初めまして、クロスフィニティ CROディビジョン マネージャーの田中宏明と申します。

ホームページにおいて、訪問者数を増やすための施策は複数実施しているものの、ユーザーが訪問した後、いかに購入や申込を行ってもらうかについては、あまり対策を打てていない、という方も多いのではないでしょうか。

そのような施策は、総称して「CRO」と呼ばれます。
これから数回に渡り、その「CRO」について書かせて頂きたいと思います。

CROとは?

「CRO」とは、耳慣れない言葉かもしれません。
Conversion Rate Optimization(コンバージョン・レート・オプティマイゼーション)の略で、日本語では「転換率の最適化」というような意味になります。
ここでの「転換」とは、潜在的な顧客、つまり見込み顧客が、より顕在的な顧客に転換することを指します。
具体的には、商品購入や会員登録、資料請求、各種申込といったものが、コンバージョンの例として挙げられます。

それらの転換率、コンバージョン・レートを高めるのがすなわちCROなのですが、いわゆるLPOとは何が違うのでしょうか?

LPOからCROへ

LPO(Landing Page Optimization)は、ユーザーがサイトに訪れた際に最初に表示されるページである「ランディングページ」に対して施策を行うことを指します。
元々は、リスティング広告など広告リンクページを予め複数登録しておき、それらをランダムに表示してコンバージョン・レートが高いページを見つけるという、今思えば非常に簡易的な施策を指してLPOと呼んでいました。

しかし、2006年頃を境にツールがより進化し、ページ単位のテストから、よりダイナミックな、パーツごとのテストにシフトしていきました。
それに伴って、そういった施策をLPOと呼び、反対に従来のページ単位のテストは、それらと区別する意味で「スプリットラン」と呼ばれるようになっていきました。

その後、さらにツールが進化し、また、jQueryなど、動的なコンテンツ制御を容易に行うための技術も普及したため、現在ではランディングページに限らず、商品(あるいは物件、求人、旅行プランなど)の一覧ページや、それらの詳細ページといった動的なページ、あるいは入力フォーム等でも施策を行うことが一般的になりました。

そういった状況を踏まえ、ランディングページのみへの施策を指す、LPOという言葉に代わって、より広い概念である、CROという言葉が使われるようになってきました。

CROの施策の広がり

なお、CROという言葉が使われるようになってきた背景として、ただ対象となるページの範囲が広がっただけではなく、施策の内容自体も広がってきています。
下の図は、弊社が提供するCROのソリューションの内、主要なものを、「ページ軸」と「分析/改善軸」でプロットしたものです。

CRO

Google Analytics等の解析ツールを使ってサイト内のボトルネックを特定する「サイト解析」といった、以前から存在する手法に加え、オンラインでの「ユーザーテスト」によるUI/UX上の課題発見や、ポップアップ表示等による「離脱防止施策」、「サイト内検索」アルゴリズムの改善、入力補助を始めとする「入力フォーム最適化」(EFO)など、ソリューションの選択肢は多様化してきました。

自社のサイトのどこに、どのような課題があるのか。そして、その課題に対して、打つべき施策は何なのか。それらを見極めて、優先順位を付けて実践していくことが重要です。