の場合は資料請求が成果=コンバージョンのはずです。ただし、コンバージョン率を計測するにはメルマガ配信サービスとコンバージョンが発生するページを結び付けて計測を行う特別な仕組みが必要となるので注意が必要です。
  

7. 効率よく利益を生み出せているか|送信メールごとの収益

メルマガ1件あたりで得ている利益を表します。

【算出方法】
メルマガによって生まれた総収益÷送信メールの件数

投資利益率(ROI)を計測する際に有益であり、メルマガを効率よく運営できているかの指標となります。
  

8. メルマガの解約は増えていないか|オプトアウト率

オプトアウトとは購読停止の申し出を指し、メルマガがユーザーに拒否される内容になっていないかのチェックに用いられます。

【算出方法】
購読停止が行われた数÷送信メールの件数

もし仮に、オプトアウト率が急激に上昇したとします。その場合は直前のメルマガに問題があると考えられます。こうしたシチュエーションでは、改めてメルマガを見返してみて、購読を停止したくなる内容だったか、また配信する頻度は適切だったかといった調査を行いましょう。

参考:
メルマガで法律違反しないために覚えておくべき「特定電子メール法」とは?オプトイン・アウトなど基礎知識を解説|ferret