サービスの増加に伴い、連絡用に複数のアプリやタブ、Webページをいくつも立ち上げていることがあります。

また、1人がSNSやメールで複数アカウントを持つことも珍しくなくなり、メッセージをやりとりをするときにA社はSlack、B社はFacebook Messenger、C社はSkype、のように様々なサービスを利用することも増えています。また、仕事で使っているアカウントとプライベートや趣味で複数を使い分けたりと、常に複数サービスを利用している状況が続いてしまいます。

また、複数アカウントの切り替えで、ログインとログアウトを繰り返さなくてはならないのも面倒な作業の1つです。

この煩雑な状況を解消するのが「アプリ一括管理ツール」です。
今回は代表的な4種類のアプリ一括管理ツールの特徴を紹介します。

アプリ一括管理ツールとは

複数アプリやタブ・複数アカウントを1つのアプリで管理・表示できるのが、「アプリ一括管理ツール」です。
よく使うアプリやWebページを入れておけば、1クリックやスクロールなどで簡単に起動・操作でき、画面がすっきりしますよ。
通知もまとめられるので、見逃しが少なくなります。

ツール紹介

ここからは、代表的な4つのアプリを紹介していきます。

Franz(フランツ)

スクリーンショット 2019-11-05 16.29.58.png
https://meetfranz.com/

Franzは、オーストリアのグラフィックデザイナー「Stefan Malzner」さんが開発したアプリで、オーストリアの元皇帝が名前の由来です。
Windows・Mac・Linuxに対応していて、今回紹介する管理ツールの中で唯一日本語化されているのが大きな特徴です。

英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語…といった他の言語にも対応しているため、複数の母国語を持つ外国人がいるオフィスでも使いやすいでしょう。

対応サービスは69種類と、他のアプリに比べて少なめですが、Slack・Facebook Messenger・Telegram・Chatwork・Discord・Gmail・Google Calendar・Twitterと主要なアプリはほぼ網羅しています。

SNSやGoogleアカウントでのログインは不可で、無料登録が必要です。
無料で使い続けられますが、有料プランにすることで広告を非表示にしたり、チーム管理ができるようになります。

Franzはオープンソースのため、ソースコードはGithubで利用可能です。

アプリのアイコン画像を変更できるので、複数アカウントを登録するならアイコン画像も変えておくと、視覚的にもわかりやすくなります。

便利なアプリですが、挙動が不安定という口コミがいくつか報告されています。
たくさんタブやアプリを立ち上げる人には不向きかもしれません。

対応サービスはそれほど多くなくてもOKで、視覚的にわかりやすさを求め、何より日本語対応がよい人向けのツールです。

station

スクリーンショット 2019-11-05 16.30.24.png
https://getstation.com/
stationは、忙しいビジネスマン向けのスマートブラウザとして開発されました。
2019年11月現在、Dropbox・Sportify・Uber・Linkedin…といった世界中の有名企業で導入されています。
Windows・Mac・Linuxに対応していて、言語は英語のみです。
今回紹介するアプリの中では一番対応サービスが多く、660種類のアプリから選べます。

stationのログイン方法は、Googleアカウントです。
ログインするだけで、自動的にGoogleの各サービスをデフォルトで使用できます。

アプリは使用時にロードされるため、メモリを節約でき、他のアプリ・ブラウザより比較的軽い状態で使えるのも特徴の一つです。

対応サービスは多いのですが、アプリのアイコン及びタイトルは変えられません。
同じアプリで複数アカウントを使い分けている人は、同じアイコンが並ぶことになるため、どのアカウントか分かりにくくなるかもしれません。

マイナーなアプリを入れたい人や、CPUの使用量が気になったり、複数のアプリを使ったりしている人向けといえます。

Rambox

スクリーンショット 2019-11-05 16.30.34.png

https://rambox.pro/
3Ramboxは無料でも利用可能ですが、有料プランにすることでカスタマイズが可能となるのが大きな特徴です。

有料プランでは対応サービスを99種類から600種類以上に増やせたり、広告ブロックや、CSSでのアプリの見た目の変更、仕事時間の記録、アプリケーション内の単語の検索などと、有料にすると様々な機能が解放されます。

言語は英語のみですが、WIndows・Mac・Linuxに対応しています。

オープンソースが公開されているので、任意のサービスを追加できます。
アプリごとにタブの名前を変えられ、複数アカウントを使いたい人には便利な機能でしょう。
見た目にこだわりたい人や、複数アカウントを使い分けている人におすすめです。

Stack

スクリーンショット 2019-11-05 16.30.43.png

https://getstack.app/
Stackはオランダで開発されたアプリで、2018年10月には優れたスタートアップを選ぶTech Crunchでピックアップされ話題になりました。
スマホ用表示を利用し、全てのアプリを1画面でマルチに表示することができるのが大きな特徴です。

アプリとWebページをカテゴライズして管理できます。
同じカテゴリ内のアプリは横スクロール、違うカテゴリ間は縦スクロールで移動できます。
今回紹介するアプリの中では一番新しく、唯一のMacのみ対応です。
2019年11月現在は無料版のみですが、今後は広告無し・アプリケーションをまたいだ検索機能などがついた有料プランのリリースが予告されています。

Macを使っていて、複数のアプリ画面を同時に開きながら作業がしたいなら、Stackを使ってみてください。