チャットボットを用いたサービスは続々とリリースされ、その注目度も急速に高まっています。

しかし、その流れに乗ってチャットボットをホームページに設置したり、LINEやFacebookメッセンジャーでアカウントを作成したものの、「イマイチ盛り上がりに欠ける」と感じたことはありませんか。

チャットボットを「設置しただけ」にならないようにするには、チャットボット自体の存在をユーザーに認識してもらい、付加価値を提供することが大切です。

そこで今回は、チャットボットを設置して終わり!とならないために「行動すべき5つのポイント」をまとめました。
  

設置しただけにしない!行動すべき5つのポイント

1. こちらから話しかける

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チャットボットは、効果的に使えばコンバージョンを高め、結果的に売上をあげるのにとても役立つインターフェイスです。しかし、チャットボットを設置したとしても、ユーザーにその存在に気付いてもらえなければ、設置したことにほとんど意味はないでしょう。

チャットボットの存在を知らせるためにUX/UIデザイナーの多くは、A/Bテストを実施してチャットボットを起動するボタンの色を変えてみたり、あるいはボタンの設置場所を変えるのに日々奮闘しています。

そこで、チャットボットを「対話する相手」としてアピールするのであれば、こちらから話しかけるのが最も効果的な方法です。

「何かお困りのことがありましたら、何でも質問してくださいね」

初めてのお店で店員が一言声をかけてくれるだけでも一見さんが安心するように、チャットボットでもこのセリフは有効です。ただし、2回目以降はこのセリフを表示しないか、次回からは表示しないというチェックボックスを作って、機械的な対応を避けるとさらによいでしょう。
  

2. 対話にインセンティブを与える

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男女の消費者行動に関する研究は常に経済学の関心ごとですが、全体的な購買活動をイメージに委ねる女性に対して、男性は数字で物事を判断したり、目標達成に向けた活動として買い物を見ていたりしています。

参考:
「女性脳」「男性脳」で変わる購買行動|商品説明はどうするべきか?|ニューアキンドセンター

先ほど、チャットボットから話しかけることで存在感をアピールすることが重要だと紹介しましたが、実は男性には無視されてしまう傾向が強いものです。そのため、男性向けのショッピングサイトなどでは、より具体的なインセンティブによって男性ユーザーの心も掴むことが大切です。

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インターネット上でオーダーメイドシャツを手頃な値段で作ることができるOriginal Stitchのサイトでは、チャットを通じてプロスタイリストと相談をしたユーザーには500円の割引を実施しています。ユーザーは、チャットを通じて好みや着用シーン、ネクタイの有無などを伝えるだけです。さらに、男性にとっては自分で服を選ばずとも最短ルートでオシャレな服を購入できるので、ユーザーニーズにも合致していると言えます。

同様に、家事の宅配サービスを展開しているカジタクでは、よくある質問(FAQ)ページの上部にチャット画面を埋め込んでいます。チャットボット利用時にはお得なサービスが受けられるクーポンコードを配布して、サービスの利用促進につながるマーケティング的な役割もしています。
  

3. パーソナライズする

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ニューヨークを拠点とする新興ベンチャー企業Lemonadeは、チャットボットを活用した保険会社として世界中から注目を集めています。しかも、単に業務の一部としてチャットボットを取り入れているだけではなく、Lemonadeではエージェントの面談や様々な書類への署名なども全てチャットボットで済ませているのです。

Lemonadeを立ち上げると、若い女性の写真が出てきて「こんにちは、ご機嫌いかがですか?」というセリフで始まりますが、これはAIであって実在する人間ではありません。

相手からの質問に対して、「はい」「いいえ」や簡単な数字などを打ち込んで返答をすると、その場で月々の保険料が算定され、「これでよければクリックするだけで契約へ」という流れになります。さらに、保険料に不満があれば、もう少し安くできるか検討してくれることもあります。

従来ならそうした保険の申し込みは、保険のエージェントと待ち合わせをして1時間弱の説明を受けて契約するのが一般的ですが、チャットボットを使うことで値段の算定までをスピーディーに行ってくれます。個人の状況に応じた対応を行えるのも、チャットボットの大きな強みだと言えるでしょう。
  

4. セールスする

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人間の不思議な心理ですが、人は人間にセールスをされるのは嫌がるものですが、インターネットを通じた機械的なものにはセールスをされても不快にならないものです。

インターネットの歴史を紐解けば、ランディングページにはじまり、YouTubeでのプロモーションからAmazonでの「この商品を購入した人はこんな商品も購入しています」というレコメンドまで、様々なセールス活動が潜んでいますが、不快に思っているユーザーは少ないでしょう。

実際、HubSpotでのデータによれば、セールスパーソンによって商品を直接紹介してほしいと思っている人の割合が29%である一方で、62%は検索エンジンを通して自分でオンラインセールスを受けたいと感じています。オンラインセールスなら、いつでもウィンドウの「閉じる」ボタンを押して、目の前のセールス行為から離脱することができる、という消費者心理も関係しているでしょう。

チャットボットもこうした消費者心理に一役買ってくれることは間違いありません。ユーザーが買い物かごに商品を入れた後に、「もう一品いかがですか?」と差し出された商品がまさに自分の欲しい商品だったら、きっと購入したくなるのではないでしょうか。

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LAWSON

ローソンのLINE公式アカウントである「あきこ」ちゃんは、MicrosoftのAI「りんな」をベースとしており、様々な商品をユーザーに提案してくれます。「新商品」と打てばオススメ新商品が返ってきて、「カロリー」「糖質」と送ればカロリーや糖質に配慮した商品を紹介してくれます。
  

5. 役立つサービスと連携する

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単にユーザーの質問に答えるだけではなく、チャットを通じて様々な機能を使えるようになれば、ユーザーも積極的にチャットボットを利用してくれる可能性があります。

LINE BOTS AWARDSでライフスタイル部門賞を受賞したヤマト運輸のLINE公式アカウントでは、チャット上で配達日時の変更や再配達などを気軽に行うことができます。これまで、電話をしたりインターネット上のホームページにアクセスして再配達を行う必要がありましたが、LINEではスムーズにストレスなく再配達を依頼することができます。

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NAVITIME

また、NAVITIMEが提供しているチャットボットでは、「●●駅まで行きたい」「▲▲駅の運行状況を教えて」のように話しかけると、チャットボットが知りたい情報を教えてくれます。乗り換え案内は検索した後に見返すことも多いと思いますが、チャットログにも残るので非常に便利です。

単なるFAQをチャットボットで対応するだけではなく、ユーザーが自然と使いたくなるような機能を実装するのも考えてみてはいかがでしょうか。
  

まとめ

2017年はチャットボット元年と言われ、様々な企業がチャットボットを導入し、売上を上げています。しかし、ただ設置しただけではあまり意味がなく、チャットボットを通じてどんな価値を提供するかを考えることが重要です。

非プログラマーでも作成できるチャットボット作成サービスも、次第に増えてきています。これを機に、ユーザーに役立つチャットボットを作成してみてはいかがでしょうか。

参考:
自動で返信してくれるチャットボットを作成できるサービスまとめ|ferret