コンセプトダイアグラム作成の5ステップ

コンセプトダイアグラムを作成する際は、基本的にこの5つのステップを踏みます。

1.気持ちの変化を描き出す
2.流れを図解する
3.気持ちを追加する
4.進むために必要な機能やコンテンツを洗い出す
5.ユーザー群を定義する

このサイトに来たユーザーは、どういう気持ちで訪れたのか、どういうプロセスを経てユーザーのゴールにたどり着くのかを描きます。ユーザーの視点でシンプルなラインを描き、その後に気持を追加していきます。
このユーザーが次のステップに進むためにはどのような機能、コンテンツが必要なのかを考えます。ユーザーの気持ちを変えるために、何を提供すればいいのかを洗い出しましょう。
そして最後にユーザー群を定義します。「商品詳細の閲覧」とか「カートに投下」というような考え方ではなく、「商品の購入を真剣に検討して探している人」「購入する商品の候補を見つけたけど決めきれていない人」といったようなユーザーの状態にわけてグルーピングを行います。

コンセプトダイアグラムを活用するための3ステップ

コンセプトダイアグラムは作成して終わりではありません。作りっぱなしでは意味がありません。コンセプトダイアグラムを活用するためのステップがさらに3つあります。

6.ユーザー群の計測定義を行う
7.運用レポートを作成する
8.分析・改善提案を行う

まず、ユーザー群の計測定義を行います。流入キーワードやサイト内行動、訪問頻度などを元に、このユーザーはこのような行動をしているはずだというこを定義していくことで、グルーピングしたユーザー群ごとの増減や行動がわかるようになります。
今まで直帰率とかPVのようなKPIではなくて、このユーザー群を増やそうとか、このユーザー群の5割に納得してもらおうとか、ユーザーの気持ちを変えるためのKPIを設定できます。
もちろんユーザー群によって行動は全く違うので、ユーザー群ごとに必要な機能やコンテンツを洗い出していく必要があります。

いわゆる一般的なKPIではなく、ユーザーの行動を可視化し、ユーザー群としてグルーピングし、計測して、分析して、どうやって気持ちを変えていけば次に進めるのかを考えて改善していくのがコンセプトダイアグラムです。

コンセプトダイアグラムは著名なマーケターであるの清水 誠氏も提唱されています。

参考
コンセプトダイアグラムでわかる [清水式]ビジュアルWeb解析

まとめ

アクセス解析にGoogleアナリティクスを利用されている方は多いと思いますが、小川氏の指摘する通り、確かにGoogleアナリティクス上に記載されている項目(セッションPV、直帰率など)に引っ張られ、「この数値を追わなければいけない」と無意識に感じていたり、「Googleアナリティクスにあるんだから、分析に必要な数値に違いない」と鵜呑みにして思考停止してしまっている場合は往々にあるのではないでしょうか。

本講演で提唱されている「コンセプトダイアグラム」は、数字本位になりがちな従来のKPIではなく、「ユーザーの行動を変える(ユーザーの悩みを解決する)」ための目標を設定できるよう設計されています。
アクセス解析は、「ユーザーの気持ちの変化を読み取る」ためのツールです。
本来の意味でサイト改善できるよう、コンセプトダイアグラムを活用した目標設計を行ってみましょう。