トレンドの移り変わりが早いWeb業界において、自社サイトをリニューアルするタイミングは少なくないでしょう。

サイトのリニューアルと聞いたときに、どのようなイメージを持たれますか?写真の差し替えやロゴの刷新など、単なるデザインの変更を思い浮かべる方もいるかもしれません。

しかし実際には、表面的な部分のみならず、サイトに訪れたユーザーの「体験」を向上させることを意識することが大切です。

サイトリニューアルを単なる自己満足で終わらせないために、意識するべきことは何か。現状リニューアルに苦戦している担当者の方は、参考にしてみてください。

サイトデザインのうえで外せないUI・UX

サイトのデザインは、ただ見栄えを良くすることを考えれば良いと思う方もいるかもしれません。ですが、それだけではサイトデザインにおいて効果的な改善を見込むことは難しいでしょう。なぜならば、そこには顧客視点が欠如しているためです。

UIUXという言葉、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

UI(ユーザーインターフェイス)は、ユーザーと製品・サービスが接する面を意味し、Webサイト上においてユーザーの目に映るデザインや文章など全てを表します。

一方でUX(ユーザーエクスペリエンス)は、ユーザーが製品やサービスを通じて得ることができる体験を指しています。Webサイトを利用するプロセスそれぞれに対して、ユーザーは「サイトが見やすい」「コンテンツが面白い」など、様々な感情を抱きます。

それらの体験がUXであり、Webサイトを運営するうえでは、必ず意識するべき部分です。

UIUXの関連性は高く、UIデザインの良し悪しがユーザーの体験に直結します。
顧客視点でUIUXの最適化に努め、ユーザーの体験をいかに良いものにできるかを考えていくことが大切です。

こんなWebサイトは危険!

UIUXの重要性を述べました。具体的には、以下のようなWebサイトは、ユーザーの体験を疎かにしている可能性が高いといえます。

モバイルに対応していない

スマートフォンのようなモバイル端末に最適化したサイトデザインを考えていない場合、ユーザーの良質な体験を阻害している可能性があります。

総務省の情報通信白書によれば、2016年時点で、スマートフォンを含むモバイル端末の普及率は94.7%です。
今、ほとんどの消費者がスマートフォンを持ち、日常的にインターネットに触れています。

インターネット上でのコミュニケーションにおいて、非常に大きな影響力を持つGoogleも、「モバイル ファースト インデックス(MFI)」という取り組みを進めています。これは、モバイル版ページインデックスやランキングを優先するというもので、モバイル端末を重視する動きは今後も続いていくでしょう。

利用シーンや端末の特徴など、モバイルとPCでは大きく異なりますので、まだの場合は急いで最適化を進めていきましょう。

参考:
[総務省|平成29年版 情報通信白書|情報通信機器の普及状況] (http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h29/html/nc262110.html)

モバイルフレンドリーとは?対応して順位を下げないための基礎知識|ferret [フェレット]

Google ウェブマスター向け公式ブログ: モバイル ファースト インデックスを開始します

表示速度が遅い

ページの表示速度も、サイトデザインの際に注意すべき点です。一見するとデザインとは無関係に見えますが、表示速度の遅さはユーザー体験における非常に重要なポイントになりあす。

Googleの予測によれば、表示速度が1秒から5秒に落ちると、直帰率が90%上昇するといったデータもあり、その重要性が分かります。

サイトのデザインにこだわるあまり、写真やフォントなどの素材を使いすぎたり、動きのあるデザインを多用すると、表示速度の低下につながります。結果的にユーザーにとってストレスを与えかねませんので、注意が必要です。

参考:
New Industry Benchmarks for Mobile Page Speed - Think With Google

コンテンツをユーザー目線に合わせていない

また、リニューアルの際はサイト内のコンテンツにも気を配る必要があるでしょう。
専門家的な立場で文章を書いて、ユーザーにとっては全然理解できない内容だったり、社内の内輪すぎる内容をサイトにアップしたりがその例です。

*ユーザーの目線でしっかりとコンテンツを作れているか?*という部分も、サイトを見直す際は注意したいところです。