サービスサイトやECサイトなどのサイト運営をしていく中で、CV(コンバージョン)、売上を伸ばすために、どのようなWebマーケティング施策を実行すべきか迷っている方もいるのではないでしょうか。

ただ、Webマーケティングを成功させるためには、「何をするか」より先に、「どのような目標を設定するか」が重要です。現状の課題を認識し、正しい目標設定ができれば、有効なマーケティング施策が見えてきます。

目標達成に向けて設定した指標は「KPI」と呼ばれ、Webマーケティングの成功に重要な要素です。今回は、Webマーケティングを行う上で設定するべきKPIの項目や、KPIの目標をクリアするための取り組みについて解説します。

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目次

  1. KPI設定が必要な理由
  2. KPIの設定方法
  3. BtoBマーケティングおけるKPIの設定方法と種類
  4. KPIの設定目標を達成させるための考え方
  5. KPI設定でよくある間違い
  6. サービスに合わせた最適なKPI設定を

KPI設定が必要な理由

KPIとは「Key Performance Indicator」の略で、目指すゴールに向けて達成するべき細かな目標を数値化したものです。

例えば、「ECサイトの売上を高める」というゴールを達成するためには、次のような細かな目標をクリアする必要があります。

  • ECサイトのアクセス数を増やす
  • コンバージョン率を高める
  • リピート購入率を高める

この場合、「ECサイトのアクセス数」や「コンバージョン率」、「リピート購入率」などがKPIの候補です。

WebマーケティングKPIを設定すべき理由として、次のような項目が挙げられます。

目標達成に向けて意味のある施策を考えるため

Webマーケティングの成果が出ていないケースでは、目標に対して本当に適切かどうかを検証せずにやみくもに施策を行っていたり、効果性の低い施策を続けてしまっていたりする傾向があります。

KPIを設定せずに考えた施策は、目標達成に向けて効果があるかどうかが分かりません。例えば「動画広告が流行っているから自社でも取り入れよう」、「コンテンツマーケティングが重要だと聞いたからとりあえずブログ記事を増やそう」など、場当たり的な施策に終始してしまいます。

目標を達成するために重要なことは、施策の種類そのものではなく、自社の目標達成につながる施策を行うことです。KPIを設定し、その数値をクリアする施策を考えることで、目標達成に向けた効果的な取り組みが見極められます。

施策の良し悪しを判断するため

KPIを設定すると、施策の効果性を客観的に判断することが可能です。施策を行ったあとに、あらかじめ設定した数値目標と実際の成果を比べることで良し悪しが判断できます。

KPIを設定しなかった場合、とりあえず施策に取り組んだものの意味があったか分からない状況に陥りやすい傾向です。効果性の低い施策に無駄なコストを使わないために、KPIを設定する必要があります。

KPIを設定するべき理由についてより詳しく知りたい方は、ぜひ以下の資料も参考にしてください。

KPIの設定方法

ここからはゴールを達成するための各プロセスがきちんと実行されているのかを定量的に評価するための指標であるKPIの設定方法を解説します。

KPIの設定方法の流れは、以下となります。

1.KGIの設定
2.KGIの細分化
3.KSFの設定
4.KPIの設定
5.KPIツリーの作成

###1.KGIを設定する
中間目標であるKPIを設定するには、前提条件として最終目標であるKGIの設定が必須です。

KGI(Key Goal Indicator)は「経営目標達成指標」の意味であり、企業が取り組む事業において、最終的な目標に到着したと評価するための数値指標を指します。最終目標といっても、理念や価値観のような曖昧な指標では具体性に欠けるため、誰もが公平に判断できるような数値目標と、達成する時期を明確に設定するのです。

例えば、「顧客満足度を向上する」という目標はKGIとしては不適切といえます。このとき、顧客満足度を向上させてリピート率・客単価上げることが目的であるとしましょう。その場合、KGIは「半年後までに、リピート率を現在の15%から35%まで増加させる」、「1年後までに客単価を現在の1,000円から1,500円まで増やす」のように具体的に設定するのが望ましいです。

2.KGIを細分化する

KPIKGIの中間目標であるので、KGIの内容をより具体性のある数値目標へと細分化することが必要です。KPIKGIの構成要素であり、細分化されたKPIが達成されることで、全体としてのKGIが実現されるのです。

もしKGIが「半年後までに売上高を1.2倍にする」である場合、売上高に直結する複数の指標へと細分化をします。

例えば、一般的に企業における売上高の上昇に影響を及ぼすのは、営業努力の成果である「成約率」や「アポイント件数」です。そのため、売上高アップの数値目標がKGIであれば、それは「成約率アップ」、「アポイント件数アップ」など、複数の目標へと細分化するのです。

3.KSFを定める

KSFとは「Key Success Factor(重要成功要因)」の頭文字を取った言葉で、「事業を成功に導くために必要な要因」という意味です。KGIを達成するための要素を細分化しましたが、特に成功のカギを握る要素がKSFなのです。

