動画制作のポイント

YouTubeならではの動画の作り方

ferret:
動画を制作する際はどのようなポイントを意識していますか?

泊氏:
YouTubeの動画ってテレビ番組とは異なる点がいくつかあるんです。大きなポイントだと、離脱させないための工夫はしていますね。

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(泊氏)

泊氏:
テレビ番組だと番組の間にあるCMを見てもらうために、面白い部分や興味を引く部分を引き伸ばすように後ろに制作するんです。YouTube番組の「One in a Billion」ではまず見てもらい、そして次の動画を見てもらうことが重要になります。ですので、早いテンポで飽きて離脱させないような動画づくりをしています。

ferret:
指標にしている数値などはありますか?

泊氏:
やはりこの企画で言えばインプレッション数がKPIの1つとなるので常にチェックしています。また、そこに紐づく数値として視聴の継続率やサムネイルのタップ率なども重要ですね。他にもアルゴリズムを鑑みて、検索で上位に来るようにタイトルをつけたり、なるべく他の動画の関連枠に表示されるような工夫は行っています。

平井氏:
私は動画へのコメントも非常に重視しています。動画コンテンツの制作においては、視聴者とのコミュニケーションがカギとなってくるので、ダイレクトな反応が分かるコメントは非常に重要です。YouTubeは地上波やNetflixと比べて、こういった視聴者のリアクションがわかりやすいので、その強みは最大限活かしていきたいですね。

小倉氏:
この企画は動画自体が魅力的なコンテンツになっていかなければいけないので、番組として楽しんでもらえて応援してもらえるように、よりリアリティのあるコンテンツにしたいなと思っています。

コンテンツにはリアリティが必要

泊氏:
このリアリティの要素って、こういった動画コンテンツにおいては非常に重要な要素だなと思っているんです。

例えば『テラスハウス』も台本のないリアルな男女の恋愛をコンテンツとして届けることで非常に人気の番組になりましたよね。このリアリティさや事件性ってそのままコンテンツとして魅力あるものになるんです。ですので、この企画ではさらにライブ性をかけ合わせるため、収録の翌週くらいには動画として公開しているんです。ここはテレビ番組にはないスピード感かなと思いますね。

小倉氏:
このリアリティさは非常に魅力的な反面、我々にも先が読めない不安もありますが、生々しくないと共感や思い入れは生まれてこないと思っているのでそこは大事にしています。

そのプラットフォームのお作法に従う

ferret:
メインMCとして、YouTube上で人気の「ガーリィレコードチャンネル」を起用していますが、ここにはどのような意図があったのでしょう?

小倉氏:
YouTubeという我々が今まで踏み込んでこなかった領域での展開なので、すでにそのプラットフォームで活躍している方が登場したほうがその“場”に馴染み、訴求力もあがるだろうという意図ですね。

平井氏:
YouTubeで活躍している方と地上波で活躍している方の大きな違いは、スポンサーの有無だと思っています。もちろん企業とYouTuberのタイアップ動画などが無いわけではないですが、基本的にはスポンサーに関係なく自分たちが作りたい動画を自由にアップしていますよね。こうしたそもそもの構造が違うのであれば、もちろん持っている価値観も違います。この価値観の違いは動画の投稿者だけでなく視聴者も同じだと思うんですね。ですので、この違う価値観に沿った訴求をするためにも彼らを起用しました。

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泊氏:
ここもリアリティに通じる部分なのですが、ガーリィレコードチャンネルさんがこの企画をすごく自分ごと化して携わってくれているのは本当にありがたいですね。やはりYouTuberの方にとっては、自分のチャンネル方が一番大事だったりするので他のチャンネルではちょっと熱量が低かったりするのですが、ガーリィレコードチャンネルさんは非常にこの企画を楽しみにしてくれているんです。

視聴者って本音の感情を割と重要視しているので、「やらされている感」を感じると見ていてすぐに冷めちゃうんですよね。なのでここは本当にありがたいなと思っています。