バナー広告の料金体系は?課金の仕組みを詳しく解説
Web広告のうち、「バナー広告」は一人のネットユーザー視点から見ても日頃からあちこちのWebサイトで目に留まりやすく、身近な広告の一例だと言えるでしょう。
この記事では、その「バナー広告」をこれから自社でも出稿してみたい、そのためにはまず、課金の仕組みについて詳しく知りたいという方に向けて、Yahoo!広告やGoogle広告、LINE広告の料金体系にポイントを絞って解説をしていきます。
Yahoo!にバナー広告を出す場合の料金体系
「Yahoo!広告」のサービスを利用してバナー広告を出稿するには、広告タイプのうち「ディスプレイ広告」を選択して出稿することになります。
その際、出稿の目的に応じて以下のような課金方式があることを理解しましょう。
目的 | 課金方式 |
---|---|
サイト誘導 | クリック課金(CPC) |
アプリ訴求 | クリック課金(CPC) |
コンバージョン | クリック課金(CPC) |
商品リスト訴求 | クリック課金(CPC) |
ブランド認知 | ビューアブルインプレッション課金(vCPM) |
クリック課金(CPC)とは?
ユーザーがあなたの広告をクリックするごとに、課金が発生する仕組みです。出稿時に、1クリックあたりの最大入札価格を指定します。
バナー広告を出す目的が「自社サイトへの誘導」「アプリ訴求」「コンバージョン(例:購入、問い合わせなど)」「商品リスト訴求」の場合には、こちらの課金方式となります。
ビューアブルインプレッション課金(vCPM)とは?
一方、バナー広告を出す目的が「ブランド認知」の場合には、「ビューアブルインプレッション課金(vCPM)」という方式になります。
「ビューアブルインプレッション」とは、ユーザーの視認領域に広告が表示された回数のことです。広告の50%以上の範囲が1秒以上連続して表示された場合に、「視認範囲に表示された」とみなされます
それぞれのメリット、デメリット、目的に応じた考え方
●「クリック課金(CPC)」のメリット・デメリット
<メリット>
・クリック回数を最大化できるよう、興味に合致したユーザーに向けて配信される
・どんなに表示されてもクリックされなければ課金されないため、無駄がなく、成果につながりやすい
<デメリット>
・業界やキーワードによって、入札単価が大きく変動する
●「ビューアブルインプレッション課金(vCPM)」のメリット・デメリット
<メリット>
・表示回数を最大化するよう配信されるため、多くのユーザーの目に留まりやすくなる
・ユーザーアクション(=クリック)の影響を受けないため、料金設定がしやすい
<デメリット>
・成果が保証されない
・ユーザーのアクションへの貢献度が分かりにくく、費用対効果の分析がしにくい
このような両者のメリット・デメリットから、
- 広告をきっかけに、ユーザーアクションにつなげたい →「CPC課金」
- 広告をきっかけに、ブランドや商品認知につなげたい →「vCPM課金」
を選ぶのが適切だと言えます。
バナー広告を出す前に、「広告を出す目的は何なのか?」について精査・絞り込みをしてから出稿をするようにしましょう。
Googleにバナー広告を出す場合の料金体系
「Google広告」を利用してバナー広告を出したい場合にも、「Yahoo!広告」と同様に「ディスプレイ広告」を選んで出稿します。
Google ディスプレイ ネットワーク(GDN)を介して、多数のWebサイトやブログ、モバイルアプリ、そしてYou Tubeにもバナー広告を掲載することが可能です。
Googleディスプレイ広告にも「CPC」と「CPM」がある
前述したYahoo!ディスプレイ広告と同様に、Googleディスプレイ広告にも「CPC(クリック課金)」と「CPM(インプレッション課金)」という2つの課金方式があります。
使い分けについて
「CPC(クリック課金)」と「CPM(インプレッション課金)」の使い分けについても、考え方はYahoo!ディスプレイ広告同様だと考えておいて良いでしょう。
Googleはそれぞれが適している状況として、
- 「CPC(クリック課金)」→クリック数のほうが重要な場合
- 「CPM(インプレッション課金)」→広告のクリック数よりも表示回数が重要な場合
と公式に推奨しています。
よって、バナー広告出稿の目的が「認知獲得」の際には「CPM(インプレッション課金)」を選び、「Webサイト誘導やコンバージョン」が目的の際には「CPC(クリック課金)」を選んだほうが良い、と理解しておきましょう。
You Tubeにバナー掲載したい場合もGDN経由で行う
Google広告では、YouTubeの動画内やその周囲にディスプレイ広告を掲載できます。YouTube に広告を掲載すると、何億人ものユーザーにリーチできるという大きなメリットがあります。
Google広告の「Googleディスプレイネットワーク(GDN)」を利用することで、Yahoo!とはまた異なる規模で、認知獲得につながる巨大なチャネルがあることも知っておきましょう。
LINEのバナー広告の料金体系
多くの人が日常的によく見るアプリである「LINE」にもバナー広告を出稿できるサービスがあります。Yahoo!広告や、Google広告との違いを理解していきましょう。
LINEというプラットフォームの特長・メリット
「LINE」は2020年9月時点で、月間8,600万人が利用していると公式に発表されています。SNS利用者中81.3%という高い利用率を誇り、幅広い年齢層に利用されていることがわかります。
また、毎日LINEを使うユーザーの割合は86%に達しており、「アクティブ率の高さ」も特長です。他媒体ではリーチが難しいユーザー層へのアプローチも可能だという点がメリットでしょう。ユーザーの性別や年齢など、みなし属性で精度の高いターゲティングも可能です。
どこに表示される?