経営資源は有限なので、KGI達成のためにすべての要素に十分なリソースを割くことができない場合もあります。KSFを設定することで、より効率のよい事業戦略を作れるのです。

KSFを分析・設定することが、KGIを実現できるような経営戦略=アクションを生み出すことにつながるわけです。なお、KSFは数値化された目標ではないので、その点はKGIKPIとは違います。

例えば、KGIとして「1年後の採用人数を5名増やす」を設定したなら、KSFとしては「採用のためのチャネル構築」や「企業の認知度向上」などが挙げられるでしょう。

KSFは一回設定すればそれで終わりではありません。企業の外的環境・経営資源は日々変化しており、事業を成功に導くために必要な要素もまた変わっていきます。 その状況に合わせて、適切なKSFを定めることが重要です。

4.KPIを設定

KSFの設定により、KGI実現に重視すべき要素を明確化したら、より具体的な数値目標・中間目標であるKPIを策定します。

企業がKPIを適切に設定しようとする場合、「SMART」と呼ばれる考え方があります。KPIを設定する際は、以下の5つのポイントを意識しましょう。

  • 「S」:明確性(Specific)のことで、目標が明確で具体性があるかどうか
  • 「M」:計量性(Measurable)のことで、目標が定期的な評価を行えるように定量的かどうか
  • 「A」:現実性(Achievable)のことで、目標が現実的かどうか
  • 「R」:結果志向もしくは関連性(Result-Oriented or Relevant)のことで、KPIの内容がKGIと関連性を持つかどうか
  • 「T」:適時性(Time-bound)のことで、目標の達成期限が適正に定められているかどうか

適切なKPIを設定するには、SMARTすべての内容を満たしている必要があります。KPIを作成する際は、各項目をクリアしているかどうかを必ず確かめましょう。

5.KPIツリーを作成

kpi_chart.jpg

KPIを策定する際は、KPIツリーを作成すると全体像を把握しやすくなります。KPIツリーとは、大目標であるKGIを頂点として、その達成に必要な要素であるKPIとの関係性をツリー状にして理解しやすくしたものです。

KPIツリーを通して、最終目標であるKGIがどのような数値目標としてKPIへと細分化されたのか、その細分化されたKPIがさらにどのような目標へと分けられたのか、をひと目で把握できます。

KPIツリーを作成するにあたっては、複数あるKPIの間で内容が重ならないようにすること、KPIの間で目標上の矛盾が生じないようにすることが大事です。

ホームページKPI設定については以下の記事を参考にしてください。

ホームページやネット広告運用の成果指標(KPI)で見るべき14の指標

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BtoBマーケティングおけるKPIの設定方法と種類

ここでは、BtoBマーケティングにおけるKPIの設定方法や、KPI指標の主な種類について解説します。

KPIを設定する際は、一番大きな目標であるKGIから逆算して設定する必要があります。例えばBtoBでは、KGIとして設定した売上目標を達成したい場合は、まず売上に直結する要素である「受注数・成約数」をKPIに設定します。

そして受注数を伸ばすためには、「案件化(新規商談のうち、本格的な検討に入った顧客を得られた商談)数」が欠かせませんし、案件化を図るためには様々な顧客に対して商談を行う必要があります。

さらに商談はリードに対して行うため、「獲得すべきリード数」もKPIとして設定しなければなりません。KPIとして定めた項目に対して、自社の目標値に適した具体的な数値を設定することが重要なのです。

BtoBマーケティングにおけるKPIの指標には、以下のような項目・種類があります。

  • 受注数
  • 案件化数
  • 商談数
  • リード数
  • 問い合わせ数
  • メールマガジンの配信数
  • セミナー・ウェビナーの開催数

KPIの設定目標を達成させるための考え方

KPIの目標を達成させるためには、正しい準備や施策を行うことが大切です。ここからは、KPIを設定し、ECサイトの目標を達成するための考え方について解説します。

ロードマップを描く

KPIの設定や目標達成に向けた取り組みを始める際は、最初にロードマップを描くことがポイントです。KPIや実施する施策など、目標達成に向けて必要な情報を分かりやすく表した図がロードマップと呼ばれます。

前述のKPIツリーがKPIの構造を表すことに対して、ロードマップは施策まで含めた取り組みの全体像を表すことが違いです。ロードマップによってメンバー全体で情報を共有すると、ぶれることなく施策に取り組めます。

まずは、解決したい課題を明確化した上で、課題解決に向けた大まかなロードマップを描きましょう。

材料(数値)を揃える

ロードマップを描く際や、実際の施策に取り組む際には、ECサイトの課題を把握するためのデータが欠かせません。KPIを正しく設定するため、必要なデータを揃えましょう。

ECサイトの売上や利益を伸ばすためには、次のようなデータが必要です。

  • 顧客データ
  • 売上データ
  • 受注データ
  • ECサイトのアクセスログデータ
  • メール配信データ
  • 広告配信データ

これらのデータを総合的に分析することで、重点的に取り組むべき課題が見つかります。顧客ごとや流入経路ごとなど、細かなセグメントに分けて分析し、適切なKPIを設定しましょう。

