デジタルマーケティングが重要視されるにつれて、顧客情報管理をするツールCDP(Customer Data PlatformInstagram)を活用する企業も増えています。

CDPとは、収集した顧客データを一人ひとり管理し、分析できるプラットフォームのことです。いわゆるOne to Oneマーケティングができるようになるため、顧客に対してより精度の高いアプローチを行うことが可能になります。

この記事では、CDPで具体的に何かできるのかを分かりやすく解説。また、導入のメリットと併せて、CDPの活用方法や選定のポイントも紹介します。マーケティング担当者の方はぜひ参考にしてください。

目次

  1. CDPでできること
  2. CDPを導入するメリット
  3. CDP導入後の活用方法
  4. CDPを導入すればどんな状況でも最適なマーケティングを行える

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CDPでできること

CDPを使いこなすには代表的な機能を把握して「何ができるのか」を理解してから導入するのが理想的です。CDPの軸となる大事な3つの機能を紹介します。

顧客データの収集・統合

顧客情報が営業・マーケティング・カスタマーサポートなどそれぞれの部署のシステムに分散していて、一元管理できていない企業は少なくありません。

また、購買履歴や行動履歴などの情報を統合しようとしても入力の手間がかかったり、連携できるシステムもあれば連携できないシステムもあったりして、うまくいかないケースも多くあります。CDPはこうした分散しやすい顧客情報の収集・統合を効率よく行うことが可能です。

収集したデータの情報処理

収集し統合した顧客データは、収集した時期によって職業などの情報にばらつきがあり、同一人物だと認識できないパターンがあります。

CDPはこうした不整合がある顧客情報を分析し、同一人物として整理しながら情報処理を進めることができます。また、顧客情報だけでなく、商品情報の一元管理も可能です。

データ活用・分析・マーケティング

CDPは、こうして一元管理できるようになった顧客情報を他のシステムと連携できるようにしたり、Web画面から確認できるようにしたりしてデータを有効的に活用できるようにします。。

整理された情報を分析することで顧客のニーズをリアルタイムで把握できるようになるため、顧客へのメールや広告配信、SNSマーケティング、店舗の販促活動などに反映させていけば、顧客獲得や売上アップなどの成果につなげやすくなります。

しかし、多くの企業がこうした機能を持ったツールを導入していないために、自社ビジネスの課題やリスクを把握できていないのが現状です。

CDPを導入するメリット

顧客情報を一元管理できるCDPを導入し、紹介した3つの機能を活用することでどんなメリットがあるのか、具体的に解説します。

顧客をリアルタイムで分析できる

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CDPは顧客一人ひとりをリアルタイムで分析できるため、見込み顧客が自社サイトを訪問したタイミングで、今までの行動履歴に基づいて最適な商品を表示するなどの精度が高い提案ができるようになり、まるで顧客の専任担当者が接客しているかのようなアプローチが実現します。こうしたパーソナライズした作業を自動で行える点はCDPの大きなメリットです。

顧客別の施策を考えられる

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CDPで一元化された顧客情報は精度が高いため、顧客の行動履歴などから「今どれくらい購買意欲があるか」を推定することも可能です。それによって顧客別に最適なシナリオの施策を選んで実行するなど、レベルの高いOne to Oneマーケティングが可能になります。

データ分析・施策実行・検証が速くできる

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CDPであれば、データの収集・統合、情報処理、活用・分析・マーケティングが自動化できるため、当然ながらPDCAサイクルを速く回すことができ、データ分析をして新しい施策を実行し、検証するまでのスピードも格段に上がります。現状よりも効果的なマーケティングを早い段階で実現できるようになるでしょう。

社内で情報共有ができる

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情報が複数のシステムに分散していると、そのシステムを担当している部署や操作できる人しか情報に触れることができず、社内で情報共有がしにくくなります。

その点CDPを導入すればすべての情報を一元管理できる上、どの部署のどの人でもリアルタイムで正確な情報に触れられるようになり、社内で情報共有をしながら実施したい機能を各々で展開できます。

CDP導入後の活用方法

実際にCDPを導入したら、どのように活用できるのかを解説します。

Webサイトで顧客に最適な情報を提示する

CDPで顧客データの管理をすることで、顧客や見込み顧客が自社のWebサイトを訪問した際に、顧客に合わせた最適な情報を提示できるようになります。具体的には、顧客ニーズのある商品情報や、キャンペーン情報などを表示するといったことが挙げられるでしょう。

見込み顧客の購買意欲を高めるコンテンツを提供する

前回WebサイトでAという商品を見ていた見込み顧客に、Aの広告を表示したり、類似商品をおすすめ表示したり、Aの購入に活用できるお得なキャンペーン情報を表示したりするなど、見込み顧客の購買意欲を高めるコンテンツを提供できます。

解約リスクが高いユーザーのエンゲージメントを高める

月額課金制のサブスクリプションサービスでは、新規顧客獲得も重要ですが解約率を下げることも非常に重要です。CDPは解約するリスクが高いユーザーを見極めて、エンゲージメントを高める施策を実行できるため、ビジネスの安定に貢献します。

CDPは、このほかにもWeb接客で最適なコミュニケーションを行ったり、顧客別のパーソナライズ作業を自動化したり、サードパーティデータと連携して顧客に最適な広告を表示したり、ユーザー一人ひとりの行動をリアルタイムで深く分析したりと、さまざまな活用方法があります。

CDPを選定する際のポイント

それでは、CDPをいざ導入する時にはどんなことに気をつければいいのでしょうか。CDPツールを選定する際のポイントを解説します。

セキュリティに強いか

CDPは顧客情報を取り扱うツールなので、万全なセキュリティ対策が求められます。どんなセキュリティ対策を行っているかを確認してから選定しましょう。

同じ業界の導入実績が豊富か

CDPにもさまざまな種類があるため、うまく活用するには自社に適した機能を持つCDPを選ぶ必要があります。効果的に運用するためにも、同じ業界の導入実績が豊富なCDPを選ぶことをおすすめします。

ノープログラミングでも運用できるか

せっかくCDPを導入しても、一部の担当者しか活用できなければCDPのメリットを活かしきれません。だれでも運用できるCDPを導入すれば他部署とも連携しやすくなり、社内での情報共有がスムーズになって顧客情報をフル活用できるので、ノープログラミングでも運用できるタイプのCDPを選びましょう。

機能のカスタマイズができるか

基本機能だけですべての要望をクリアできるのが理想的ですが、CDPを本格的に運用してより高い効果を出すためには、ある程度機能をカスタマイズする必要があります。自社に合ったカスタマイズができる柔軟性のあるCDPを選びましょう。

CDPを導入すればどんな状況でも最適なマーケティングを行える

CDPでOne to Oneマーケティングなど精度の高いデータマーケティングを行えば、最小限の労力で企業の成長率を大幅に高められます。

コロナ禍を経てさまざまなマーケットが大きな変容を遂げていますが、リアルタイムで顧客情報などのデータを収集し分析できるCDPを活用することで、こうしたすばやい変化にも対応できる柔軟なマーケティング施策を行えるようになるでしょう。

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