ferret編集部:2015年6月1日に公開された記事を再編集しています。

ホームページでの収益を上げるため、ネット広告SEOLPO、EFOなど、あらゆる施策を行うなかで、何を成果とするのか、どのような指標を目指せばいいのか、明確になていますか?
運用やテストを行っていくなかで、いつの間にか目指す指標が変わっていた、という経験を誰しも一度はしているのではないでしょうか。

今回は、Web担当者は知っておくべき成果指標の紹介と、どの施策でどの指標を見るべきかを解説します。

ホームページ関連の成果指標(KPI)

以下より、ホームページで成果を出すために行う施策関連の成果指標について解説しています。
対象となる施策は以下のとおりです。

・インプレッション課金広告
・クリック課金広告
・コンバージョン課金広告
・動画広告
・SEO
・メルマガ
・エントリーフォーム最適化(EFO)
・ランディングページ最適化(LPO)
・ソーシャルメディア

1.インプレッション

広告が表示された回数(ユーザーに見られた回数)を指します。
インターネット広告全般で使われる成果指標で、DSP広告など、表示された段階で課金されるタイプの広告では重要な指標となります。また、リスティング広告などのクリック課金型の場合でも、表示回数に対するクリックされた割合(CTR)を踏まえて改善を行うため重要です。

対象となる施策

インプレッション課金広告(DSP広告・ディスプレ広告(一部))、クリック課金広告リスティング広告ディスプレイ広告(一部)・ソーシャルメディア広告等)

2.開封率

メルマガで重視される指標で、送信成功数に対する開封数の割合を指します。
メルマガは開封されなければ何の効果も生み出せないため、いかにユーザーに開封したくなるような、興味を惹きつけるタイトルをつけられるかがポイントとなります。

対象となる施策

メルマガ

3.カゴ落ち率

主にECサイトのエントリーフォーム最適化において見られる指標です。
「カゴ落ち」とは、一度カートに商品を入れたにも関わらず、何らかが原因で購入に至らなかったケースを指す言葉です。
購入意欲はあるのに購入に至らない確率は意外と高く、業種により異なりますが一般的には70%近くにも上ると言われています。

かご落ち率(カート放棄率)の世界平均と、離脱の理由アンケート結果【統計】 | EFO・フォーム改善ブログ

離脱する理由の多くが費用関連のものですが、入力フォームの煩雑さも大きな要因となっています。カゴ落ち率の改善は売上に直結するので、しっかり原因を追求して改善を試みましょう。

対象となる施策

エントリーフォーム最適化(EFO)

4.セッション

ユーザーがホームページに訪れて、他のホームページに去るまでの一連の行動を指します。「訪問」と同義語で使用されており、一般的に「アクセス数」と呼ばれるのは「セッション数」にあたります。
1度の訪問があれば「1セッション」としてカウントされます。SEOソーシャルメディア運用を行うとき、流入がどれだけ増えたかを見るときに使われる指標です。

対象となる施策

SEOソーシャルメディア

5.CPA

Cost Per Acquisition(もしくはCost Per Action)の略で、1件の成約(コンバージョン)を獲得する為の費用を指します。
広告の費用対効果を知るのに最もわかりやすい指標で、CPAを下げつつ、コンバージョン数を増やしていくことができるのが理想的な広告運用です。

計算式

CPA=広告掲載コスト÷コンバージョン数

対象となる施策

広告全般

6.CPC

Cost per Clickの略で、1クリックあたりの費用を表す指標です。クリック課金型広告で重視されます。

計算式

CPC=広告掲載コスト÷クリック数

対象となる施策

クリック課金型(リスティング広告ディスプレイ広告(一部)・ソーシャルメディア広告等)

7.CPE

ソーシャルメディア広告や、ディスプレイ広告の一種であるエンゲージメント広告で見られる指標です。
企業側のコンテンツに対するユーザーの興味・関心の度合を表します。例えばFacebook広告の場合は、広告経由で獲得したファン数や「いいね!」数を元に算出されます。
ディスプレイ広告の場合は、表示された広告にマウスオーバー(広告にカーソルがのった状態)されたり、スマホの場合はスワイプやタップされると「エンゲージメント」とみなされ、課金が発生します。

対象となる施策

ソーシャルメディア広告ディスプレイ広告

8.CPM

Cost Per Milleの略で、1,000インプレッションあたりの広告単価を指します。
CPMタイプの広告はインプレッションが1,000回に到達した段階で課金が発生する仕組みとなっており、ディスプレイ広告でよく採用されています。クリック数が多くなると予想される広告の場合は、クリック課金ではなくCPMで出稿した方が良いでしょう。

計算式

CPM = 広告掲載コスト÷インプレッション数×1,000

対象となる施策

インプレッション課金広告(CPM広告

9.CPV

Cost Per Viewの略で、1再生あたりの費用を指します。動画広告で使われる指標で、広告視聴単価とも言われます。
動画をフルで再生したら課金、何秒以上再生したら課金など、課金発生ポイントは提供媒体によってまちまちです。
動画広告が普及しつつある今、徐々に重要性が増している指標です。

計算式

CPC=広告掲載コスト÷ビュー(再生)数

対象となる施策

動画広告

10.CTR

Click Through Rateの略で、インプレッション数(表示回数)に対してクリックされた割合を指します。
全ての広告で見られる指標ですが、特にクリックが課金発生ポイントであるクリック課金型広告で重視されます。
また、メルマガ広告では、メルマガ本文内に記載されているリンクCTRも、開封率に次いで重要な指標となります。

計算式

CTR=クリック数÷IMP数

対象となる施策

広告全般、メルマガソーシャルメディア

11.CVR

Conversion Rateの略で、アクセス数に対する成約(コンバージョン)数の割合を指します。
コンバージョンポイントは各業態によって異なりますが、ホームページのゴールとして設定されるものなので、全ての施策はCVRを上げるためのものとも言えます。
CVR改善はそう簡単に行えるものでもなく、あらゆる施策を複合的に行っていく必要があります。

計算式

CVR=コンバージョン数÷クリック数

対象となる施策

全ての施策

12.LTV

Life Time Valueの略で、1人の顧客がサービスに対して支払った合計金額を指します。
日本語では顧客生涯価値と呼ばれます。
LTVの向上=リピート率の向上です。既存顧客に継続して購入していただければ、新規顧客を獲得するための広告費用を抑えることができます。
LTVを向上させるには、ソーシャルメディアメルマガで継続的に情報発信・交流を行い、顧客と良好な関係を築いていくと良いでしょう。

計算式

LTV=売上+(売上×リピート率)

対象となる施策

メルマガソーシャルメディア

13.ROAS

Return On Advertising Spendの略で、広告費用対効果とも呼ばれます。広告費1円あたりの売上を指します。

計算式

ROAS=売上÷コスト×100

対象となる施策

広告全般

14.ROI

Return On Investmentの略で、投資対効果と訳されます。ROASが売上ベースなのに対し、ROIは利益ベースで算出されます。
広告費1円あたりの利益率を指します。
たとえば、ROASが200%を超えていても、ROIが100%未満の場合は利益が出ていないということになります。
このように投資に見合った効果が出ているかどうかがわかるため、広告費の増減や打ち切りを判断する際の重要な判断材料となります。

計算式

ROI=(コンバージョン数×平均単価-コスト)÷コスト×100

対象となる施策

広告全般