分析する体制を整える

多くの場合、ECサイトに関わるデータはそれぞれ異なる形式で保存されています。たとえば、売上や受注に関するデータはECサイトのシステム上にあり、メール配信システムとはデータベースが異なるといったケースが一般的です。

異なるデータベース上に保存されているデータを関連付けるためには、分析するための体制を整える必要があります。「DWH(データウェアハウス)」や「プライベートDMP」などと呼ばれるシステムを導入すると、ECサイトのデータを統合し、分析することが可能です。

また、複数のデータベースを使った高度な分析を行う際は、SQLと呼ばれるプログラミング言語が役立ちます。大規模なデータを扱う場合や、複雑な分析を行う際は、SQLに詳しい担当者が必要です。

ECサイトの規模や自社のリソースにあわせて、適切な分析体制を整えましょう。

実行/分析のPDCAを繰り返す

KPIの設定やデータの分析体制が整ったあとは、施策を実行しながらPDCAを繰り返すことが重要です。
KPIを達成するための施策は、あくまでも仮設にすぎません。実際に施策を実行したものの、想定していたほどの成果が得られない場合もあります。
有効な施策を見つけるためには、実行した施策を分析し、効果検証と次の施策の立案をスピーディに繰り返すことが必須です。PDCAを繰り返すことで、より精度の高いKPI設定や施策の立案ができるようになっていきます。
PDCAを素早く回すためのポイントについては、ぜひ以下の資料も参考にしてください。

KPI設定でよくある間違い

KPIの設定が不適切であるがゆえに、企業の目標として機能していない事例が少なからずあります。

ここではよくある失敗例として、以下の4つを紹介しますので参考にしてください。

  • KGIとの因果関係の薄いKPIを設定してしまう
  • KPIとしての目標数値が高すぎる
  • 近視眼的なKPI設定を行う
  • KPIを多く設定しすぎる

KGIとの因果関係が薄いKPIを設定してしまう

KPIを設定する際に起こりがちなミスの一つが、KGIからずれているケースです。KPIは最終目標であるKGIに至る中間目標なので、KGI達成の路線から外れるのは厳禁といえます。

例えば、「売上を半年後に1.5倍にする」というKGIを掲げているのに、KPIとして「在庫を減らすこと」を設定した場合、在庫数の減少が売上増を生じさせるわけではないので不適切なKPIとなるわけです。

一般的に売上を増やすには、「新規顧客獲得数」や「客単価」「リピート率」「CVR(コンバージョン率)」などの数値が大きく関わります。これらKGIにつながる数値に関する目標設定をすることが、KPI設定において重要です。

KPIとしての目標数値が高すぎる

KPIとしての目標を高く設定しすぎる失敗も見受けられます。現状にそぐわない実現不可能な目標を掲げても、従業員のモチベーションを下げるだけです。

従業員に本気でKPIの達成に向けて取り組んでもらうには、その目標が努力次第で実現可能な数値である必要があります。

近視眼的なKPI設定を行う

KPIKGIの中間目標として位置づけられますが、あまりに短期的な視野でのみ設定すると、最終目標である長期的なKGIの達成にいつまでも近づかないという事態が起こります。

例えば、KGIとして「メルマガからサイトへのアクセス数増加」の数値目標を設定し、KPIとして「メルマガの送信回数」を設定したとしましょう。この場合、確かにメルマガの送信回数を増やせば、短期的にはサイトへのアクセス数が増えると予想されます。

しかし、メルマガの送信数を増やし過ぎると顧客に迷惑だと思われてしまい、長期的にみると受信拒否の増加などの減少を生じさせるでしょう。KPIを設定する場合は、短期的な視野だけではなく、長期的な目線で考えることが大事です。

KPIを多く設定しすぎる

さらに、KPIの数が多すぎて、マーケティングリソースの過度な分散を招いてしまうケースもあります。KPIを必要以上に多く設定し、その中での優先順位もあいまいなままだと、チームメンバーはどのKPIに力を入れるべきか判断できなくなってしまいます。

KPIの設定をKGIにとって重要な指標にのみ絞ってマーケティングリソースを効率的に使いましょう。

サービスに合わせた最適なKPI設定を

KPIを設定することで、事業・プロジェクトが数値目標として目に見える形となるため、従業員が最終目標・KGIに対する進捗状況や必要となる要素を把握しやすくなります。

目標未達成の段階でも、達成に向けての改善点を発見できるので、Webマーケティングにおいても欠かせない指標といえるでしょう。KGIを実現するために設定すべきKPIは、企業が顧客に提供するサービス内容によっても変わってきます。自社にとって最適なKPIは何かを考え、ミスのない目標設定を行いましょう。

この記事で説明した内容を、もっと詳しく実例と図式を交えて解説した資料がダウンロードできます。 BtoBにおけるリード獲得から案件の受注に至るまでのKPIの適切な設計プロセスを把握することができます。
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