ECでの具体例

ECの場合を例にもう少し具体的に見ていきましょう。ファッション系ECサイトを考えてみます。

A社では前年度10月の売上が2,000万でした。
この時KGを売上前年比120%という目標値を掲げました。
続いてKPIは、

KPI→流入数、CVR、購入単価

KPIとして、この3つに分解できますね。
ここでは、CVR、購入単価は前年度キープで、流入数を前年比120%とさせてKGI達成を狙ってみましょう。

次に考えることは、どうやって流入数を前年比120%にするかなので、ここをさらに分解する必要があります。

サイト流入の仕方としては、検索経由、広告経由、リファラ経由、メルマガ経由など様々です。そうすると、検索を強化するためにページコンテンツ量を増やすことに時間を使った方がいいとか、広告はリスティング、アフィリエイト、SNS広告など、どれに費用をかけた方がいいかとか、新規施策として例えばインスタグラムからの流入を狙って、インスタの公式アカウントを開設してみてもいいんじゃないか、など具体的な施策が見えてきます。

そして、具体的な施策ベースまで落とし込めたら、数値の設定をして、何をどれだけ達成すればいいかといったKPIが決定できますね。

このようにKGIからスタートすると、具体的な施策ベースまで分解でき、より効率的に目標値の達成を狙っていくことができます。

また達成できなかった場合も、なぜダメだったか、どこに原因があったか、どれだけ足りなかったかがはっきりわかるので次の施策へ活かしやすいメリットもあります。

時期的な要因や、サイト自体のフェーズによって、都度KGIKPIは柔軟に変更する必要があります。

例に挙げたファッション系では、毎月売上の最高値を増加、というのはなかなか難しいですし、とにかく新規流入を増やしたいフェーズであればコストがかかるので、利益をKGIには設定しない方がよさそうですよね。

状況に合わせて、的確にKGIKPIを設計していきましょう。

まとめ:目標値に対して具体的な施策と数値に分解してアプローチしよう

サイトの目的達成のための、KGIKPIという考え方を説明しました。
言葉自体も混同しやすいので、ぜひ覚えていただきたいですが、大切なのは、目標値に対して具体的な施策と数値に分解してアプローチするという考え方です。
特にECサイトではPDCAサイクルが非常に重要になってきて、何をどう改善すればいいかを適切に判断する必要があるので、しっかりと身につけてサイト改善に役立ててくださいね。