LINEでのバナー広告は、次図のように「トーク画面最上部」「ニュース画面の中」「ウォレット画面の中」などに表示されることになります。
他にも「LINEマンガ」「LINEブログ」「LINEショッピング」「LINEポイントクラブ」などLINEのサービス内の多くの箇所に表示できます。
日常的にLINEアプリをよく使っているユーザーに対して、目に留まりやすい箇所に自社のバナー広告を掲載できるのは大きなメリットだと言えるでしょう。
また、GDNのように、LINEと提携している外部媒体への広告配信を行う「LINE広告ネットワーク」もあり、「クックパッド」や「DELISH KITCHEN」といった外部アプリメディアへの広告配信も可能になっています。
出典:LINE広告
静止画広告についてはクリック課金
LINE広告においては、静止画のバナー広告に関しては「クリック課金方式」のみです。ユーザーが広告をクリックし、リンク先のページに遷移すると課金が発生します。
広告が表示されても、ユーザーがクリックして設定したランディングページへ移動するなどの行動を起こさなければ料金は発生しません。
なお、LINEの「クリック課金方式」もまた入札制で、1日あたり、クリック単価あたりなど少額の予算から出稿が可能です。定められている最低出稿料金はありませんが、入札制なので極端に少額だと出稿枠を獲得できない場合もあります。
また、前述したYahoo!広告や、Google広告のような「インプレッション課金方式」は、動画広告のみに適用される仕組みになっています。
特定のWebメディアに直接、バナー掲載依頼をする手法もあり
前項までは、「Yahoo!広告」「Google広告」「LINE広告」の各種広告サービスを利用して、バナー広告を出稿する場合について述べてきました。それ以外に、「特定のメディアに直接、バナー広告掲載依頼を出す」という手法も存在します。
例えば、「マーケティング関連Webメディア」「ビジネス関連Webメディア」「ビューティー・ファッション関連Webメディア」など、特定の志向の情報を発信する媒体の言わば「スポンサー」となり、読者の志向に合致した自社のバナー広告を出稿する、という方法です。
「インテリアや住宅の広告を、暮らしに関する雑誌に出す」といったように、特定ジャンルの雑誌にその都度広告費を払って、一定の期間、広告を掲載するようなイメージで考えると分かりやすいかと思います。
この場合の料金体系については、Yahoo!やGoogle、LINEとは異なり、特定メディアと直接やりとりする必要があるため、ややハードルが高めだと言えますが、読者のニーズに直結した広告を出せる、というメリットがある手法です。
出稿目的に応じて、課金方式を使い分けることがポイント
バナー広告を出稿する場合の料金体系について解説してきました。バナー広告には「クリック課金方式(CPC)」および「インプレッション課金方式(CPM)」の2タイプが存在し、まずは各々の仕組みを正しく理解して、自社の出稿目的に応じて使い分けをする必要があります。
Web広告をこれから自社で運用してみようという方は、料金体系についても知識を身に着けておきましょう。
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- Webサイトとは、インターネットの標準的な情報提供システムであるWWW(ワールドワイドウェブ)で公開される、Webページ(インターネット上にある1ページ1ページ)の集まりのことです。
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